平野薫 会員限定記事
北海道新聞 2025年1月24日 6:00(1月24日 9:18更新)
【中央区】道立近代美術館(札幌市中央区北1西17)が所蔵する約6千点の美術品のうち、半数が北海道にゆかりのあるものです。現代アート作家9人と近美学芸員10人がそれらを独自の視点で紹介する特別展「星の瞬間 アーティストとミュージアムが読み直す、Hokkaido」が開催中です。
3月16日まで 道内ゆかりの作家とコラボ
北海道ゆかりの3千点の中から、それぞれが心ひかれたものを選び、作家は自身の作品と関連付けて、学芸員は調査研究の成果をまとめた文章で、コレクションの新たな魅力を掘り起こします。1階にある二つの展示室を使った大規模なアーティストとのコラボ企画展は初めてです。
砂澤ビッキの木彫「風」と並ぶのは、鉄がむき出しになった自動車。展覧会の企画にも携わった、北海道の現代アートシーンをけん引する端聡さん(64)の作品です。作品を自然に委ね、風雪にさらして大地に戻すというビッキの考えに感銘して創作したもので、「車は近代化の象徴ですが、鉄も自然素材の一つ。やがて母なる大地にかえり再生する可能性もある」と語ります。
イモンパウクの作品に明治期の〝星の瞬間〟を見いだした中村さん
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3月16日までの午前9時半~午後5時(入場は4時半まで)。一般1200円、高大生700円、小中生300円、未就学児無料。月曜(祝日の場合は翌日)休み。2月8、15日午後1時半から出展作家によるトークイベントも。問い合わせは電話011・644・6882へ。
道立近代美術館ホームページ:https://artmuseum.pref.hokkaido.lg.jp/knb