先住民族関連ニュース

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【絵本を朗読】STVアナウンサーが小学校で出前授業 アイヌを題材 原稿を読む体験も

2023-03-07 | アイヌ民族関連
STV3/6(月)17:59更新

子どもたちの好奇心や社会への関心を高める機会になればと、
STVではアナウンサーによる小学校での出前授業を行なっていきます。
(兼子アナウンサー)「私たちが住んでいる北海道には昔からアイヌの人たちが住んでいます」
田中学園立命館慶祥小学校で行われたきょうの出前授業では、
STVのアナウンサーが2年生34人を対象に、アイヌを題材にした絵本を朗読しました。
子どもたちは原稿を読むなどのアナウンサーの仕事も体験し、声の出し方や人に伝えることの楽しさを学んでいました。
(児童)「お話を読んでくれてアイヌの人たちをもっと良く知ることが楽しかった」
(田中賢介理事長)「体験型の授業が一番子どもたちの頭に残るし心にも残る」
STVでは今後もアナウンサーによる出前授業を継続的に開催する予定です。
3/6(月)「どさんこワイド179」 
https://www.stv.jp/news/stvnews/mkuhs40000000gmn.html

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一層の活躍を期待 宇梶さん90歳 節目祝う  白老

2023-03-07 | アイヌ民族関連
苫小牧民報2023/3/6配信

 白老町在住のアイヌ文化伝承者、宇梶静江さんの90歳の節目を祝う会が3日、自身が活動拠点とする町東町のシマフクロウの家で開かれた。宇梶さんが代表を務める一般社団法人アイヌ力(ぢから)や白老アイヌ協会の会員、戸田安彦前町長ら関係者約40人が集…
この続き:424文字
ここから先の閲覧は有料です。
https://www.tomamin.co.jp/article/news/area2/101568/

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【難読漢字】北海道の駅と地名にある“倶知安”の読み方は?

2023-03-07 | アイヌ民族関連
電撃オンライン2023年03月06日(月) 17:45
 電撃オンラインの連載企画“難読漢字”。読み方が想像つかないほど複雑なものから、一見簡単そうだけど読みが難しいものまで、幅広く出題していくコーナーだ。
 この企画は、“杠葉 啓二(ゆずりは けいじ)”が担当していくぞ。猫と一緒に暮らすしがない書道家だ。今回も「パッとは読めないかも」という漢字を紹介していくから、みんなで一緒に考えてみよう!
今回の出題漢字は“倶知安”。読むのが難しい北海道にある駅名を出題してみた。馴染みがない場合はとくに難しいと思うけど、読めるかな?
 ヒントは“〇っ〇ゃ〇”になるぞ。
正解は“くっちゃん”! JR北海道函館本線の駅だな。由来は諸説あるようだけど、どれもアイヌ語が元になっていると言われている難読駅名だ。
 アイヌ語の“クッシャニ”は“くだのを流れ出るところ”という意味があるらしい。観光地としても有名な場所だから、読み方を知っている人も多かったかな。
 今後も難しい漢字を紹介していくから、更新をお楽しみに!
https://dengekionline.com/articles/171577/

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故国に返還される文化財、きっかけは仏マクロン大統領だった

2023-03-07 | 先住民族関連
ナショナルジオグラフィック3/6(月) 9:00配信

英オックスフォード大学のピット・リバーズ博物館は世界中から集めた50万点以上を所蔵。これまでにオーストラリアのアボリジニなどの遺骨・遺体を返還した他アフリカやアジアの先住民と返還協議を進めている(PHOTOGRAPH BY RICHARD BARNES)
 世界の博物館では数十年前から、新世代の学芸員や館長が、活動家や政治家の突き上げもあって所蔵品の由来を深く掘り下げるようになってきた。それだけではない。所蔵する美術品や祭礼品、遺骨を本来の国に返還する動きが加速している。
ギャラリー:ツタンカーメン黄金の財宝
 博物館が所蔵品を見直す機運は5年ほど前から始まったが、そのきっかけをつくったのはフランスだった。
 2017年11月、エマニュエル・マクロン大統領は、西アフリカの旧植民地であるブルキナファソの首都ワガドゥグを訪問したとき、学生を前に行った講演で植民地時代の「犯罪」を認め、さらに意外な方向に話を進めた。
「アフリカ数カ国の文化遺産がフランスにとどまっていることはとうてい容認しがたい。歴史的な事情はあったにせよ、この状況を永続的かつ無条件に正当化する根拠は皆無です」。そして5年以内に「アフリカの遺産を一時的あるいは恒久的にアフリカに戻すための条件を整えたい」と大統領は明言した。
 この発言に仰天したのが、同じく仏領だったベナン共和国にある自分のギャラリーでスピーチ映像を見たマリー゠セシル・ジンスーだ。彼女はアフリカ現代美術の財団も運営している。ちょうど1年前、フランス兵が1890年代に略奪した文化財を返還するようベナンの大統領がフランスに求めたときは、にべもなく断られていた。「フランスの答えはいつもノンでした」とジンスーは話す。
 マクロン大統領はベルリン工科大学のサボワとセネガル人研究者のフェルウィン・サーに、フランスの植民地時代の収集品について報告書を作成するよう依頼した。フランス文化省が発表した89ページの文書では、植民地時代にフランス軍が略奪したもの、および他国の軍隊が略奪してフランスの博物館が所蔵するものは返還すべきだと結論づけている。
 7月のある月曜日、マクロン大統領の宣言に最も影響を受けそうな美術館を訪ねた。それはパリのケ・ブランリー美術館で、フランス最大の民族学コレクションを誇る。古いものは500年前までさかのぼり、ポリネシアの木像から、パプアニューギニアの高地で作られた人間の装飾頭蓋骨まで所蔵品は多岐にわたる。この美術館で2020年に館長に就任したのが、エマニュエル・カザレルだ。カザレルの生まれは、パリから1万7000キロも離れた太平洋のニューカレドニア。カザレルは先住民のカナック人で、フランス国内の美術館や博物館で館長を務める数少ない先住民族の一人である。
 2021年には、カザレルの指揮の下、西アフリカにあったダオメー王国(現在のベナン共和国)から1892年にフランス軍が略奪した美術品が返還された。2台の玉座、王宮の扉、王権象徴の品など、ケ・ブランリーの呼び物だった逸品ばかりだ。
 マクロンの演説からまもなく、ベナンのパトリス・タロン大統領が再び文化財の返還を要求する。2022年2月、ベナンのコトヌーにある大統領府でお披露目の展覧会が開かれ、タロン大統領は集まった報道陣に「ベナンの歴史的な宝が返ってきた」と喜びを語った。
※ナショナル ジオグラフィック3月号特集「文化財は誰のもの?」より抜粋。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ab7da61f773be5be54d26e3476c41e5d510e9e8b

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採択75年 世界人権宣言はもう古い?

