20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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グレン・グールド

2008年10月07日 | Weblog
 グレン・グールドは、保守的な聴衆からは受け入れられないピアニストです。
 彼特有の弾き方であるバッハは、音楽界における構造主義と定義されるくらい斬新でした。
 とくに、バッハは秀逸です。

 ポストモダンの時代、多くの文化人たちはこぞって、このグールドに夢中になりました。グールドを知らないのは恥とばかりに。
 それは彼の音楽思想からの影響もあったと思われます。
 私もはじめてグールドのピアノを聴いたときは、衝撃を受けました。
 甘さのカケラもない、クールな弾きっぷりにシビれました。
 そしてCDからは、ピアノの音と一緒に彼のハミングが聴こえてくるのです。バッハの旋律のハミングが。
 彼はコンサートを好まないピアニストでした。ですから彼のピアノに出会えるのはこうして録音したものからのみです。
 CDの向こうから聴こえてくる彼のハミングは聴く人の胸を高揚させ、ゆさぶります。
 
 日ごろ子守歌にと、娘がモーツアルトのCDをかけているのに、昨日、娘の手がふさがっていて、間違えて私はグレン・グールドのバッハをつけてしまいました。
 久しぶりに聴いたグールドは、変わらずストイックでクールで、カッコよかったです。子守歌には向いていませんでしたが。
  
コメント
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