先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

「ウポポイ応援」新認定製品紹介 胆振振興局が展示

2023-03-14 | アイヌ民族関連
会員限定記事
北海道新聞2023年3月13日 21:37

「いぶりアイヌ・ウポポイ応援製品」をPRする胆振総合振興局の担当者
 胆振総合振興局は13日、アイヌ民族の文化や技術を活用した製品を認定している「いぶりアイヌ・ウポポイ応援製品」の展示をむろらん広域センタービル(海岸町)の1階ロビーで始めた。本年度新たに認定した品を中心に19事業者22品を並べ魅力をPRしている。
・・・・・・・・・ 
(村上真緒)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/815473

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松浦武四郎の足跡たどろう 4月に上富良野で「フットパス」

2023-03-14 | アイヌ民族関連
会員限定記事
北海道新聞2023年3月13日 19:10
 【上富良野】幕末の探検家、松浦武四郎の足跡をスノーシューを履いてたどる第16回トカチルゥチシ伝承堅雪フットパスが4月8日午前7時~午後4時、十勝岳連峰などで開かれる。
 地元の山歩き愛好家でつくるトカチルゥチシを歩く会(山谷圭司代表)の主催。陸上自衛隊上富良野演習場に入る許可を受けた上で、富良野岳と前富良野岳の間の峠(アイヌ語でルゥチシ)を越えて富良野市の原始ケ原に抜けるコース(約12キロ)か、演習場内などを流れるカラ川沿いを歩くコース(約6キロ)に分かれて実施する。
・・・・・
(千葉佳奈)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/815346

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<今日の話題>ボス川柳

2023-03-14 | アイヌ民族関連
会員限定記事
北海道新聞2023年3月13日 16:00
 「えほんをね いっぱいいっぱいよみたいな」(1年・米沢遥真君)「ウポポイでアイヌ文化にふれた旅」(6年・杉浦雛希さん)
 小樽市立稲穂小の校長室前の廊下には、児童が作った川柳がずらりと貼られている。大坂充校長(60)が本年度仕掛けている「ボス川柳」の一環だ。
 大坂さんは児童との距離を縮めようと、2020年度から「ボスチャレンジ」と題し、自身が設定した課題への挑戦を呼び掛けてきた。昨年度は算数の難問を廊下に張り、多くの児童が取り組んだ。本年度は、学年を問わずだれでも挑める課題として川柳を選んだ。
 昨年5月、廊下に専用ポストを置くと早速力作が集まった。すべての句に感想を書いて返却。50句ほど集まると、大賞1句、入賞2句を選び、廊下に掲示するとともに、ほかの優秀作とあわせて本紙「どうしん川柳」欄にも投稿し、これまでに14句掲載されている。
・・・・
(佐藤宏光)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/815187

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北海道の名付け親 幕末の探検家松浦武四郎を学ぶ 三重・松阪市で月に1度の講座

2023-03-14 | アイヌ民族関連
三重テレビ3/13(月) 12:50配信

北海道博物館の三浦泰之さんが講演=松浦武四郎記念館(三重テレビ放送)
 北海道の名付け親として知られる幕末の探検家、松浦武四郎について学ぶ講座が12日、三重県松阪市にある松浦武四郎記念館で開かれました。
 松阪市出身の松浦武四郎は、蝦夷地開拓やアイヌ文化の保存に努めた幕末の探検家で、その魅力を知ってもらおうと月に1回講座が開かれています。
 12日は、北海道博物館の学芸主幹三浦泰之さんが講師に招かれました。
 三浦さんは、アイヌ民族や蝦夷地に関する重要な資料を武四郎が膨大に残していることを功績として話しました。
 武四郎は個性が強く主張の偏りも散見されることから「時代背景を意識しながら、武四郎以外の資料と見比べることも、北海道の歴史やアイヌ民族を研究する上で大事になる」と考えを述べていました。
 松浦武四郎に関する講座は毎月、第2日曜日に記念館で開かれています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/775213bbe673368d1ad0ed87ad5f30ac0a1b48bb

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伝統技法でコースター チキサニで木彫り体験教室

2023-03-14 | アイヌ民族関連
苫小牧民報2023/3/13配信
 アイヌ文化の継承などに取り組む一般社団法人白老モシリは11日、「木彫り体験」教室を白老町のイオル事務所チキサニで開いた。町民10人が町内在住の彫刻家2人の指導でペーパーナイフやコースターを作った。  講師は吉田信男さん(74)と能登…
この続き:173文字
ここから先の閲覧は有料です。
https://www.tomamin.co.jp/article/news/area2/102172/

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むぎうお?ばくぎょ?実は身近な存在でもある「麦魚」の読み方

