フランスに住んでいた、ファニーという13歳のユダヤ人少女の実話です。
ユダヤ人迫害は、こうしてフランスに住む、ユダヤ人のところへも押し寄せていました。
収容所に連れて行かれたお父さん、離れ離れになってしまったお母さん。
ユダヤ人狩りから逃れ、ファニーは、妹2人や、13人もの子どもたちを連れて、まだ少女である不安や悲しみを押し込めて、リーダーとして知恵を使い、勇気を出してスイスまで逃げのびます。
そんなファニーの姿に胸を打たれます。
石川えりこさんのファニー像のひたむきな眼差しに、ファニーの意思の強さを感じます。
ぜひ、お読みになってください。
また、このご本の、表紙カバーを外すと出てくるのが、ファニーと書かれたノート。
ファニーはスイスへ逃げのびながら、その様子を、この日記に記していたのです。
「かわいくて、おしゃれ!」と思っていたら、さらに画家の石川えりこさんから、何冊か、特別に作られたという、小さなノートをご恵贈いただきました。
このノートが、この作品が生まれる原点だということを、本をお読みいただければわかります。
本とこのミニチュアのノート。
大きさを比較していただければ、そのかわいさが、お分りいただけるかと思います。
こういう特別に作られた、ミニチュアって、大好きです。
ミニチュアで思い出したのが、まだ古田足日さんが、ご存命のころ、人気の名作「おしいれのぼうけん」(さく・ふるたたるひ・たばたせいいち・童心社)が「200万部突破を記念して、ミニチュアのノートと、鉛筆を作ったので」と、古田さんから送っていただいた、この本のミニチュアのノートと鉛筆です。(写真)
もったいなくて、ずっと飾ってありました。
本と比較して、写真を撮ろうと思ったら、13日に来たとき息子が「あ、この本、借りていくね」と、私の書棚から『おしいれのぼうけん』を持っていってしまいました。
ですからちょっと比較ができませんが、ミニチュア版の、かわいいノートです。
この「ファニー」のノートも、「おしいれのぼうけん」のノートも、これからもずっと、書棚の宝物のひとつとして、永久保存版です。