20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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二子玉川のあのころ。

2009年06月29日 | Weblog
 今日は二子玉川の玉川高島屋SCに入っているお店「ASO」で、友人とデートです。

 二子玉川はもう数十年前、10年ちょっと住んでいた町です。
 娘がドミニコ学園の幼稚園に入って、息子が国立大の附属小学校3年生になったばかりのとき、わたしたちは二子玉川を離れ、お隣の同じく世田谷区の弦巻にお引っ越ししたのです。
 その後、いま住んでいるこちらへと・・・。考えるとずいぶんお引っ越しを繰り返したものです。
 
 今日は上野毛に住んでいる友人が、お膝の手術をなさったばかりで、まだ遠くまで出かけられないということで、私が久しぶりに二子に行くことになりました。
「二子、すっごく変わったわよ!遊園地も教習場もなにもなくなっちゃって、いまクレーン車がにょきにょきしていて、あちこちにたか~いマンションをたっくさん建ててるわ」
 地下鉄が空にのぼっていくように加速し地上に顔をだすと、そこにあるのが二子玉川の駅です。
 
 あの駅の、ふきっさらしのホームに佇むたび私は、まだ駆け出しの作家だったころのことを思い出します。
 合評会でプライドまでずたずたに切り裂かれるくらい手痛く酷評され、やっとの思いで帰りの電車を降りると玉川から吹いてくる風が、ふいにスカートを巻き上げ、髪の毛をかき乱し・・・。
 泣きたい気持ちでホームに立ったあの日のことを思い出します。
 
 あのころを思い出すたび、ちょっとだけ、胸がひりひりします。
 あの合評のやり方は「時代性」以外のなにものでもなかったと、いまなら冷静になれるのですが、あのころはあれが唯一無二でした。
コメント (4)
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