2023-03-14 | アイヌ民族関連
@DIME2023.03.13
『麦』『魚』という漢字を並べると、誰もがよく知る魚の名前となります。字面だけで判断するのは難しいかもしれませんが、どのような魚なのか想像してみましょう。童謡のタイトルにも入っている『麦魚』の読み方や、魚がつく難読漢字を紹介します。
「麦魚」とは
麦魚は日常的に目にすることが難しい魚ではありません。『麦』『魚』の文字が当てられる魚の読み方や、字面がよく似た魚を紹介します。
「めだか」を表す漢字
『麦魚』と書いて『めだか』と読みます。完全な当て字のため、前知識なしで読むのは難しいでしょう。
めだかは、緩流河川や用水路に生息する小型淡水魚です。プランクトンや水草・小型生物を食べる雑食性ですが、麦を食べる習慣は確認できません。『めだかと麦にどんな関係が?』と疑問に思う人も多いかもしれませんが、由来については不明です。
めだかの書き方は『目高』の方が一般的です。姿を見れば分かる通り、めだかは大きな目が高い位置についています。ギョロッとした見た目の印象が、そのまま名前の由来となったとする説が有力です。
目のインパクトが強い魚であることから、地域によっては『めだかを食べると目がよくなる』『芽が出る(出世する)』などといわれます。
「竹麦魚」もある
『竹麦魚』と書いて『ほうぼう』と読みます。めだかと同様に、漢字の由来については分かっていません。
ほうぼうとは、北海道南部から沖縄にかけて幅広く生息する、カサゴ目ホウボウ科ホウボウ属の魚です。古くから上流階級が食す高級魚として知られており、江戸時代には『君魚(きみうお)』とも呼ばれていました。
ほうぼうの特徴は、赤色の体と大きな胸びれです。身はプリッとしていてクセがなく、刺身・煮つけ・塩焼きなどとさまざまな調理法で食されます。見た目から縁起物として、お食い初めの魚として使われることも多いようです。
名前の由来は、『海底で胸びれを使って方々(ほうぼう)を歩くため』『浮袋を振動させてホウボウと鳴くため』など、諸説あります。
「魚」とつく難読漢字
読むのが難しいのは、麦魚だけではありません。漢字の並びや雰囲気で、どのような魚なのかをイメージしてみましょう。
柳葉魚
『ししゃも』は、アイヌ語の『ススハム』が変化した呼び名だといわれています。『スス』は柳、『ハム』は葉を表す言葉です。『柳葉魚』とは、アイヌ語本来の意味をそのまま漢字に置き換えたものといえるでしょう。
ししゃもに『柳葉』の言葉が使われているのは、『アイヌの人々が飢えに苦しんだとき、神様が柳の葉を魚に変えて飢えから救ってくれた』という言い伝えがあるためです。アイヌでは、今も神々にししゃもの豊漁を祈る儀式が行われています。
なお、ししゃもはコスパのよい魚というイメージがありますが、一般に流通しているのは『カラフトシシャモ(カペリン)』です。日本の固有種は北海道の一部地域にしか生息せず、保護対象となっています。
細魚
『細魚』と書くのは、ダツ目サヨリ科の『さより』です。体が細く長いことから、『細』の漢字が当てられたとする説があります。このほか『針魚』『竹魚』『針嘴魚』などと書かれることもあり、表記はさまざまです。
さよりは海藻やプランクトンを主食とし、北海道から九州まで幅広い地域に生息する魚です。産地によって旬の時期は11月から5月にかけて異なりますが、白身魚ならではの上品な味わいが魅力です。
またさよりは、腹黒い人を例えて言うときにも使われる言葉です。青白く光る美しい外見とは反対に、さよりの腹膜は真っ黒です。表と裏があまりにも違う人は、「さよりのように腹黒い」などと比喩されることがあるでしょう。
比目魚
『比目魚』は『ひらめ』の当て字です。このほか『平目』『鮃』などと書くことがあります。
ひらめはカレイ目カレイ亜目ヒラメ科に属する、日本近海全域で漁獲される高級魚です。1年通して水揚げされますが、漁獲量は多くありません。12~2月に漁獲されるひらめは『寒比目魚』と呼ばれ、特にうまみが強いことで有名です。
ひらめはしばしばかれいと混同されますが、『左ひらめに右かれい』と覚えて見分けましょう。魚の腹部を手前に置いたとき、原則として左を向くのがひらめ、右を向くのがかれいです。
どちらも左を向いてしまった場合は、口を見れば分かります。鋭く尖った歯があるのがひらめ、おちょぼ口がかれいです。

魚へんに秋と書いて『かじか』と読みます。かじかは、ハゼに似た茶褐色の川魚です。大きく飛び出した目と横に張り出した頭・分厚い唇を持ち、ウロコではなく粘膜で覆われています。主な生息地はきれいな淡水の川ですが、海水と川とを移動する種類もいます。
見た目はあまり美しいといえないかじかですが、味は絶品という声が少なくありません。煮つけやから揚げのほか、みそ汁や鍋の出汁にするとおいしいといわれています。
かじかを使った料理で有名なのは、石川県です。現地で「ごり」と呼ばれるかじかは、加賀料理に欠かせない食材の一つとして愛されてきました。
なお『ごり押し』という言葉は、かじかを獲るときの「ごり押し漁」に由来しているとする説もあります。