2023-03-07 | 先住民族関連
SWI2023/03/06
国連で1948年に採択された世界人権宣言は、第2次世界大戦の惨禍を決して繰り返さないとの強い願いから生まれた。採択75年の節目を前に、この画期的な宣言が採択に至る経緯を振り返り、現代にも通用するのかを取材した。
第2次世界大戦は史上最も多くの犠牲者を出した戦争だ。死者数は民間人5千万人を含む約7千万人に上る。ナチス・ドイツが虐殺したユダヤ人は約600万人。これは当時欧州にいたユダヤ人の3分の2に相当する。ユダヤ人は組織的に迫害され、一斉検挙や財産の略奪を受けた。不適とみなされた他のマイノリティーと共に強制収容所に移送され、そこで亡くなった。民間人が爆撃を受け、侵略された国々の市民は強制労働に従事させられた。レイプ、殺害、破壊などの残虐行為は数え切れない。
世界の指導者たちは、戦争を止められず信頼を失った国際連盟に代わって設立された国際連合と共に、このような非人道的な行為を「決して繰り返さない」と誓った。そして、あらゆる場所のあらゆる人々の権利を保障する一連の原則を明文化し、国連憲章を補完すると決めた。
起草に貢献した女性たち
この問題は1946年の第1回国連総会で審議され、人権理事会(本部スイス・ジュネーブ)の前身である人権委員会に付託された。
これを受け、人権委員会は1947年1月、米ニューヨークの初会合で世界人権宣言の起草委員会を設置した。委員長を務めたのは故フランクリン・D・ルーズベルト米元大統領の妻エレノア・ルーズベルト氏だ。どの委員も重要な役割を果たしたが、宣言採択の立役者はルーズベルト氏とされる。ルーズベルト氏は宣言を人権の「マグナ・カルタ(大憲章)」と呼んだ。
宣言の起草に貢献した女性たちは他にもいる。例えば、国連女性の地位委員会のメンバーだったインドのハンザ・メフタ氏は、第1条「すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ(中略)平等である」の「すべての人間」という文言を「all men」から「all human beings」という中立的な表現に変えた。
最終案はジュネーブで開かれていた人権委員会に提出された。この「ジュネーブ草案」はコメントを求めるため当時の国連全加盟国(58カ国)に送付された。そして、国連総会は1948年12月10日、パリで世界人権宣言を採択した。
「奇跡の条文」
世界人権宣言は「すべての人間は、生れながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である」とうたう。ただし、「互いに同胞の精神をもって行動しなければならない」。すべての人は「人種、皮膚の色、性、言語、宗教、政治上その他の意見、国民的若しくは社会的出身、財産、門地その他の地位又はこれに類するいかなる事由による差別をも受けることなく」、宣言の掲げるあらゆる権利と自由を持つ。「生命、自由及び身体の安全に対する権利」を有し、奴隷にされることはない。宣言はまた、移動の自由、表現の自由、結社の自由を人権と定める。
オーストリア出身のフォルカー・トゥルク国連人権高等弁務官は宣言を「非常に包括的な奇跡の文書」と呼ぶ。2008~14年まで同職を務めた南アフリカ出身のナバネセム・ピレイ氏にとっては、インスピレーションを与える文書だ。「アパルトヘイト(人種隔離)政策の下で人種差別的な法しか知らなかった私たちにとって、宣言がどれほど大きな意味を持ったか想像してほしい」と同氏はswissinfo.chとのインタビューで語った。「普遍的な規範から成るシステムを仰ぎ見ることには大きな意味があった。すべての人間に権利があり、すべての人間がシステムを享受できるとうたう規範だ」
ジュネーブを拠点とする非政府組織(NGO)国際人権サービス(ISHR)のフィル・リンチ代表は、世界人権宣言はさまざまな形で「世界中の人々と地域社会に変化を促してきた」と評価する。「国内法や国内政策の発展に情報や活力を与えると同時に、社会運動や市民社会の活動家の拠り所となっている。また、人権の擁護者に重要なツールを提供する。宣言には、人類を団結させ、すべての人が尊厳を持って生きる条件を定める普遍的な価値が明文化されている」
世界人権宣言から生まれた国際条約
世界人権宣言は国際人権法の基礎とみなされている。数々の国際条約が宣言の掲げる諸原則を具体化してきた。人種差別撤廃条約(1965年採択)、国際人権規約の自由権規約(1966年)と社会権規約(1966年)、女子差別撤廃条約(1979年)、拷問禁止条約(1984年)、子どもの権利条約(1989年)はその例だ。
ピレイ氏は、これら国際条約の土台となった宣言を「私たちの基本法」と位置づける。マンデラ政権下の南アフリカなど、宣言の原則を憲法に取り入れた国もある。
だが、政府が順守するかどうかは別の問題だ。トゥルク氏は最近、swissinfo.chとの独占インタビューの中で、「第2次世界大戦の悲惨な経験から生まれたという世界人権宣言の本質を私たちは見失いつつある」と指摘した。「他者や人間、人間の尊厳が軽視される状況が再び世界中で多発している」
国連の監視システム
国連は1993年6月、オーストリア・ウィーンで世界人権会議を開いた。その主要な成果が、人権分野における国際協力や国連の監視能力の強化を目指す「ウィーン宣言および行動計画」だ。ウィーン宣言を受け、人権高等弁務官が同年12月に設置された。
現在の国連には、国を監視し、国に人権諸条約を順守させる手段が数多くある。「条約機関」が加盟国による条約の適用状況を監視する一方、独立した専門家で構成される「特別報告者」や事実調査団が特定の人権問題や国の状況を調査する。
例えば、子どもの権利委員会は最近、子どもの権利条約の実施状況を7カ国で調査し、アゼルバイジャンにおける体罰やボリビアにおける少女への性的暴力などに深刻な懸念を表明した。また、各国には国連勧告の履行状況に関する報告が求められる。直近では、特別報告者がジンバブエの大統領に対し、市民運動と結社の自由を厳しく制限する恐れのある法案を却下するよう強く求めた。
これらの機関や専門家は、ジュネーブで年に少なくとも3回開催される人権理事会で報告を行う。
世界人権宣言の見直しは必要か?
ピレイ氏は「先住民族の権利、女性の権利、子どもの権利など、これまで十分に確立されていなかった権利を詳しく規定するためアップデートする必要がある」と示唆するが、「それを除けば、基準としての世界人権宣言に最大限の信頼を寄せている。宣言の掲げる原則に異論を挟むことはできない」と述べる。
リンチ氏は、宣言には見直しよりも執行が必要だと話す。人権を侵害する国家や非国家主体に説明責任を課すメカニズムだ。それには人権を定める憲法や国内法、独立の裁判所、「活発で独立した市民社会と人権の擁護者」が欠かせないという。
現人権高等弁務官のトゥルク氏は、世界人権宣言を「過去の遺物」ではなく、現在と未来の問題に答えを示す、今も有効な根本原則とみなすべきだと話す。
昨年12月、75年前に起草された宣言を変えるつもりかと記者会見で問われたトゥルク氏は、現在の懸念を踏まえて解釈してもらうよう訴えていくと答えた。「今日のすべての指導者にこう伝えたい。世界人権宣言を読み、活用し、行動する義務と考えてほしい」
編集:Imogen Foulkes、英語からの翻訳:江藤真理
https://www.swissinfo.ch/jpn/採択75年-世界人権宣言はもう古い--/48330354

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走る先住民」と一緒に山岳マラソン メキシコで大会開催

2023-03-07 | 先住民族関連
AFPBB News3/6(月) 17:32配信

【3月6日 AFP】メキシコ・チワワ(Chihuahua)州の山岳地帯で5日、80キロを走破するウルトラマラソン大会「カバジョ・ブランコ(Caballo Blanco)」が開催された。長距離を走ることで有名な先住民タラウマラ(Tarahumara)の人々を含め、1200人が参加した。
 大会はメキシコと米国の団体が主催。今年で20周年を迎えた。コースは80キロ、40キロ、21キロの3種類。
 米国を中心に国外からも集まった参加者が、照りつける太陽の下、タラウマラのランナーと共にシエラタラウマラ(Sierra Tarahumara)峡谷を走り抜けた。
 スタート地点のウリケ(Urique)村の観光局は大会について、「単なるレースの枠を超え、異文化交流も目的としている」と語った。(c)AFPBB News
https://news.yahoo.co.jp/articles/17d20d41d829e84faa203fccc1bd40c3e802adef

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ボリビア高地の自転車レース 伝統の衣装で女性40人が疾走

2023-03-07 | 先住民族関連
AP3/6(月) 16:58配信

エル・アルト、ボリビア、3月6日 (AP) ― 世界で最も標高が高い都市の一つ、ボリビアのエル・アルトで3月5日、先住民の血を引く女性による自転車レースが行われた。
 民族衣装を身にまとった、18歳から45歳までのチョリータと呼ばれる女性による、7キロのレースが行われたエル・アルトの標高は4150メートルで、世界で最も高地にある都市の一つ。参加40人のレーサーが、ポレラと呼ばれるこの地方に伝わる何重にもなったスカートを穿いてレースに臨んだ。
 首都のラパスに隣接したエル・アルトはボリビアでもっとも新しい都市で、市政38年の祝賀行事の一環としてこのレースが開催された。
 酸素の薄い高地でのレースは、高地順応していない参加者にとっては過酷な競技だったが、優勝者には、メダルと新しい自転車が贈られた。
(日本語翻訳・編集 アフロ)
https://news.yahoo.co.jp/articles/3ca86cbe1928f05f472e709b81e452df08f5c9b9

