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ロロ ・ ジョグンラン寺院。
9世紀に、ヒンドゥー王国 古マタラム王朝によって建てられたといわれています。
この辺りが遺跡の、中心部にあたります。
そのまた中心部にある、 シヴァ神殿 です。
高さ 47m、聖なる山を模して造られたと言われています。
ジャワ古来の、山岳信仰によるもの、だそうです。
内部に祀られているのは、破壊神の ” シヴァ神 ” です。
その妻のドゥルガ、先ほどの象の顔を持つ息子の ” ガネーシャ ” 、
預言者 ” アガステア ” が、4つの部屋に分かれて祀られています。
大きな石像です。
正面だけではなく、左右と後ろにも顔がありました。
シヴァ神は、世界を破壊する際には黒い姿で現れると言われ、
大黒天と同一に扱われることもあるそうです。
ここの石像は、ジャワ ・ ヒンドゥー彫刻の最高傑作と言われているそうです。
たくさんの神殿が、並んでいます。
外壁には、色々な形状の装飾が見られます。
先ほどのボロブドゥールのように、レリーフなども刻まれています。
このレリーフは、インドネシアに点在する他のヒンドゥー教寺院には、見られないものだそうです。
基壇部分に刻まれているのは、古代インドの叙事詩 ” ラーマーヤナ ” に登場する動物たちです。
動物は、神々の使いとされていました。
上部には、ヒンドゥー教の神々が並んでいます。
色の違う部分は、補修された部分なのでしょう。
2006年に起きた、ジャワ島中部地震の影響のようです。
震災の2ヶ月後、政府の要請により、日本から調査団が派遣されました。
翌年1月から、修復作業が開始されたそうです。
この震災により、私がここに訪れる時期がずれたのは間違いありません。
このあたりを見る限り、そういった影響はあまりないような気がします。
日本の ” 草の根文化無償資金援助 ” による支援も行われたようです。
ジャワ建築の傑作を、守るためには必要だったのでしょう。
震災により、約3割が倒壊したと言われています。
それ以降、立入りを禁止している場所も、多くあるそうです。
未だに、全体の修復に関しては、目処が立っていないようです。
震災前に、ぜひ見ておきたかった気がします。
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