鯑の読みは『かずのこ』です。このほか『数の子』という表記も使われます。鯑という漢字は日本生まれのため、中国生まれの漢字のような音読みがありません。読み方は『かずのこ』一つのみです。
かずのこという呼び名の由来は諸説ありますが、『ニシンの子』から変化したとする説が有力です。その昔、ニシンは『カド』『カドイワシ』と呼ばれていました。カドが産んだ卵は『カドの子』となり、やがて『かずのこ』になったと考えられます。
かずのこは多産なニシンの卵であることから、子孫繁栄の象徴です。縁起のよい食材として、今もおせち料理には欠かせません。
構成/編集部
https://dime.jp/genre/1549919/

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テキーラから始まる、メキシコのジェンダーギャップ改革!クラセアスールの挑戦

2023-03-14 | 先住民族関連
Vogue 2023年3月13日
テキーラを通じて、メキシコの男尊女卑や先住民族が置かれている経済的困窮、伝統文化の存続など、社会課題の解決に多角的に挑むラグジュアリーブランド、クラセアスール。性差別などをなくすために女性たちが成し遂げてきた歴史を振り返り功績を称える3月の女性史月間に、メキシコの一企業のソーシャルグッドな取り組みを深掘りする。

クラセアスールのテキーラやメスカル。芸術的な陶器デキャンタが目を引くだけでなく、6~8年かけて成熟させたブルーアガベを100%使用しており、丹精込めて時間をかけてつくられたテキーラやメスカルは、どれも違った深い味わいと表情をもつ。手前中央がシグネチャーの「クラセアスール・レポサド」。アメリカンオーク樽で8ヶ月熟成した滑らかな味わいが特徴だ。Photo: Zenith Adventure Media / Courtesy of Clase Azul México
メキシコを代表する蒸留酒「テキーラ」。ひとくちにテキーラといっても種類が豊富にあり、これまでの概念を覆す高品質なラグジュアリーテキーラは悪酔いしにくいとも言われ、ハリウッド俳優や世界各地の富裕層から愛される“セレブのお酒”としても知られている。
1997年に創業したクラセアスールは、ラグジュアリーテキーラを生み出すブランドのひとつ。メキシコの伝統工芸技術を継承したデキャンタの美しいデザインが目を引くだけでなく、長年受け継がれてきた製法を守りながらつくられたクラフトテキーラの香りや味わいは世界中で高く評価されている。2020年には日本にも上陸し、その上品な味わいは一度口にすると虜になり、唯一無二な魅力からファンは増え続けている。そんな気鋭のブランドが高く評価される理由は、その美味しさからだけではない。クラセアスールは創業時から、メキシコにおけるジェンダーギャップの解消や、先住民族の人権や伝統を守る取り組みに心血を注いできた。
男性の方が女性よりも経営者として優れている? メキシコの男女格差と先住民族をめぐる課題
ハーバード大学の資料によると、メキシコには昔から“マチスモ(Machismo)”と呼ばれる概念が存在し、男性の社会的地位は女性よりも高いという男尊女卑の考えが古くからある。しかしグローバル化に伴い、2000年初頭からメキシコ政府や民間企業はジェンダーギャップや性差別の解消に力を入れてきたことによって、120の企業を対象に行った調査では従業員の80%が「自分が所属する企業はジェンダーダイバーシティに取り組んでいる」と評価し、さらに6割が「多様性が企業に良い影響をもたらしていると実感している」と回答した(2022年8月、マッキンゼー・アンド・カンパニーが発表したリサーチより)。一方で、同調査は固定観念の払拭は依然として課題であるとし、メキシコでは5人に1人の割合で「男性の方が女性よりも優れた経営者である」と考え、また5人に1人が「大学進学は、女性よりも男性にとって重要である」と考える調査結果を明らかにした。さらに、4人に1人が「採用時に男性を優遇する」と回答したというレポートもあり、まだ取り組んでいくべきことは多そうだ。
また、もう一つ大きな課題は、メキシコに推定2320万人いるとされている先住民族コミュニティが置かれている社会的・経済的格差だ。2020年8月にUNESCOが発表した資料によると、先住民人口全体の69.5%が「貧困」の状態にあり、27.9%が「極度の貧困」状態にあるとしている。また、メキシコの経済誌によると、先住民労働者はそうでない労働者人口より収入が18%低く、さらに先住民の女性は35%低いと言われている。その要因としては、教育格差や社会的保障の少なさ、さらには先住民の女性たちの多くが人身売買の犠牲になっていることなどが考えられる。
先住民族や女性たちの暮らしを豊かにし、“文化の守護神”としてテキーラが果たせる役割