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中国企業、ブラジルで飲み水不足解決に貢献

2023-03-07 | 先住民族関連
新華社通信2023年3月6日 17時15分

【新華社ジョアンカマラ3月6日】ブラジルに進出した中国企業が現地の飲み水不足の解決に貢献した。北東部リオグランデドノルテ州のジョアンカマラ市では、送電大手・国家電網の現地子会社SGBPが公益事業として投資、建設した地下水淡水化プロジェクトが、逆浸透膜法で地下水を浄化して1日当たり80トンの飲料水を生産しており、付近にある三つの先住民コミュニティーに住む約800世帯3千人余りが恩恵を受けている。
 ジョアンカマラは半乾燥気候で、地下水は塩分濃度が高く飲用に適さない。三つのコミュニティーの住民は、プロジェクトが完成するまで深刻な水不足の問題に悩まされていた。
 コミュニティーのリーダー、ジョゼ・カルロス・タバレス・ダ・シルバさんは新華社の取材に対し、地元住民は最初、井戸水を飲むしかなく、その後は車で水を運ぶようになったが、それでも衛生の確保は難しかったと説明。「子供たちは生まれた時から劣悪な水質に慣れるしかなく、よく病気になり下痢をしていた」と語った。
 水質だけでなく、水の運搬も苦労を伴った。もう一つのコミュニティーのリーダー、ジョエルマ・バルボサさんは、送水車が来る日は明け方から家族総出で手押し車を押して停車場に行き行列に並んだと当時を振り返った。往復で6時間近くかかったという。
 2017年にブラジル電力大手CPFLエネルジアを傘下に収めたSGBPは、同国北東部に集中する風力発電所の経営を通じて周辺住民の水不足の問題を知ると、地下水淡水化プロジェクトの実施を決めた。
 同社は水不足の実態やコミュニティーの協力度合などを総合的に評価し、最終的に北東部の半砂漠地域にある100近くのコミュニティーからジョアンカマラ市の三つの先住民コミュニティーをプロジェクト実施地に選んだ。リオグランデドノルテ州政府とは21年12月に協定を締結。22年8月に着工し、同年12月31日に飲料水の生産を始めた。総投資額は960万元(1元=約20円)に上った。
 プロジェクトの責任者を務めたCPFL持続可能発展部の唐剣晨(とう・けんしん)部長補佐によると、工事では中国独自の製品や技術でスマート給水システムを構築し、コンテナ型の淡水化プラントを設置した。地元の豊富な太陽光資源を利用するため設備容量50キロワットの太陽光給電システムも建設した。
 プロジェクトは協定に基づき、2月16日に州政府に移管された。今後は政府が管理とメンテナンスを担うことから、SGBPは事前に技術人材を育成し、プロジェクトの引継ぎを支援した。
 同州のファティマ・ベセーラ知事はプロジェクト移管式で、ブラジルと中国の協力は顕著な成果を上げており、国家電網をはじめとする中国企業はブラジルに先端技術をもたらすことで民生改善に大きく貢献したと評価した。
https://news.livedoor.com/article/detail/23822068/

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公海の生物多様性、新協定 保護区を導入 国連会合合意

2023-03-07 | 先住民族関連
毎日新聞 2023/3/7 東京朝刊 有料記事 724文字

公海の生物多様性保全の新協定をまとめ、拍手に応えるリナ・リー議長(右端)=米ニューヨークで4日、国連の中継映像から・共同
 米ニューヨークで開かれた国連会合で各国が4日、公海の生物多様性の保全と持続可能な利用を目指す新たな国際協定に合意した。どの国の主権も及ばない海域で、生態系に悪影響を及ぼす活動を制限する保護区や、環境影響評価を導入するための規定を設けた。海洋資源の活用で生じた利益の一部を発展途上国支援に充てることも盛り込んだ。
 世界の海の容積の95%に相当する公海は漁業や鉱物資源開発などが行われる一方、希少な生物や生態系を守る包括的なルールがなかった。今回の協定で、国連生物多様性条約の締約国会議が2022年に決めた「30年までに世界の海の30%以上を保全する」との目標達成に弾みがつきそうだ。
この記事は有料記事です。 残り433文字(全文724文字)
https://mainichi.jp/articles/20230307/ddm/012/030/079000c

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数字で見るアカデミー賞主演女優賞の多様性【白人だらけのオスカーは改善されたか Vol.4】

2023-03-07 | 先住民族関連
esquire2023/03/05 By Keiichi Koyama
ミシェル・ヨーが2023年アカデミー賞で主演女優賞を獲得することがいかに難しいことかがわかる、アカデミー賞主演女優賞の排他性。
2015年俳優部門がすべて白人俳優によって占拠され、「白すぎるオスカー(#OscarSoWhite)」と批判されてから7年が経過し、アカデミー賞における多様性は進んでいるかのように見えます。
ですが、南カリフォルニア大学のアネンバーグ・コミュニケーション・ジャーナリズム学部Annenberg School for Journalism)によって、1929年から2023年のアカデミー賞全(19部門のノミネーションをすべて洗い直した結果を見れば… オスカーの長い歴史全体を見渡せば、まだまだ公正な状況には程遠い状況が見えてきます。第4回目は、主演女優賞の数値を紹介します。
男優賞より狭い主演女優賞の門。マイノリティ人種のノミネートはわずか0.5割
主演女優賞全474のノミネートのうち、有色人種の女性はたった5%、のべ26人。最初のノミネートは1936年、マール・オベロンでした。そして最初の受賞は2000年のヒラリー・スワンクでしたが、有色系人種であることを明確にしておらず、調査報告には「ヒラリー・スワンクはヒスパニック/ラテン系の血を引いているものの、彼女はこのコミュニティの一員であることを認めていない可能性がある」と但し書きが添えられています。
よって、この賞を受賞したマイノリティ人種としての立場を明確にした初の有色人種女性は、ハル・ベリー(2002年)になります。この部門でマイノリティ人種の女性がノミネートされなかった年数は73年。俳優賞のどの部門と比べても、圧倒的な数です。
主演女優賞には、これまで14人の黒人/アフリカ系アメリカ人女性がノミネートされ、最初のノミネートは1955年、ドロシー・ダンドリッジでした。9人のヒスパニック/ラテン系女性がノミネートされ、最初のノミネートは1999年(フェルナンダ・モンテネグロ)でした。アジア系女性は前述のマール・オベロンと、2023年の候補者ミシェル・ヨーの2人。第95回でヨーが獲得すれば、オベロンから数えること87年を経て実現する、アジア系女優初の快挙となります。

2023年SAG賞主演女優賞獲得時のミシェル・ヨー。
MICHAEL BUCKNERGETTY IMAGES
中東/北アフリカ系女性この部門でノミネートされたのはただ1人、2003年のサルマ・ハエック(レバノンなど中東に先祖をもち出生地はメキシコ)です。また、これまで3人の先住民系女性(マール・オベロン、ケイシャ・キャッスル=ヒューズ、ヤリッツァ・アパリシオ)がノミネートされています。
>次回は監督賞を取り上げます 
https://www.esquire.com/jp/entertainment/movies/a43171544/vol4-oscar-so-white-best-actress-in-leading-role-usc-research/

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[考 fromヒロシマ] 8日は国際女性デー「ジェンダーと核兵器」の今

