ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

拉薩紀行 (5月22日-ヤムドク湖)

2006-05-27 09:34:33 | 旅日記
私たちが山好きだと察したヤンさんから「山が見たいですか?」と
聞かれて、急にオプションでヤムドク湖へ行くことになりました。
晴れていれば峠からマンダ・カンリ(64254m)やクーラ・カンリ
(7554m)などの展望が楽しめる筈です。

しかし残念ながら今朝は小雨模様、次第に晴れるという予報を頼り
に8時出発。空港からラサに来た道を逆に南西に走り、ヤルン・
ツァンポ川を渡ります。更に支流沿いのいくつかの村を走り抜け、
曲がりくねった登り道になります。

下は支流の岸にあった水葬の行われる場所です。



山肌に残る疎らな雪が次第に多くなります。最近改修された立派な
道を登りつめて、出発から2時間半でカンパ・ラ(峠)に着きました。

辺りには現地の人のテント、着飾ったヤク、大きな黒いイヌ、子羊
、湖を見下ろす道端に坐る二頭のヤク…これはいい被写体だと思った
途端、ヤンさんから「写真を撮るとお金を取られますよ」との忠告。

車を降りるとあっという間に、ヤクやイヌやヒツジを連れた10人ほど
の大人、子供に取り囲まれました。何も連れていない老人は「俺を
撮れ」と指さします。我も我も、押すな押すなの大騒ぎには閉口です。
群れの中から何とか二頭のヤクを指名して、何人もの助けを借りて
背中にまたがりました。撮影料は一頭5元です。(一元=¥15)

ヤクは獰猛な動物という印象が強かったのですが、ここのヤクは
温和しくて可愛い目をしていました。



峠から見下ろすヤムドク湖です。カンパ・ラは実際は上の標識
の標高より低く、ガイドドブックによれば4,750mとも4794mと
も記されています。
雲が切れて青空も覗き出しました。ツァーバスならこの峠が終点
なのですが、あまりの騒々しさにドライバーの王さんが反対側へ
下ってくれました。



ヤムドク湖は「トルコ石の湖」の意味を持つチベット四聖湖の
一つです。複雑に入り組んだ形をしています。晴れていれば更に
美しい景色だったでしょうが、エメラルド色に空の青さを映した
湖面を眺めただけでも、十分にここまで来た甲斐があったと満足
でした。



ゆっくり湖を眺めて元の道を引き返しました。