こうした社会的な背景があるメキシコで、クラセアスールは“文化の守護神”となるべく非営利団体「Fundación Causa Azul」を2012年に設立し、女性や先住民族のコミュニティを強化しながら、職人の育成や経営のノウハウを提供することで伝統工芸文化の保護と継承に力を入れてきた。今ではブランドのアイコンともなっている伝統工芸品の陶器デキャンタをテキーラのボトルに採用したのも、その狙いがある。マサワ族に伝わる古代の製法で陶器の成形からペイントまで、一つひとつ手作業で行われるため、現地コミュニティと伝統を守るために工場や養成学校を作り、新しい雇用を生み出してきた。 UNESCOによると、工芸品の製作とその販売は先住民族の経済的活動の3分の1以上を占めていることから、育成や販路の拡大は大きな意味を持つ。同ブランドのチーフ・ピープル・オフィサー、イヴァン・ルエスガはこう語る。
「私たちが製作するデキャンタの中には語るべき歴史があり、職人たちは芸術によって伝統、信念、感情を表現することで、一つひとつにエネルギーが宿ります。そしてこれこそが、メキシコの文化をさまざまな角度から表現し、世界を魅了する芸術的遺産となるのです」
現在、デキャンタ工場で働く職人の半数以上が女性であり、その中の3割がメキシコの小規模コミュニティ出身だという。先住民族の人たちが多く暮らす小規模コミュニティでは、女性が若い年齢で出産し、育児に追われ自らの仕事を犠牲にしてしまうことで貧困を招くケースが非常に多く見られるという。こうした中、クラセアスールはキャリアにおける技術的な支援だけでなく、環境の整備にも取り組んできた。
「性別やその他の要因に関係なく、誰もが自分の目標を追求し、最高の人生を歩むことを奨励されるべきだと、私たちは心から信じています。女性たちが自分の持つスキルを発見し、それを向上させるためのリソースや機会を提供することで、エンパワーメントとライフワークの構築に繋がります。育児や教育などのサービスは、残念ながらまだ多くのコミュニティで利用できないため、私たちの従業員や小規模コミュニティに属する人々が利用できる保育施設を建設することに加え、2023年には『クラセアスール大学』という教育プラットフォームを立ち上げる予定です。このプラットフォームでは、十分な教育を受けることができないコミュニティにいる人材を発掘し、当社での就業体験に向けたトレーニングプログラムを提供する予定です」とルエスガは言う。
固定観念を払拭し、女性たちの“スペース”を切り開いて
これまで男性が活躍することが多かったテキーラ業界で、同ブランドでは現在女性の蒸留長を筆頭に、多くの女性たちがリーダーシップを発揮している。蒸留長のヴィリディアナ・ティノコは仕事への情熱ややりがいを語ってくれた。
「マスターディスティラー(蒸留長)の仕事はとても楽しく、工程や条件を変更することで製品がどのように変化するかを分析的に調査することに情熱を注いでいます。テキーラの研究センターもあり、テキーラの原料であるブルーアガベ(リュウゼツラン)を育てる標高と味の因果関係や、発酵の温度・時間、酵母や樽の種類、熟成工程などを変えながら、最高品質のラグジュアリーテキーラを作っています。これはチームの努力であり、私はすべての同僚のサポート、協力、努力なしにはこれを実現することはできません。蒸留酒は音楽にもよく似ていて、誰もが役割を果たし、完璧なメロディーを作るための音色を奏でているのです」
2022年には、女性社員がお互いのスキルを共有し、高め合うことを目標に、「WIL CAM (Women in Leadership Clase Azul Mexico)」という社内組織が立ち上がった。言語、性別、社会的・経済的地位などを理由に格差が生まれている現状を解決に挑む同ブランドの挑戦は、今世界へと広がっていっている。WIL CAMの主要メンバーであるティノコは最後にこう語った。
「WIL CAMはメキシコ、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなど、世界各地で活躍するクラセアスールのメンバーで構成されています。それぞれの文化的特徴を理解しあいながら、これまで『男性のもの』と考えられていたことに変化をもたらすためのスキルを学び、実践するプログラムを実施しています。ワークショップやインスピレーショントーク等々を通して、リーダーシップスキルを向上・後押しすることに力を入れることが、これまで男性にだけ開かれていたポジションに女性たちの“スペース”を切り開くことに繋がり、キャリアや生活の質を上げることにつながっていくと確信しています」Text: Mina Oba
https://www.vogue.co.jp/lifestyle/article/clase-azul-women-empowerment