2023-03-07 | 先住民族関連
中國新聞23年3月6日
「格差こそ非人道性」 世界の潮流
 2021年1月に発効した核兵器禁止条約(TPNW)は、「ジェンダー(社会的性差)」の視点から核兵器の問題に言及した初の条約とも位置付けられている。条約実現を目指した国々や世界の市民のどんな問題意識が込められているのか。8日は国連が定めた国際女性デー。ジェンダーの視点から関連条文を読むとともに、核兵器を巡り広島から何を考えるべきかを探りたい。(金崎由美、森田裕美)
 核兵器禁止条約について被爆地では、米国の「核の傘」を求める日本が条約参加を拒み続けていることや、前文に「ヒバクシャ」と言及されたことが主に注目されてきた。
 その前文には「核兵器の壊滅的な被害は(中略)現在及び将来の世代の健康に重大な影響を及ぼし、電離放射線の結果によるものを含め女性と少女に過大な影響を与える」とのくだりもある。核兵器の被害は被爆地が特に強く訴えてきた「無差別性」にとどまらない、さまざまなジェンダー格差が伴うという前提だ。
 オーストリアの首都ウィーンで核兵器禁止条約の第1回締約国会議が開幕する前日の昨年6月20日、同国政府主催の「核兵器の非人道性に関する国際会議」があった。13~14年にノルウェー、メキシコ、オーストリアで開かれ、条約交渉への弾みとなった国際会議の再来だ。
 オーストリア外務省のクメント軍縮局長の紹介で、米メリーランド州の市民団体「原子力情報資料サービス」で長年活動してきたメアリー・オルソンさんが登壇。低線量被曝(ひばく)の健康影響に関する米科学アカデミーの06年報告書(BEIR Ⅶ)を自ら分析した結果として「放射線は男性・少年よりも女性・少女にとって危険だ」と強調した。BEIR Ⅶは、放射線影響研究所(広島市南区)が続ける被爆者調査などのデータに依拠している。
 オルソンさんは14年の第3回会議にも登壇した。11年の東京電力福島第1原発事故の直後に女性と子どもへの健康影響を懸念して書いた報告書がクメント氏から評価されたという。やはり禁止条約に熱心なアイルランドなどとも連携してきたオルソンさんは、中国新聞のオンライン取材に「核兵器被害は最初は無差別的だが長期的には性別で格差が出る。それこそが核兵器の非人道性」と訴えた。
 国連軍縮研究所(UNIDIR)などもオルソンさんの指摘と重なる内容の報告書を出している。いずれもデータの比較方法が議論を呼ぶ可能性はあるが、核兵器を巡る「ジェンダー格差」への注目が条約実現への勢いを与え、条文にも影響を与えたことは確かだろう。
 翻って日本では、日本被団協が原爆被害は「からだ、くらし、こころ」のあらゆる領域にわたると訴えてきた。放射線感受性が高い幼少期の被爆の影響。生活破壊。結婚や就職の差別。妊娠と出産の不安―。
 被爆者の長年の訴えにジェンダーの視点を加え、若い世代があらためて光を当てるべき時かもしれない。
 前文は、核軍縮の分野における女性の参加も強く打ち出す。「男女双方の平等、完全かつ効果的な参加」が「平和の達成に不可欠の要素」だとする。
 核兵器を安全保障に必要な「力の源」とする国と、男性が占めてきたその国の権力者たちに意思決定を委ねる限り核兵器はなくならない―。禁止条約の土台にある考えだろう。
 国連安全保障理事会は00年、紛争下では女性と子どもが特に影響を受けるとして、紛争解決への女性参加や、平和維持活動での「ジェンダー視点の早急な主流化」などを求める決議1325号を採択した。核兵器の問題についても同様の議論が本格化したのは、核拡散防止条約(NPT)再検討会議で「核兵器の非人道性」に言及した最終文書が採択された10年以降のこと。毎年の国連総会決議や、グテレス事務総長が18年に発表した文書「軍縮アジェンダ」も「ジェンダー平等」を強調する。
 それは「女性は平和的」と一律に分類したり、ただ人数合わせをしたりするのとは違う。性的指向、人種、民族を問わず多様な当事者の平等な参加の権利。それが核兵器を巡る議論をも変える、という考えだ。各国で共有されるに至っていないのも現実である。
禁止条約条文は「被害者の権利回復や地位向上のためのもの」
 核兵器禁止条約の6条1項は「国際人道法と国際人権法に従い、差別なく年齢や性別に配慮した医療ケアやリハビリ、心理的な支援を提供」と規定する。クラスター弾禁止条約にならった記述である。世界で2千回以上行われた核実験を念頭に条約は被害者救済や環境汚染への対処に取り組むと記す。
 シンガー・ソングライター瀬戸麻由さん(31)=呉市=は、米国の核実験場だったマーシャル諸島などの若者との連帯を目指す活動をしている。昨年6月、核兵器の非人道性に関する国際会議や第1回締約国会議を傍聴した。条約推進の先頭に立つ核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン))の主催イベントにも参加した。
 その間、「年齢や性別に配慮」という文言を巡って強めた思いがある。日本語のニュアンスと違い、「強い者が弱い者を保護する、という権力関係でなくて対等。条文は核被害を受けた当事者一人一人の権利回復やエンパワーメント(地位向上)のためのもの」。締約国会議の雰囲気も象徴的だった。市民が座る席と外交官席の間に仕切りがなく、両者はより「フラットな関係」だと感じたという。
 条約前文は、核実験被害を念頭に「核兵器に関する活動が先住民にもたらす過大な影響」にも言及する。
 強い国が大量破壊兵器を手にする横暴を是認されたり、同盟国に「核抑止」という庇護(ひご)を与えたりしている構造を問うこと。核兵器の維持が往々にして先住民の強制移住や植民地支配なしにできないという実態を問うこと―。ジェンダーの視点から考えれば、それらはつながって見える。ウクライナに侵攻し、核の威嚇をなお続けるロシアに限った問題ではないだろう。
被爆地の取り組みから ひろしま女性学研究所主宰・高雄さんに聞く
当事者性持ち告発する力に
 日本ではジェンダーという言葉が「女性の問題」として狭義に捉えられる傾向にある。そのため男性中心の反核運動に「女性を入れる」ことがジェンダー視点だと誤解されたりするが、そう単純な話ではない。
 ステレオタイプに語られるヒロシマをジェンダー視点から解体し問い直す―。体現してきたのがひろしま女性学研究所(広島市中区)主宰の高雄きくえさん(73)だ。公民館での講座や活動を重ね、2015年には「被爆70年ジェンダー・フォーラムin広島」を催して全国から注目を集めた。21年には「ジェンダー×植民地主義 交差点としてのヒロシマ連続講座」を通年で開き、延べ千人以上を集めた。地道な取り組みを続ける高雄さんに被爆地の運動とジェンダーについて聞いた。
 私たちはヒロシマの経験から「核と人類は共存できない」という教訓を学び、核兵器廃絶のメッセージを発信してきた。しかし「大きな物語」を掲げる運動では、それを根底で支える個人史や家族史といった「小さな物語」に目が行きにくい。そこに気付くにはジェンダー視点が必要だが、広島の運動では「小さな物語」がうまく問題化されてこなかったように思う。
 もちろん被爆地でもかねて、当事者や市民がジェンダーや植民地主義といった切り口から問題提起して活動してきた。ただそうした動きは「ヒロシマの心」などとして「大きな物語」に回収される傾向があり、周縁化されてきた。点が線や面にはなっていない。
 戦争反対や核兵器廃絶といったテーマは壮大で抽象的だ。それ故に「大きな物語」で語られ、見過ごされたヒロシマがたくさんある。例えば、「原爆乙女」という言葉。無垢(むく)な被害者として女性が表象されることで、戦争を支えた「銃後の女」から現在に至る歴史の連続性は不可視化される。焦土から復興した平和都市として語られることで、軍都として侵略に加担した歴史や被爆後間もない広島に占領軍のための慰安所が設置されたという「暴力」は見えなくなる。
 日常に存在する暴力と、究極の暴力である核兵器を切り離して考えることはできない。核兵器禁止条約の議論にジェンダー視点が入っているのは、核の問題が日常の延長線上にあると捉えられているからだろう。
 私たちはいま一度ヒロシマを謙虚に学び直す必要がある。よく理論と運動は車の両輪だといわれるが、理論は運動に包摂されていると思う。グループで活動することだけが運動ではない。同床異夢ならぬ「異床同夢」で、核兵器廃絶を進めることはできる。ジェンダー視点からヒロシマを検証することは、遠回りに見えて、実は当事者性を持って核兵器を告発する大きな力になる。(談)
(2023年3月6日朝刊掲載)
https://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=129100

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カナダ国民・ 在住者が直面する6つの課題|特集「カナダ移住で知った生活デメリット」

