東洋医学の実践的理論研究~人間が病むということの過程的構造からの東洋医学的治療論の研究~

人間が病むということの過程的像から、鍼灸等の問題を説いてみたいと思います。よろしくお願いいたします。

人間の運動は全身運動であるべき〜運動を整えるの二重性〜

2019-10-07 22:03:39 | 覚え書(2)
 運動(体)を整える=全身運動を行う、ということにも二重性(陰陽)がある、と思える。

 「生命の鎖」(ウイリアムズ)の論理に学んでラジオ体操の効用を、それは「欠けたる鎖の輪」を繋いだからということなのかと思い至り、そこから手技療法の施術も斯くあるべし、との思いとなったのであるが、「生命の鎖」をしっかりと繋ぐにはもう一つの方法がある、ということに気づいた。

 それは、最初から全ての栄養素を過不足無く含むところの食を摂る、ということである。
 例えば、「原始長命食」という名で売られているものがそうであるし、玄米や豆、卵、小魚等の生命体を丸ごと食べる食品がそうである。(生命体が生命体として生きている、実存しているということは、即ち、その生命体自身の「生命の鎖」がしっかりと繋がっているということに他ならない、但し、それらは生命体という共通性とともに人間とそれ以外の生命体という区別はあるが......)

 そのように考えると、人間の運動(体)というものも、それを全身運動とするには二つのあり方があり、一つはそもそもの運動を全身運動として行うということであり、もう一つは、止むを得ず全身運動から逸脱して歪になってしまった部分を整える(生命の鎖を繋いでやる)運動を行うということである、と思える。

 しかしながら、常に全身運動となるように運動(体)を整えているならば、不調とは無縁の体調へとなっていくであろうから、手技療法の施術と考えるならば、「生命の鎖」の欠けたる部分を補う、ということが主になって行くのであろうと思える。

  「生命の鎖(ウイリアムズ)」:人間の必要とする栄養素には体内で作り出せないもの、いわゆる必須栄養素と言われるものがビタミン、ミネラル、アミノ酸で46種類あり、それらのそれぞれは単独では働くことが出来ず、他の必須栄養素と一定の割合で存在してはじめて働く、例えば、カルシウムとマグネシウムが2対1、カルシウムとリンが1対1というようにである、これが46種類ある必須栄養素の全てにわたって存在する必要があるのであり、どの一つの必須栄養素が不足して他の必須栄養素と必要な割合で存在しなくても、その不足したもののレベルでしか他の必須栄養素も生命体内で働けない、という構造を必須栄養素はもっている。
 これを、鎖とそれを構成する輪にたとえて、一つでも輪が弱ければ鎖は切れてしまうし、そもそも輪が欠けていては鎖が繋がらない、のと同じ論理が、生命体にとっての必須栄養素の持つ論理である。というのが「生命の鎖」ということである。と自身では理解している。(詳しくは、例えば、丸元淑生氏の著作を参考にされたい。)
生命の鎖
丸元 淑生
飛鳥新社
生命の鎖・46種の必須栄養素
山口 珠緒
ヘルス研究所


 

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