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【対戦国情報】ウルグアイ代表 世界のサッカー史に輝かしい足跡 新たなサイクルに向けてアジアで始動~キリンチャレンジカップ2023

2023-03-14 | 先住民族関連
JFA.jp2023年03月13日
人口350万ほどの国でありながら、第1回のFIFAワールドカップ開催国となり、数々の優秀な選手を世に送り出すなど、世界のサッカー史で大きな存在感を発揮してきた。その代表チームもワールドカップ優勝2度、CONMEBOLコパアメリカ(南米選手権)ではアルゼンチンと並ぶ最多15度の優勝など、輝かしい足跡を残している。
ワールドカップでは2010年大会の4位という躍進によって復活を果たしたが、昨年のカタール大会ではグループステージ敗退という不本意な結果に終わった。初戦で韓国と引き分け、ポルトガルに敗れて迎えたガーナ戦。この土壇場で2-0の勝利をものにしたものの、同勝ち点、同得失点差の韓国に総得点数で及ばず涙をのんだ。
もちろん、次に目指す最大の目標は、2026年にアメリカ、カナダ、メキシコの3カ国で共同開催されるワールドカップへの出場と好成績である。来年にアメリカで行われるコパアメリカも、そのための重要なステップとなるだろう。新たなサイクルに向けて始動するのが、3月24日にSAMURAI BLUE(日本代表)、同28日に韓国と対戦するアジア遠征だ。
この東アジア勢との2試合に向けて、ウルグアイサッカー協会は34人の候補選手を発表した。昨年のワールドカップでチームを指揮したディエゴ・アロンソ監督が辞任後、まだ正式な監督は決まっておらず、暫定的にマルセロ・ブロリU-20ウルグアイ代表監督が率いることになっている。今年1~2月のCONMEBOL U-20選手権で準優勝、FIFA U-20ワールドカップインドネシア2023の出場権獲得に導いた指導者だ。
チームの特徴を表す言葉としてしばしば用いられるのが「ガラ・チャルーア」だ。ガラはかぎ爪などの意味で、チャルーアは勇敢だったウルグアイの先住民族。ウルグアイは、ブラジルやアルゼンチンといった近隣のサッカー大国を向こうに回し、敢闘精神あふれる戦いぶりで栄光をつかみ取ってきた。もちろん、南米の強豪らしく選手たちは高度な技術を備え、現代サッカーに適応した強度の高いプレーも身に付けている。
そのウルグアイ代表とSAMURAI BLUEの対戦は、2019年6月にブラジルで行われたコパアメリカ以来、約3年9カ月ぶりとなる。そのコパアメリカでの対戦では、日本が先行すればウルグアイが追いつくという展開で2-2の引き分け。日本の2得点は三好康児がマークした。

https://www.jfa.jp/national_team/mens_all_2023/news/00031736/

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気候変動緩和へ、国際協力が使命 ブラジル環境・気候変動相 マリナ・シルバさん

2023-03-14 | 先住民族関連
毎日新聞 2023/3/14 東京朝刊 有料記事 2403文字

ルラ大統領(右)と手を取り合うマリナ・シルバさん=2023年1月1日、Acervo Palácio do Planalto(プラナルト宮殿所蔵)
 「環境保護なくして発展はありえない」。アマゾン熱帯雨林の保護活動で知られるマリナ・シルバさん(65)がブラジル環境・気候変動相に就任した。前政権下で森林破壊は加速したとされ、今後保全をどう進めるのか。毎日新聞の書面インタビューで決意を語った。
●アマゾン基金が復活
 ――2022年10月の大統領選でルラ氏が返り咲きを果たしました。シルバさんの環境相就任は第1次ルラ政権以来2回目で、今回は大臣の名称に「気候変動」も入りました。
 ◆ルラ大統領が、環境保全と気候変動対策を最優先課題として位置づけていることを大変うれしく思っています。22年11月にエジプトで国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)が開催されましたが、(私も出席した)その会議の中で、ブラジルが環境問題でかつてのような積極的な役割を取り戻すよう、国際社会から大きな期待を寄せられていると感じました。我が国は自然環境に対する責務を自覚しており、期待に応…
この記事は有料記事です。 残り1989文字(全文2403文字)
https://mainichi.jp/articles/20230314/ddm/013/040/011000c

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美味なるアート(5)ゴヤ「犠牲者の皮を剥ぐ人食い人種」

2023-03-14 | 先住民族関連
日本経済新聞2023年3月14日 2:00 [有料会員限定]
実践女子大学教授 椎原伸博
ゴヤが野蛮人を描いた2枚連作の1枚であり、犠牲者の皮を剥(は)いでいる状況が描かれている。もう一枚は、切断された生首と腕を差し出す仕草(しぐさ)が描かれており、ゴヤの食人への関心が示されている。
一説では、この絵の状景は、1649年に、イエズス会宣教師2人が、北アメリカの先住民イロコイ族の犠牲となったときの惨劇と同一であるとされている。しかし彼らとて、食人は日常的ではなく、戦争や儀式において成立...
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り312文字
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO69201100T10C23A3BC8000/