2023-03-07 | 先住民族関連
TORJA2023年3月6日
TORJAではこれまでトロントとカナダ全土の良いところや住みやすさ、とにかく愛すべきところをたくさん紹介してきた。パンデミック前から増加傾向にあった日本人の海外移住。カナダは在留邦人数の世界5位を誇っている。2019年の統計では海外で暮らす日本人の数は140万人。そのうち永住権取得者は51万人ほど。日本に住みにくさを感じて海外を目指す人が多い中、トロント/カナダでの生活にも実は住みにくい点や日本人の視点から理解しにくい点があることをここでじっくり紹介したい。
課題1 カナダ中での住宅価格高騰
ミレニアル世代が家を買えるのは夢のまた夢?!
昨年、オンタリオ州の住宅の平均購入価格は90万カナダドルだった。それに比べて州に住んでいる25歳から34歳の平均収入はおよそ5万カナダドル。この購入価格では、ミレニアル世代はなんと20年以上も貯金しなければダウンペイメント(頭金)が払えないという計算になる。働く人口が密集するトロントでは平均価格が110万カナダドル(1.1億円)にも昇っており、ミレニアル世代が家を買いたければは27年も貯金しなければならない。家賃だけでも収入のおよそ半分を占める中、マイホームのために貯金するとなると家計は
厳しいのではないだろうか。
住宅の供給が間に合わない
トロントとバンクーバーでの住宅価値の高騰はニュースで最も取り上げられているが、実は国内の意外なところでも変化が起きている。カナダには一年のうちに引き上げられる家賃の割合や頻度に制限がある(Rent increase capと呼ばれる)。しかし、アルバータ州のみ制限が全くないため、昨年の間に家賃が24%も上がったという例もある。
次に学生の多いオンタリオ州の「Tri-Cities」と呼ばれるキッチナー、ウオータールー、ケンブリッジエリアではコロナウイルスの蔓延が落ち着いた今、海外からの留学生が急増している。学生人口が増える一方、住宅の供給が間に合っていないそうだ。
最後にノバスコシア州の州都ハリファックスでは近年海外からの移民と同じ割合で国内からの移住者の数も膨らんだ。他の州に比べて家賃や家の購入価格が低いほか、パンデミック中の州の対応も評判が良かったため、特にリモート環境で仕事をできる人に人気が出たと言われている。しかし今では賃貸に空きが全くない状況で、家賃高騰に影響している。
クレジットスコア
さてカナダで家やアパートを借りる、または購入する時に必要なのがクレジットスコア。これは日本では普及していないため、カナダで初めて聞いたという人も多いのでは。クレジットスコアとはクレジットカードの支払い履歴(クレジットヒストリー)に基づきその人が信用できるかどうかをスコア化したもの。カナダやアメリカでは車の購入や不動産の手続き、そして新しいクレジットカードを作るために必要だ。支払い期限と限度を守ることや長くクレジットカードを保有することでスコアを良くすることができる。このスコアを高くキープしていないと購入プロセスを始められないので厄介だ。
外国人による住宅購入を2年間禁止・空き家税の導入
昨年カナダでは外国人による住宅購入を2年間禁止する条例が可決された。幸いなことに国内への永住者と留学生は対象外とされている。この禁止令は国内の住宅供給を国民がフル活用するためにできたもの。最近トロントで導入された「Vacant Home Tax」(住宅購入者が長期でスペースを空き家にする場合発生する税金)も同じ目標を目指している。それらの条例だけで本当に住宅の供給が増え、家賃が低くなることに貢献するのかが心配される。トロントでは常に新しいコンドミニアムが建てられているが、その買い求めやすさと競争率もこれから変わっていくであろう。
課題2 政治情勢
国が大きく、州によって政治情勢や直面する課題が大きく異なる
カナダは国の面積が広いが人口はアメリカのわずか10分の1ほど。アメリカに似ている点はというと州によって政権与党が異なり、自由党や保守党の目指すものの違いが人の暮らしを大いに左右することだ。コロナ対策の違いもこの数年で感じられた温度差の一つなのではないだろうか。州によっては密集する人種も違えば年齢層や職業も異なり、直面する課題も変わってくる。住んでいる場所によっては全く関係なく感じるかもしれないが、国内旅行や選挙の時にカナダ全体の情勢を知っておくことに損はない。
エコのイメージが強いカナダだが、州首相の多くが反対という現実
政党制を構えている州では保守党の州首相が多い。自由党リーダーがいるのはブリティッシュ・コロンビア州とニューファンドランド・ラブラドール州のみだ。ノースウエスト準州とヌナブト準州では政党制ではなく個人で選出される議員で構成される「Consensus government 」がある。
ユーコン準州は政党制だが、連邦政府から派遣される官僚である弁務官(Commissioner)が州首相代わりの役目を果たしている。現在、連邦政府は石油やガスから再生可能エネルギーへ移り変わる「Just Transition」プランを掲げている。エコのイメージが強いカナダだが、州首相の多くが反対。例えばアルバータ州では石油産業に経済が委ねられているため、統一保守党のダニエル・スミス州首相はプランを「州の産業を滅ぼし、人々から職を奪うためだ」とバッシングしている。
ノバスコシア州でも去年の選挙で進歩保守派が当選し、12年続いたリベラル派政権に終止符を打った。連邦政府が来年から州に対して「Carbon Tax」(炭素税) を課することを受け州首相ティム・ヒューストンはアルバータ州首相同様、「このような法律はノバスコシア州の人々を苦しめるためにある」と反対。今年7月からガソリンやディーゼル、家庭用暖房燃料などに課せられる税金が上がるが、集められた税金の80%は貧困層とミドルクラスへ、10%は教育機関、先住民コミュニティー、そして中小企業へ払い戻される。
暴力事件の多発
交通機関ガイドアプリの「Moovit(ムービット)」の調査によると、トロント市民が公共交通機関を使って通勤する距離と時間は北アメリカで一番長いという。片道平均56分、およそ12.29kmの移動だ。移動時間全体を比べるとアメリカのシカゴ、ワシントンD.C.、ニューヨークと並ぶが、電車やバスの待ち時間はアメリカに比べて短い。ガソリン代や駐車場代が必要な車移動より安いので、トロントでは公共交通機関を使用する人が多い。しかし悲しいことにTTCではこの数ヶ月で暴力事件が多発。被害は乗客のみならずTTCの従業員にも広まっている。暴行以外にも窃盗やナイフで切りつけるなど、殺人事件さえも起きている。TTCの調査によると、2022年に入ってから乗客が被害にあう事件数は徐々に増えつつあった。年の初めはひと月に60件ほどだったのが、なんと11月には303件に昇ったという。それに比べて従業員が被害にあったケースは最初の6ヶ月は上昇傾向にあったものの、その後は増減していた。アンケートによると、この数ヶ月で起きた事件の急増を受けてオンタリオ州の70%以上の住民は公共交通機関を使うことを不安に思っている。
しかしTTCのまとめによると、暴力事件多発は今になって始まったことではないという。パンデミックが始まってすぐの2020年10月以来、電車やバスでの乗客被害は少なくなったというデータがあるほど以前は事件がよく起きていた。3年前にウイルス蔓延を理由にリモートワークやリモート授業に切り替わり、利用者が減ったことが被害減少と重なる。だが今ではマスク着用義務もなくなり、コロナ前の生活に戻りつつある中、電車やバスに頼る人が多くなり、事件にあってしまう人の割合も増えたのではないだろうか。
ティーン世代による殺人と強盗が増加。アルコール中毒・薬物中毒も増加
マニトバ州首相も炭素税に同じ理由で反対。州都ウィニペグでは治安が悪化している。昨年過去最多53件の殺人事件が起き、そのうち被害者10人は先住民女性だった。トロントに似てティーン世代による殺人と強盗が増加。貧困による人々のストリートギャングとの関わりや薬物乱用が懸念されている。ケベック州でも貧困層が増加。観光で有名なプリンス・エドワード・アイランド州でも貧困とその不安が引き起こすアルコール中毒などが心配されている。ノースウエスト準州では住民の薬物中毒が増える中、治療を終えてリハビリ施設から出た後のサポートを受けるための「Transitional Home」が全く存在しないという。 特に先住民の間ではオピオイド、フェンタニル、カルフェンタニルの中毒者が後を経たないという。
国が大きいほど、国民が直面する問題は様々。「カナダはエコ大国」や「カナダは安全」など国の長所をベースに一括りにしてしまいがちだが、実際に国内情勢はもっと複雑で奥深い。
課題3 揺らぐTTCの安全性
メンタルヘルス・アルコール・薬物中毒・ホームレス問題が関係?!
2月9日にTTCのタウンホールミーティング(経営陣が従業員と直接対話する場、または対話集会)が行われ、ニュースになった。電車やバスの利用者や従業者もターゲットになっていることについてTTCは「原因がまだわかっていないが、この事件の多さはトロント全体の問題である」とコメントしている。住民のメンタルヘルスやアルコール・薬物中毒のケア、ホームレス問題などが関係しているのではと示唆した。
だがミーティング参加者の中には、「もしメンタルヘルスが問題ならばどうして警察の力にお金を注ぐのか?メンタルヘルスサポートの団体に協力を求めるべきなのでは?」と指摘する人もいた。そのほかにも、ホームレスは暴力の加害者なのではなく、多くの場合は被害者なのだと抗議する者もいた。ホームレスを取り締まるのではなくホームレスシェルターとウォーミングセンターを増やすことやドラッグとアルコール中毒者への手当を増やすのが正当という意見も見られた。
このタウンホールミーティングを機会にTTC経営陣と従業員は「安全」とは何かを考えるきっかけになったのではないだろうか。
最近トロントではTTCだけに限らずあらゆる界隈と時間帯で強盗、窃盗、暴力、ひき逃げなど数えきれないほどの事件が起きている。これから市全体が考える安全の形が注目されるであろう。
課題4 物価(プラスアルフア)が高い
カナダ人が退職するには170万カナダドルの貯金が必要?!
日本からカナダに来てすぐに目立つ違いは物価の高さだと想像する。物価の高さを特に感じるのはスーパーだ。2月には牛乳の価格が大幅に高騰し、1月に比べて14.9%も高くなっている。4リットルの牛乳が4.69ドルから5.39ドルに値上げ。牛乳同様、カナダではチーズも高い。どちらも政府が作れられる量をコントロールしているため高値になっている。また、気分転換に旅行でもしたいと思っても航空券もホテルも高騰。家賃も食費も上がるばかり。財布の中身は軽くなる一方だ。
ちなみにBMOが2月に発表した調査によると、カナダ人が退職するにはなんと170万カナダドル(1.7億円ほど)の貯金が必要だという。この数字は2020年の調査結果に比べて20%程度多く、インフレの影響がよくわかる。
