ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

拉薩紀行 (5月21日-デプン寺)

2006-05-26 18:09:05 | 旅日記
ポタラ宮の見学後、昼食--もちろんチベット風中華料理--を
すませて西に12㎞ほど離れたデポン寺に向かいました。
このお寺はチベット最大の僧院で、一時は一万人のお坊さん
がいたという一大宗教都市です。今でも800人ほどの僧侶が
暮らしています。



このお寺で有名なのは、年に一度の夏祭りの巨大タンカご開帳。
正面に見える岩壁の大仏右手には、そのための足場が組まれて
います。急な坂道の両側はいくつもの寺院や僧侶の住宅が点在
しています。文化大革命の時に破壊された寺院の跡も多いです。



ガンデン宮殿。ポタラ宮ができるまで、歴代のダライラマが住んで
いたところです。
ここの高度はポタラ宮より遙かに高く(私の時計の高度計では富士
山頂の標高に近かった)、急な階段を登るのは大変でした。
ローソクのヤク・バターの臭いで余計に息苦しく、足元はバターで
ベタベタで下手をすると滑り落ちそうです。



それでも宮殿や大集会室(見ただけで御利益のあると
いう弥勒仏があります)、それにライさんお奨めの
巨大鍋のある炊事場などを見て外に出ますと…

こんなものを発見。太陽熱を利用した湯沸しです。
雨が少なく強烈な日光が照りつけるチベットならでは
のローテク機器です。


拉薩紀行 (5月21日-ポタラ宮)

2006-05-26 13:46:33 | 旅日記
今回の旅行で二人が一番行きたかったところは、このポタラ宮です。
東西360m、南北300m、高さ115mの宮殿は世界遺産に登録された
チベットの象徴であり、チベットの宝です。

「ポタラ」は観音菩薩が住まう地の意味で、那智・補陀洛山寺
の名もここから来ています。歴代のダライ・ラマは観音の化身
として崇拝され、ポタラ宮はチベット宗教と政治の中心地でした。



たくさんの巡礼者に混じって、高い丘の上に立つ宮殿を目指して
石畳の参道を登ります。
さすがに3600mを越す高度で、少し急ぐと息が切れます。ゆっくり
ゆっくり山登りの要領で歩きました。



途中の展望台からはラサ市街が一望され、その上に雪をいただく
山々が聳えています。



宗教<聖>部門の中心「紅宮」の入り口です。
(政治<俗>部門の中心・白宮は現在2003年から修理中で見学
できません)
右手の建物手前に有名なチベット式トイレがあります。開放式
でもの凄く深い穴が開いていて、写真に撮りたかったのですが、
あまりの臭気と不潔さに急いで飛び出してしまいました。



紅宮は下から数えると13階建ですが、入口は9階にあたります。
「偉大なるダライ・ラマ五世」を祀るところで、ここを1階と数える
こともあります。急な階段をひとまず12階まで上って、(屋上の13階
は現在工事中)、各階を見学しながら下ることになります。

各階には各代のダライラマのミイラを納めた霊塔や、極彩色のお堂、
珍しい立体曼荼羅などが配置されていて、中でも5世ダライ・ラマ
の聖塔は、4㎏近い黄金とまばゆい宝石で飾られた豪華ケンランな
もので目を奪われます。

写真撮影は1枚いくらで、結構高いものもあって遠慮しました。
ここは唯一、撮影フリーの休憩室ですが、私たちの坐ることができる
椅子に掛けた織物や机の装飾からも、十分に豪華さが覗えます。
ここで写真集をお土産に買いました。この辺は日本のお寺と同じ商法
に思えます。



2時間に及ぶ見学を無事に終えて、前の広場で記念撮影。

低山登り級の観光でした。これは冗談ではなく、日本人の観光客で
ポタラ宮の見学で高山病になり命を落とした人があったと、後で聞き
ました。私たち4人全員が元気なのにはヤンさんもライさんも驚いて、
褒めてくれたほどでした。


拉薩紀行 (5月21日- ノルブ・リンカ)

2006-05-26 11:17:03 | 旅日記
ラサ観光の初めにノルブリンカを訪れました。
ノルブは宝、リンカは公園の意味で、ラサ・ホテルの南側に広大な
敷地を誇っています。2001年、世界遺産に登録されました。

写真のゲートを潜ると、ラサでは珍しい緑豊かな庭園が拡がります。



ノルブリンカは1755年、ダライ・ラマ7世の時に建築された法王の
夏の離宮ですが、メインは「タクテン・ミギュル・ポタン」です。
ダライ・ラマ14世は、1954年に完成したこの宮殿に僅か5年の間
暮らしただけで、ブラビの映画「セブン・イヤーズ・イン・チベット」
でご存じの通り、この宮殿を脱出してインドに亡命しました。



入口正面の時計はそのとき止まり、今もこの時刻を指しています。
内部は豪華な謁見室を初め、法王の居室、応接室、寝室、トイレ
まで公開されていましたが、残念ながら写真は撮れませんでした。



池に浮かぶこの建物は法王が涼をとったところ。「日本の金閣寺
に似てるでしょう」とヤンさん。



ノルブ・リンカを出て、いよいよポタラ宮に向かいます。
ツァー客の入場制限が行われていて、このように入場時間が指定
されています。(赤字で10:40のスタンプが押されている)