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ムヒディン元首相を起訴、職権乱用や資金洗浄などで

2023-03-14 | 先住民族関連
AsiaX2023年3月13日
 マレーシア汚職摘発委員会(MACC)は3月10日、野党連合・国民同盟(PN)を率いるムヒディン・ヤシン元首相(75、統一プリブミ党=PPBM党首)を、政権時代に行われたプロジェクトに関わる4件の職権乱用と2件の反資金洗浄法違反でクアラルンプール(KL)初級裁判所に刑事告発した。ムヒディン氏は罪状を否認。裁判所は200万リンギで保釈を認めた。
4件の職権乱用はPPBMを代表して▽ブカリー・エクイティから2億リンギ▽マムフォーから1,950万リンギ▽アズマン・ユソフ氏から1,200万リンギ▽ネプチュリスから100万リンギーーの合計2億3,250万リンギを受け取ったというもの。有罪になれば1件につき20年以下の禁固、もしくは受け取った金額の5倍の罰金が科される。
 2件の反資金洗浄法違反は、ブカリー・エクイティからPPBM口座に入金された金の中から2回にわたり1.2億リンギ、7,500万リンギの合計1億9,500リンギを受け取ったというもので、1件当たり15年の以下の禁固刑、もしくは受け取った金額の5倍の罰金が科される。
ムヒディン氏は前日、MACCに任意出頭し、拘束の上8時間に渡る事情聴取を受けていた。釈放後にムヒディン氏は、自身に対する告発は政治的意図に基づくものだとした上で、「閣議決定した内容を実行しただけであり、財務省の決定を歪めるなどの違法行為はしていない」と主張していた。
 ムヒディン政権は2020年11月、新型コロナウイルス「Covid-19」流行によりダメージを受けたブミプトラ(マレー人と先住民の総称)請負業者支援のためのプログラム「Jana Wibawa」を実施したが、昨年11月の総選挙を受けて発足したアンワル・イブラヒム新政権下で財務省が6,000億リンギもの公的資金の取り扱いに関する手続き違反を発見したと発表し、MACCが捜査に乗り出していた。
 MACCは、ムヒディン政権時代に随意契約で5,000万ー5億リンギのプロジェクトを請け負った業者からPPBMに3ー5%の率で総額3億リンギの手数料が流れたとの疑惑について捜査を進め、先ごろPPBMの口座を凍結し、続いてPPBMのワン・サイフル広報部長を690万リンギの収賄罪で起訴した。同氏は広報部長職を辞任している。口座凍結の際に4,000万リンギの残額があった。
(提供:ASIA INFONET.COM)
https://www.asiax.biz/news/62243/

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28歳のラップ歌手が急死、舞台で倒れる映像がSNSに 南ア

2023-03-14 | 先住民族関連
CNN2023年3月13日 13時44分

ラップ歌手コスタ・ティッチ(本名コンスタンティノス・ツォバノグロウ)さんが公演中にステージ上で倒れ、その後死亡した/Oupa Bopape/Gallo Images/Getty Images
ケニア・ナイロビ(CNN)南アフリカのラップ歌手コスタ・ティッチ(本名コンスタンティノス・ツォバノグロウ)さんが、音楽フェスティバルで公演中にステージ上で突然倒れ、数時間後に死亡した。28歳だった。家族がインスタグラムへの投稿で明らかにした。
SNSに出回った映像には、ティッチさんと思われる人物がステージの上で転び、隣にいた人に引き起こされる姿が映っている。ティッチさんは立ち上がった数秒後、再び倒れた様子だった。
「あまりにもつらいことですが、今は彼が亡くなったことを認めなければなりません。救急隊の皆さん、最後の数時間、付き添ってくれた皆さんに感謝します」。遺族はインスタグラムにそう記した。死因には言及していない。
フェスティバルの主催団体は、「南アフリカのアマピアノ界の中でも素晴らしい存在だった。才能あふれるラッパー、ダンサー、シンガー、作曲家であり、フェスティバルに協力してくれた友人だった」とティッチさんをしのんだ。
ティッチさんは南アフリカで熱狂を巻き起こしていたアマピアノの最大のスターの一人だった。アマピアノはベースのログドラムとメロウなピアノのメロディーを特徴とするディープなハウスミュージック。ティッチさんのラップスタイルは、南アフリカの文化とスタイル、先住民の言語と、米アトランタのヒップホップに由来するトラップミュージックのようなラップのサブジャンルを組み合わせていた。
ティッチさんは南アフリカ北東部のネルスプロイト出身で、ラップ歌手になる前からダンサーとして成功を収め、「TikTok(ティックトック)」で「Big Flexa」をヒットさせてアフリカ全土でスター的存在になった。最近ではセネガル系米国人のエイコンさんが創業した音楽レーベルと組んでいた。
https://news.livedoor.com/article/detail/23863045/

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レオナルド・ディカプリオ、グリーンカーペット・ファッションアワードに出席 ブラジルのグァジャジャラ大臣を称える

2023-03-14 | 先住民族関連
ELLE3/13(月) 20:51配信

Getty Images
現地時間3月10日(金)にグリーン・カーペット・ファッション・アワードの授賞式が開催された。これは環境活動家のリヴィア・ファースが設立したエコファッション推進のためのアワードで、ファッション業界をサステナビリティの点などで向上させるのに大きな貢献をした人を称える。授賞式には賞の共同議長のレオナルド・ディカプリオ、ケイト・ブランシェット、シム・リウ、デザイナーのトム・フォード、モデルのクアナ・チェイズングホースが出席、プレゼンターを務めた。
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レオはヒーラーアワードの受賞者を発表、ブラジルの活動家ソニア・グァジャジャラに賞を贈呈した。グァジャジャラは環境保護や先住民族の権利向上の活動家として知られる。今年ブラジルのルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ新大統領に先住民族省大臣に抜擢され、同国の先住民族初の大臣となった。
レオはスピーチの中でグァジャジャラの功績を紹介。「アマゾンの熱帯雨林の生態系を守っているのは最も多くの経験を積んだ人たちだ。それは紛れもない事実だ。そして私たち全員を支える重要な熱帯雨林の管理者たちは間違いなく先住民の守護者たちだ」とコメント。「グァジャジャラ大臣は困難かつ危険な状況下で長年に渡り、環境活動家として断固とした態度で働いてきた。前政権の悲惨な治世の間、彼女は一貫して希望の光であり続けた。先住民族が重大な脅威に直面したとき、彼女は90万人を超えるブラジルの先住民族と300を超える文化を守ってきた」。
グァジャジャラは民族衣装とヘッドピースをつけて出席。受賞スピーチでは「先住民の闘いは人道的なものです。先住民の領土を守ることで、地球のこちら側であなた方が呼吸する空気、あなた方が飲む水が守られるのです」とコメント、先住民の権利と環境問題は密接に関わっていることをアピールした。昨年雑誌アメリカ版『タイム』が選ぶ「世界で最も影響力のある100人」にも選出されているグァジャジャラ。彼女の活動に改めて注目したい。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ed951270aefd506e9d7e7b67034351e8a01443e1