カナダ北部で信じ難い現状
ノースウエスト準州、ヌナブト準州、ユーコン準州、この3つの準州とそれらに隣接するサスカチュワン州北部にあるフォンドゥラック・ディネ先住民が住む地域などでは道路や鉄道が整備されていないため食糧などの一般的な必需品は飛行機で運ばれてくる。物流費が高く、食料費がおぞましく高騰している。
例えば24本パックの飲料水が53ドル、サラダ用カット野菜が14ドル、4Lの牛乳が8ドル以上、みかん一袋15ドルなど、都会の物価より3倍ほど高い。健康的なものが買えず糖尿病になる人も多いという。燃料代も上がり、狩りに出かけるのにも一人2000ドルかかるそうだ。「他の町に出て買って帰ればいいのでは?」と思う方もいるだろうが、フォンドゥラックからサスカトゥーンまでの飛行機代は片道900ドルもする。厳しい貧困で心と身体の健康を失われつつある先住民らは、自らの文化を持続していくのも難しく感じるという。
タバコの値段の高さと大麻の買いやすさ
そのほかに日本と比べて驚くのはタバコの値段の高さと大麻の買いやすさではないだろうか。カナダではタバコが一箱15ドルほどで、日本の約3倍する。タバコが買える場所自体も限られていて喫煙者は肩身が狭いのでは。
だが対照的にカナダでは大麻が合法化されており、トロントなどでは至る所にディスペンサリーがある。実は大麻の価格は国境を越えたアメリカより30%も安いそう。供給に余裕があることと、アメリカに比べて大麻にかかる税金が低いことが理由だ。タバコは高くて買えなくても大麻は買い求めやすい、となると残念なことに全体的には喫煙による公害や健康被害問題は解決していない。
チップフレーション(Tipflation = Tip + Inflation)
日本から離れた生活でもう一つ親しみがないことといえばチップ文化ではないだろうか。コーヒーショップやレストランなどで、決して義務ではないが心遣いとして払うチップ。しかし最近ではクレジットカードで決済すると18%、20%、22%、25%など自動的に4択から選ぶシステムになっていたりする。カスタマイズ出来る方法もあるが、店員がずっと見張る中じっくり考える余裕がなくなる人も多いのでは。実はカナダ人はパンデミック前と比べてより多くのチップを支払っていることがわかっている。以前の標準は15%だったが、今では20%だそうだ。コロナでレストランやカフェの経営が苦しくなったのを利用者は理解した上でチップをより多く払うようになったそう。
残念なことに、チップのほかにも気をつけないといけないことがもう一つある。それはいろんな種類の税金だ。カナダにはGST(Goods and Services Tax –連邦消費税)、PST(Provincial Sales Tax –州税)、とHST (Harmonized Sales Tax – GSTとPSTを組み合わせた消費税)が存在する。ケベック州にはQST(Quebec Sales Tax)もある。GSTのみカナダ全土で5%だが、PSTは払わなくて良い州もある。PSTとHSTの税金率も州による上、どの組み合わせで払うかも異なる。ちなみにオンタリオ州は合わせて13%。カナダで生活すると、あらゆるところで出費が嵩んでしまう。
課題5 移民増加で心配されるその影響
96万件近くの求人している職があるが、同時に100万人ほどの無職の人がいる
現在カナダが移民政策で力を入れているのは医療従事者と「Skilled Trades」と言われる建設、メンテナンス関連、電気、農業、林業、シェフなど移民局が指定している職種の人材確保。現在国内には96万件近く求人している職があるが、同時に100万人ほど無職の人がいるという。
無職の人の多くは移民局が希望する「スキル」を持っていない、または求人しているエリアに住んでいないことが原因でポジションが埋められていないという。この先、国は地方活性化プログラムを通じて技能を持った移民を必要とされているエリアに住まわせる予定だという。
カナダは難民受け入れにも積極的に取り組んでおり、毎年発表される新規の永住権保持者の統計と一緒に数えられている。2022年、国はおよそ5万5000人から7万9500人の難民を受け入れることを目標にしていた。今年2月上旬にはカナダ政府がウイグル自治区からの難民を1万人受け入れることが満場一致で可決された。これから増える移民の意思を尊重しながらも国のニーズに合わせてもらわねばいけないことが課題になるだろう。
住宅価格高騰・就職競争激化・公共交通機関の混雑・空気汚染・ゴミ問題
昨年末、カナダ政府は2025年までに移民を年間50万人受け入れる方針を発表。今年から3年間で150万人もの移民が増える予定だ。この方針ではお隣のアメリカと比べて年間受け入れ数が4倍にもなる。近年カナダは日本のように少子高齢化に直面しており、移民を増やすことで人口減少に歯止めをかける考えだ。政治の専門家によると、移民受け入れ政策が成功するために最も大事なのは国民の支持だという。歴史的に見るとカナダ国民は長い間移民増加を祝福してきた。だが最近ではあいにくカナダ全土がこの変化を望んでいるわけではない。
ケベック州知事は移民を年間5万人以上は受け入れないと発表
ケベック州のフランソワ・ルゴー州知事は移民受け入れに対して厳しい目を向けており、州に移民を年間5万人以上は受け入れないと発表。昨年5月に州でのフランス語の使用強化法案が可決され、英語使用が制限されるようになった。移民は入国後6ヶ月以内であれば英語で公共サービスを受けられるが、その期間の間にフランス語を習得せねばコミュニケーションに困る事態になっている。悲しいことにルゴー州首相は移民の苦労を気には留めておらず、5万人以上移民人口が増えた場合公用語のフランス語が危機にさらされるということ信念だけを貫き通している。
人口増加で引き起こされるのはケベック州が心配する文化的な変化だけでない。主要都市のトロントやバンクーバーでは住宅価格高騰もすでに大きな問題になっている。職を探す人も増え、競争率が高まっている。この先電車やバス、空港も混み合うことが予測される。環境面から考えても車を使う人やゴミを出す人が増え、空気汚染や街の衛生面などが心配されるだろう。これら全ての注意点に国や州がどう対応するかが気になるところだ。
ペット数の上昇
ペット数が上昇していることもこれからの注目点だ。2022年のCanadian Animal Health Instituteの調査によると、パンデミック中にペットを買う人が増え、今では国の60%が少なくても犬か猫を一匹飼っているという。2020年から2022年の間、犬の数は770万匹から 790万匹に上り、同じく猫の数も 810万匹から 850万匹に上った。癒されたいと思ってペットを飼うのは万国共通だが、犬の糞の始末などしない人が増えると街が衛生的になる可能性も否定できない。そして始末をしていても、エチケット袋やオムツ、使い捨て防水シーツなどプラスチックゴミが増える。ペットフレンドリーなカナダだからこそ、環境問題は人間だけの問題ではないのだ。
課題6 ひっ迫する医療
オンタリオ州ではおよそ180万人がかかりつけ医(Family Doctor)を持てていない
カナダの医療現場では現在深刻な変化が起きている。現在オンタリオ州ではおよそ180万人がかかりつけ医を持っていないと推定されている。この問題はオンタリオ州で勤めていたファミリー・ドクターのおよそ3%(385人)がパンデミックの始まり(2020年の3月から9月の間)に退職したことが引き金になったと言われている。2010年から2019年で辞めた割合はわずか1.6%で、コロナ禍の半分だった。
かかりつけ医の高齢化。6人に1人が65歳以上
昨年12月の「The Globe and Mail」の記事によると、カナダではかかりつけ医の平均年齢が上っており、6人に1人が65歳以上で定年退職が近い年齢だという。過去20年で40歳から49歳のファミリー・ドクターの人口が34%から22・6%へと減っている中、65歳以上のドクター人口は6.5%から15%へと倍増している。
特にニュー・ブランズウィック州とケベック州で医者の高齢化が進んでいる。後を継いでくれる若い医者がおらず、定年退職できずにいる医者が増える一方だ。医者の人口が激減し始めたのは1992年にもさかのぼる。カナダ全土で医療に使われる出費を抑えるため医学部への合格生を10%減らしたため、それ以来、医科大学の入学生、卒業生とともに卒業後の研修に入る人数も大幅に減少した。
かかりつけ医がいない場合一番困るのは専門家への紹介だ。そんな時に便利なのがWalk-in Clinic。基本的に予約なしで順番を待てば診てもらえるが、コロナ禍のせいで数日前から予約を入れておかないと行けないクリニックもある。Walk-in Clinicで紹介状をもらうこともできるが、婦人科など一年以上の予約待ちが存在する専門もある。かかりつけ医がおらず定期的な検査が受けられずにいると病気にかかった場合救急救命室にいく羽目になったり、入院する確率も高くなったりする。それ以前にも、Walk-in Clinicではどの医者に当たるか分からないので自分の病歴を何度も繰り返し伝える必要があることもしばしば。コロナが広まってからバーチャルケア(電話やビデオ電話を通じて医者に診てもらえるシステム)が広まった。ファミリー・ドクターが急に減った溝を埋めるように増えていったが、医者は心拍や血圧も見ることなく、ほぼ目隠しで医療に携わっている。それでも交通費が浮くので便利、と思う人もいれば物足りないと感じる人もおり意見は分かれている。
カナダの医療で不足しているのはファミリー・ドクターに限らない。
病院やクリニックの様々な場面で人手が足りておらず、それが人の命を救えるかどうかに影響している
昨年12月、ノバスコシア州では37歳の女性が腹痛を訴えER(救急救命室)を訪れた際、CTスキャンで体内出血が見つかったにも関わらず処置が施されず死亡するケースがあった。
それから間もなく今年1月、ノバスコシア州の別の病院で67歳の女性が救急救命室を訪れたところ、7時間も待たされたのち翌日の朝まで医者に診てもらえないと言われ、諦めて帰宅した直後に死亡した。
そのERでは本来は60人の医療スタッフがいるはずなのだが、最近では15から17人しかいない状況が続いているという。
医療従事者の移民増加で解決できる問題ならまだしも、移民が増えれば患者も増える。これではさらにファミリー・ドクターも必要になってくる。この先、持続可能な医療現場を築くには課題が山積みだ。
【おわりに】 日本で県外に越すと方言や風習など文化的な違いを感じることは多いかもしれないが、カナダのようにここまで人々の暮らしが劇的に違うことはあまりないのでは?カナダをもっと深く知ったところで「別に住みにくいとは思わない」と思う読者も「意外」という読者もいると筆者は想像する。どちらの感想にせよ、この記事が読者自ら経験している「日本から離れた生活」そして「カナダ生活」を振り返る機会になれば嬉しい。
https://torja.ca/6-issues

