今夜は、仲間うちの読書会です。
今回のテキストは『何者』(朝井リョウ作・新潮社)です。
第148回(平成24年度上半期)直木賞受賞作です。
「王さまのブランチ」(TBS・TV)で、語っていた彼の言葉に、彼の本をもう一度「読んでみたい」と思わされました。
それまで、朝井リョウは『桐島、部活やめるってよ』(集英社)を読んだきり、止まっていました。
物語は、5人の大学生の就職活動に絡んだストーリーで展開していきます。
大学生たちや、先輩のキャラが、実にリアルに描写されています。
TwitterやFacebookなどの、SNSを文中に取り入れながら、それぞれの内面に迫っていくと思わせつつ・・・。
ラストの女子大生の語りによる逆転劇には、胸を打ち抜かれました。
観察者である主人公の「拓人」は、もしかしたら、私かも知れないし、あなたかもしれない。
ひねりを利かせたラストの着地。空気をざわっと変えています。