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アボリジナルアートの認知度をいかに高めるか? オーストラリアの美術館の事例から

2023-03-14 | 先住民族関連
美術手帖3/13(月) 10:07配信

ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館「イリバナ・ギャラリー」の展示風景より
 東京~シドニー間、カンタス航空の機内安全ヴィデオの最後には、次のような言葉が記載されている。
私たちは、私たちが働き、生活し、飛行する土地の伝統的な管理者に敬意を表します。私たちは、過去、現在、そして未来の長老たちに敬意を表します。
 「アクノレッジメント・オブ・カントリー」と呼ばれるこの挨拶は、オーストラリアという国と、その先住民とのつながりを強調し、同国の大地、海、水の伝統的所有者であるアボリジナルおよびトレス海峡諸島の人々に敬意を表すためのものだ。同国の航空機機内から文化施設の会場やウェブサイト、パフォーマンスやイベントの冒頭、メールの署名に至るまで、日常のあらゆるシーンにおいて、このような挨拶を目の当たりにすることができる。
 こうしたアクノレッジメントの意義について、シドニーのニュー・サウス・ウェールズ州立美術館(Art Gallery of New South
Wales、以下AGNSW)でアボリジナルおよびトレス海峡諸島民美術を担当する学芸員のカラ・ピンチベック(Cara
Pinchbeck)は、「これ自体が本当に重要なことであることだけでなく、この国が西洋的な意味での所有権を持たない人たちのものであることを重要なこととして受け入れようという認識の高まりにもつながっています」と語る。
時代の変化を反映するアボリジナルアートのコレクション
 昨年12月にSANAAの設計による新館をオープンさせたAGNSW。同館はアボリジナルおよびトレス海峡諸島民美術(以下、アボリジナルアート)の作品を数多く収蔵しており、これまで同芸術形式の普及や展示、保存において重要な役割を担ってきた。
 ここで、アボリジナルアートについて少し紹介しておきたい。アボリジナルアートとは、絵画、織物、彫刻、物語など、オーストラリアの先住民が制作する/したアートを指す。何万年も前から受け継がれており、先住民コミュニティの土地や信念、文化的慣習に深く関わっているとされる。
 この種の芸術作品は、豊かな色彩や大胆な模様、象徴的なイメージを用いるのが特徴で、土や植物など自然の素材を使用することが多い。オーストラリア中央部の砂漠地帯で生まれた、点を使って複雑なデザインや模様を描くドットペインティングは、その代表例のひとつ。また、オーストラリア北部のアーティストたちによって生み出された、ユーカリの樹皮に絵を描く樹皮画も広く知られている。
 AGNSWがアボリジナルアートを積極的に収集し始めたのは1950年代後半のこと。当時、同館の後援者のひとりであるスチュアート・スクーガル博士(Dr・Stuart
Scougall)と元副館長であるトニー・タクソン(Tony
Tuckson)はオーストラリア北部のアーネム・ランドに遠征し、そこで目にしたアボリジナルアートに魅了され、作品を収集。集めた作品の一部は同館のコレクションとなり、ほかの作品はのちにスクーガルによって同館に寄贈されたという。
 1984年、同館はオーストラリアでは初めてのアボリジナルおよびトレス海峡諸島民のキュレーターとしてジョン・ムンディン(Djon
Mundine)を任命し、94年にはアボリジナルアートを紹介するための展示室「イリバナ・ギャラリー」(Yiribana
Gallery、「Yiribana」はシドニーで使われている言語で「this
way」を意味する)をオープンさせた。以降、先住民アーティスト、コミュニティ、アートセンターと密接に協力しながら、重要な作品を購入し、アボリジナルアートの包括的なコレクションの構築に力を注ぎ続けている。
 同館のアボリジナルアートコレクションは、同国の美術界の変化を反映しながら、長年にわたって進化を遂げてきた。当初、人類学コレクションのための民族誌的な収集に重点を置いていたが、現在は、現代のアボリジナルアーティストによる作品も収集するようになっている。
 ピンチベックの論考(*1)によれば、94年のイリバナ・ギャラリー開館まで、同館のアボリジナルアートの展示は「トライバル」または「プリミティブ・アート」として分類されており、初期のコレクション番号には「プリミティブ」を意味する「P」が付されていたという。
 アボリジナルおよびトレス海峡諸島民のスタッフが就任したことは、「時代遅れの社会的態度を打ち消し、先住民や彼らに関する知識を重視する別の視点を奨励する」効果をもたらしたとしている。また、ギャラリーの名称を「Yiribana」としたことは、「先住民たちが『現代の』オーストラリアから切り離された遠い過去にいるという『原始的』な考え方に対抗し、美術館が立つ土地とガディガル民族(編集部注:シドニーに伝統的な土地を持つ先住民のグループ)の継続的なつながりを尊重する意志の表れである」という。