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ヴァージン・オーストラリア航空が羽田=ケアンズ直行便のチケットを発売開始

2023-03-07 | 先住民族関連
@DIME2023.03.06
最新鋭のボーイング737-8型機により、6月28日から毎日一便の運航を開始
ヴァージン・オーストラリア航空は、同社では初となる東京(羽田)=オーストラリア(ケアンズ)直行便航空券の国内発売を開始した。
今回の新規就航により、ケアンズと東京(羽田)が初めてヴァージン・オーストラリア航空の直行便で結ばれることになる。クイーンズランド州にあるケアンズは、日本から最も近いオーストラリア北部の空の玄関口で、オーストラリアの他の地域へのゲートウェイでもある。
運航スケジュールとしては、2023年6月28日より毎日一便運航を開始。同社では「クイーンズランド州を訪れる日本の旅行者に、より多くの選択肢とバリューをご提供します」とコメントしている。
また昨年12月に発表されたコードシェア拡大の一環として、パートナー社の全日本空輸(ANA)も、ANA便名による東京(羽田)=オーストラリア(ケアンズ)便航空券の販売を開始した。
ヴァージン・オーストラリア航空の羽田発着便では、以下の3つクラスが利用可能だ。
・エコノミー
・コノミーX(足元スペースがより広いエコノミー席)
・ビジネス
ビジネスクラスでは、機内食が無料で提供されるほか、オーストラリア産のビールやワイン、アメニティキットを取り揃えている。エコノミークラスの搭乗客は、オーストラリアや日本で人気の新鮮な食品、パッケージされた食品を「バイ・オン・ボード・メニュー」から購入できる。
羽田=ケアンズ間のフライトスケジュール

ヴァージン・オーストラリア航空の新路線は、羽田を夜に出発して、翌朝にケアンズに到着する。この便利なフライトスケジュールは、日本における海外への旅行が復活するタイミングにちょうど合致している。
東京(羽田)=ケアンズ線の使用機材について
2050年までにネットゼロ・エミッション(酸化炭素排出量実質ゼロ)を目標とするヴァージン・オーストラリア航空のコミットメントの一環として、新路線ではボーイング737-8型機を採用している。この機材は、最大15%の二酸化炭素排出量を削減し、同社のサステナビリティ成長戦略においても重要な役割を担っているという。
ヴァージン・グループの創業者リチャード・ブランソン卿は、今回の就航について次のように述べている。
「2つの象徴的な都市がつながることは、私たちにとって極めて大きな一歩です。ヴァージン・オーストラリア航空が東京の羽田とオーストラリアのケアンズを結ぶ史上初めての航空会社となったことを、大変誇りに思います。
ヴァージン・オーストラリア航空が、『これまでとは異なることの実現』をミッションに掲げて設立してから23年、旅行者について再定義しながら、力強く発展していることを嬉しく思います。
6月28日から、数々の受賞歴のあるヴァージン・オーストラリア航空のサービスとお得な航空運賃を日本の旅行者の皆様に体験いただけることを楽しみにしています」
さらに、この新路線の航空券発売開始に関して、クイーンズランド州政府観光大臣のスターリング・ヒンチリフ氏はこう話す。
「ケアンズとグレートバリアリーフに日本の旅行者が舞い戻り、私たちの悠々としたライフスタイル、そしてユニークかつ世界クラスの観光体験をご堪能いただけることをうれしく思います。
コロナ後は、ケアンズとグレートバリアリーフでの忘れられない休暇、そしてクイーンズランド州が誇る温かいおもてなしが、日本の皆様を出迎え、お楽しみいただくことができます。
ヴァージン・オーストラリア航空の直行便により、カンガルーとの遭遇、世界遺産の熱帯雨林、目を見張るような先住民族文化をこれまでになく気軽にご体験いただけるようになります。一生に一度の休暇は、ぜひクイーンズランドで。皆様、お会いしましょう」
関連情報https://www.virginaustralia.com/jp/en/book/haneda/
構成/清水眞希
https://dime.jp/genre/1553792/

