あっという間に桜が満開となりました。
満開の桜にはどこか、人びとの心を高揚させ、魅了させる力があります。
夜桜が、闇夜をほの白く浮きあがらせている様子を、「花明かり」といいます。
けれど昼間の桜も、どこかオーラがあります。
いまか、いまかと、じりじりと待たせ、咲いたと思ったら,パッと散ってしまう。
その儚さも、人びとを惹きつける魅力のひとつなのかもしれません。
お隣の公園の、満開になった桜にカメラを向けていたら、どこかのおじさんとおばさんが、声をかけてくれました。
「この公園は提灯を下げていないから、絵になるでしょ?いい写真が撮れた?」と。
見ず知らずのひとにも声をかけてくれる人情が、下町風情です。
「はい、ありがとうございます」
にこっと笑って返事をしたら、おふたりも満面の笑みを。
どうやら、桜を間にすると、人間同士も気持ちがやさしくふくらんでいくようです。
冷たい空気の土曜の朝。口ずさみたいのは森山直太朗くんの「さくら」
ぼくらはきっと待ってる 君とまた会える日々を
桜並木のみちの上で 手を振り叫ぶよ
どんなに苦しい時も 君は笑っているから
くじけそうになりかけても 頑張れる気がしたよ
(写真は、昨日の満開の桜)