充実した展示・教育プログラム
 作品の収集だけでなく、AGNSWは展示方法にも力を注いでいる。同館は、本館の最下層にあったイリバナ・ギャラリーを新館のエントランス階に移転させることで、より多くの人々にアボリジナルアートについて学ぶ機会を提供することとなった。また、本館では展示作品の入れ替えを行い、とくにアボリジナルアーティストの作品展示スペースを増やすことを意識しているという。
 リニューアル後のイリバナ・ギャラリーでは現在、シドニー語で「私の手を握って、私を助けて」を意味する「バーバンガナ(burbangana)」をテーマにした展覧会が開催されており、新たな収蔵作品やプロジェクトを含む160点以上の作品が展示されている。
 例えば、新館のエントランス・プラザに面した壁面では、ロレイン・コネリー=ノーティー(Lorraine
Connelly-Northey)が新館のために制作した《Narrbong-galang (many
bags)》(2022)が展示されている。錆びた金属や廃品を用いた10点からなる彫刻シリーズは、同国南東部の先住民族の文化的慣習を称えるものだ。また、ワナパティ・ユヌピゥ(Wanapati
Yunupiŋu)らは、古い道路標識などの廃材に丁寧に彫刻を施し、精巧な作品に生まれ変わらせた。
 アーティストでデザイナーのグレース・リリアン・リー(Grace Lillian
Lee)は、メリアム・メール民族の女性として自身の文化的血統を称えることを探求し続け、織物を用いたインスタレーションを発表。イルワンティ・ケン(Iluwanti
Ken)は、母なる鷲の狩りの物語を描いたインク絵の新作を展示しており、アナング民族の女性による子育ての物語を伝えている。
 これらの作品に加え、写真やインスタレーションなどの作品も充実させることで、先住民の文化的慣習や信念に光を当てながら、その芸術と文化に対する認識、理解の促進を図っている。
 展覧会の企画だけでなく、同館は「ラーニング&パーティシペーション」という部門を立ち上げ、学校団体やファミリー、一般市民を対象にしたパブリック・プログラム、教育プログラム、ワークショップの開催に取り組んでいる。館内では、アボリジナルおよびトレス海峡諸島民のスタッフが毎日無料でコレクションを案内するガイドツアーを行っており、鑑賞者との会話を深めながら、館内での先住民の声と存在感を高めることを目指している。
 また、保存修復チームにはアボリジナルや先住民のための特別な役職もある。ピンチベックによれば、アボリジナル保存修復師は作品を保存するだけでなく、どのように作品をケアし、作品に関するコミュニティやアーティストとの関係を維持・構築するかを意識的に考えるポジションであるという。そのほか、先住民のアーキビストもアーカイヴや図書館が所蔵する資料に対して先住民の視点を取り入れているという。
「尊敬する」「変化を恐れない」ことの重要性
 日本でも、先住民族の芸術と文化に焦点を当てた展覧会が開催されることがあるが、ピンチベックは、先住民族の芸術に対する認識と評価を高めるために重要なこととして、次のように話す。
 「もっとも重要なのは、尊敬の念を抱くことです。先住民族の知識、文化、そして彼らの存在自体を認め、大切にすることで、先住民族が大切にされているとという認識が社会に広がり、彼らに関する知識が評価されるようになる。そして、それが芸術や演劇、パフォーマンスなどへとつながっていくと思います」。
 冒頭で書いたように、まず先住民コミュニティとその文化遺産を認識し、尊重することが必要となる。そのうえで、先住民のコミュニティや組織と協力して異なるコミュニティ間の文化交流を促進し、美術館・博物館において先住民族の芸術品・文化財を収蔵・保存したり、展覧会や教育など文化交流プログラムを開催することにより、先住民族の芸術に対する認知度や評価を高めることができるだろう。
 ピンチベックはこう続ける。「物事が変化することを恐れる気持ちも理解できますが、私たちの美術館で行っていることを通して、あるいはもっと広い範囲で、変化には価値があることを理解してもらえればと願っています。変化を起こすことは、緊張や恐れよりも得るものが大きいのだから」。
*1──マイケル・ブランド編『The Sydney Modern Project: Transforming the Art Gallery of New
South Wales』(Art Gallery of New South Wales、2022)よりカラ・ピンチベック「Yiribana ... this
way」p.88-105 
文=王崇橋(ウェブ版「美術手帖」編集部)
https://news.yahoo.co.jp/articles/56f8a03b1c308cbd14ce8fd987b699b661343de9

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