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ジョージア・北コーカサスの反ロシア闘争

2023-03-07 | 先住民族関連
NewsSocRA3/6(月) 15:00配信
【ウクライナ侵略とロシア】戦争でロシアの火薬庫コーカサスが緊張

コーカサス地域の地図=CC BY =Jeroencommons
 ウクライナ、ジョージア、北コーカサスの人々は、ロシアによるウクライナ侵略を、ロシアによる帝国主義的な侵略戦争、そしてジェノサイドの継続と認識している。その認識に基づき、反ロシア闘争の連帯が国際的にも広がっている。
● コーカサスの戦いのための連帯の広がり
 2008年、ジョージアにコーカサス民族の結束とロシアとの戦いのためのNGO「コーカサス民族会議」が設立された。2008年はロシアによるジョージア侵攻の年であり、ジョージア領土の一部であるアブハジアと南オセチアがロシアに占領された。
 2010年、コーカサス戦争(1763年から(ロシアでは1817年からとされる)1864年まで)の際のチェルケス人のジェノサイドに関する国際会議が、初めてジョージアの首都トビリシで開催された。
 2011年、ジョージアは、ロシア帝国によるチェルケス人の扱いを、ジェノサイドと認定した。これは世界で初めてであった。
 今、ウクライナで起こっていることも、ウクライナ人を意図的に根絶やしにすることであり、ジェノサイド条約に抵触する。
● ウクライナ議会、北コーカサスと欧州議会の連携
 北コーカサスの各民族による主権獲得のための活動が活発化している。ウクライナも重要な役割を担っている。
 2022年6月19日、ウクライナ議会は、超党派のグループ「自由なコーカサスのために」を創設した。
 2022年10月、ウクライナ議会は、チェチェンがロシアにより一時占領されていると見なし、「チェチェン人のジェノサイド」を非難する決議を採択した。出席した287人の議員全員がこの決議に賛成した。
 2022年12月、ウクライナ議会に派閥間議員連盟「自由イチケリア」が誕生した。(「イチケリア」とは「山岳」の意味であり、チェチェン分離独立派は自らを「チェチェン・イチケリア共和国」と称している。)
 ウクライナ議会外交政策・議会間協力問題委員会委員長で、欧州評議会議員会議副議長であるオレクサンドル・メレジコ(法学者)は、自身のフェイスブックで、「自由イチケリアは、ロシアに占領されたチェチェン共和国の主権を認め、チェチェンのラムザン・カディロフの権力の違法性を認め、チェチェン人のジェノサイドを認める、という明確な原則に立っている」と記した。
オレクサンドル・メレジコのフェイスブック
https://www.facebook.com/story.php?story_fbid=520051896733122&id=100061849483416
 「統一された力」運動の議長であるジャムブラト・スレイマノフは、インターネット・メディア『コーカサスの現実』に対し、次のように述べた。
 「ゼレンスキー大統領は、チェチェン側との関係の形式を構築するよう議会に指示した。」
 「占領されたチェチェンを今日独立国として承認することは論理的でも現実的でもない。しかし、こうした取り組みやウクライナ当局とチェチェン人ディアスポラの交流のおかげで、占領解除後の将来、そうした承認ができる基盤ができつつある。」
『コーカサスの現実』のサイト
https://www.kavkazr.com/a/v-parlamente-ukrainy-poyavilosj-deputatskoe-obedinenie-svobodnaya-ichkeriya-/32176010.html
 2022年7月、ヨーロッパで「自由民族フォーラム」が開催された。プーチンの支配が終わった後の領土のあり方について議論された。主催者は、34の州に分かれたロシアの新しい地図を示し、「自由ロシア連邦」を形成すべきだと述べた。
 地図には、独立したクバン、ウラジカフカズ市を中心とする「コーカサス連邦」、チェルケシア共和国、ドン共和国、独立したカルムイキア、ダゲスタン、イチケリアが描かれている。
 帝国は弱くなると、征服戦争を起こし、そして崩壊する。
 2023年1月30日の夜、「ポスト・ロシア・フォーラム」が欧州議会の敷地内で開催された。フォーラムの参加者によると、ロシアの各地域がモスクワから独立したいとして、その是非を問うオンライン国民投票の準備がすでに完了しており、2月16日に特別なプラットフォームと投票用のWebサイトが立ち上げられる。
 「ポスト・ロシア・フォーラム」に関するウクライナの報道
https://www.rbc.ua/ukr/styler/5-regioniv-rf-provedut-referendum-nezalezhnist-1675245216.html
 フォーラムで採択された宣言文(英文):
https://mobile.twitter.com/freenationsrf/status/1619815950211235840
 1月31日、欧州議会の保守改革派グループ(中道右派)は、「帝国ロシア:征服、ジェノサイド、植民地化―脱帝国化と脱植民地化の展望」という会議を開催した。会議の主な目標は、「ロシア連邦の領土の国家的および民族的地図を考慮に入れて、我々はポスト・ロシア空間における自由で独立した国家の創設の見通し、ならびにそれらの安定と繁栄の見通しについて議論すべだ。国際社会は、ロシアの征服と植民地化の結果として、現在ロシア連邦の国境内に存在する先住民の権利を支援する義務がある」とした。
1月31日の会議の概要(Youtube)
https://www.youtube.com/watch?v=KBk0v4GY-Yg
● 結論
 プーチン政権の後、ロシアがどうなるかは誰にも分らない。しかし、ロシアは、100年前と同じように、国家の樹立という課題に再び直面するだろう。
 個々の民族は独立国家を作るのか、国家連合に参加するのか―それぞれが真に自由な選択ができるようになるべきだ。
 言えることは、諸民族の中には、モスクワから離れ、新しい歴史的現実の中で自らのアイデンティティを模索し、自国の未来像を描き、他国の政治組織と直接的な結びつきを作ることへの志向が現在強いということだ。
リュドミラ・ペトロワ (文芸評論家)
https://news.yahoo.co.jp/articles/196bbce8e5435cf4841e5041e30f811edd132041

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大阪でディジュリドゥ奏者・GOMAによる展覧会、事故後に見た世界を表現「みんないつか体験する」

2023-03-07 | 先住民族関連
ディジュリドゥ奏者・GOMAによる展覧会、事故後に見た世界を表現「みんないつか体験する」
Lmaga.jp3/6(月) 9:15配信
事故をきっかけにアーティストとしての活動に目覚めたミュージシャン・GOMAによる展覧会『GOMA EXHIBITION「ひかりの地図」』が、「心斎橋パルコ」(大阪市中央区)にて3月4日からスタート。在廊したGOMAが同展に込めた思いを語った。
【写真】展覧会の様子
オーストラリア先住民の伝統楽器・ディジュリドゥの奏者として活躍するなか、2009年に交通事故に遭遇したGOMA。事故から生還した直後に始めた点描画が高い評価を受け、国内外で個展を開くなど精力的に活動している。
事故をきっかけに、GOMAが体験するようになった「意識が体から離れていく瞬間」がテーマの同展。GOMAが見た景色を「旅立ち」から「帰還」まで4つの段階に分けて展示しており、意識を手放し、やがて覚醒するまでの過程を追体験できるようになっている。
事故後、意識を失っては目覚めるという体験を何十回と繰り返すうちに同じ光景を見ていることに気づき、「ひかりのゲートの世界がある」と確信するようになったというGOMA。
「みんな、いつか体験する世界だと思うんです。それは何年後かもしれないし、今日の帰り道かもしれない。もし不慮の事故に遭って向こうの世界に連れて行かれたとしても、この『ひかり』を地図として見ておけば戻ってこられるかもしれません。何かあったときのために、見ておいてほしいなと思います」と、同展に込めたメッセージを語った。
会場ではGOMA自身が手掛けた音楽が流れ、より作品の世界に浸れるような映像も投影される。また、2022年9月の東京・渋谷での開催に続く同展では、今年に入って生まれた新たな作品も加わり、約40点が展示・販売される。
『GOMA EXHIBITION「ひかりの地図」』は、「心斎橋パルコ」14階の「パルコギャラリー」にて3月21日まで開催。入場料は一般500円、小学生以下は無料。
取材・文・写真/つちだ四郎
https://news.yahoo.co.jp/articles/691aec6047ce363e9c49a994ad027444ed17278b

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