20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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高層マンション火災

2020年08月25日 | Weblog

              

 昨日、マンションの館内放送で、管理組合からと、男性の声で、放送がありました。

 リビングに設置してあり、そこから管理事務所への連絡や、外のインターフォンからのテレビ電話や、いろいろがつながっている「ホームコントローラー」というシステムなので、リビングの近くにいないと聞き取れないのです。

 ですから「ピンポン」と鳴っても、聞き漏らしてしまうことがあるので、ベッドルームの入り口にも、インターフォンの電話をつけています。

 でも「ホームコントローラー」ではないので、外部からの「ピンポン」という音と、その人としゃべることはできますが、館内放送は聞けません。

 なので、朝、あった放送は、何か音がする、くらいにしか思っていなかったのですが、夕方4時過ぎ。

 サロンにいたので、よく聞こえました。

 

 何年前かは、よくわからなかったのですが、昨日、8月24日、夕方の4時何分。と、正確に分まで行っていましたが、それも聞き漏らしました。

 このマンションで、火災がありました。

 え、今日だったの?

 それで慌ててリビングに行って、館内放送を聞きました。

 

「日本で初めての高層マンションの24階からの火災。煙などを吸われた方はいらしたと思いますが、その部屋120平米、一部屋は燃えてしまいましたが、他に延焼は、まったくありませんでした。しかし復旧には半年かかりました。あの時のことを教訓に、火災には気をつけて生活していきたいものです」

 と、そんな感じの放送でした。

 火災以来、初めて聞いた、住民への呼びかけの放送でした。

 とにかく、大火災だったのに、上の家も下の家も、両隣さんも、まったく影響を受けず、その夜から普通に暮らしていると、翌日のワイドショーもトップニュース。

 マンションを建設した清水建設の株も、ものすごく高騰したらしいです。

 

 あの日のことは、拙作『超高層マンション、暮らしてみれば』(講談社)に詳細に書いてありますので、ご興味のある方は図書館ででもどうぞ。

 とにかく、日本で初めての梯子車も届かない、24階での火災。

 夜7時のNHKニュースでもトップ。

 翌日の新聞も、一面トップで火災写真とともに載っていました。

 

 日本中に知れ渡ったニュースで、火災のあった、その夜。

 某出版社の社長から、ご心配くださるお電話が。

 翌日には、編集者の方が二人、拙宅に、駆けつけてくださいました。

 

 数日後には、総理が火災現場をみにきたというニュースも、テレビで流れていました。

 

 新しい管理会社は、こんな形で、火災のことを、もうすっかり忘れかけていた私たちに、その同日の朝と、夕暮れの同時刻に告知してくれたんだと、昨日の夕暮れは、あの夏の日を思い出し、ちょっと、うるっとしました。

コメント
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