フィレンツェから約1時間、113km離れたピサへ移動しました。シャトル・バスに乗り換えて5分ほど走るとドゥオモ広場の外壁が見えます。雨上がりの濡れた舗道を歩いてドゥオモ広場に入ります。
ピサの大聖堂(ドゥオモ)Duomo di Pisa
緑の芝生の向こうに美しい大理石の建物が並んでいます。前にきたときの第一印象は、「ピサの斜塔は大阪通天閣のように独立した塔でなく、薬師寺や法隆寺の塔のように寺院の一部なんだ」という当たり前のことでした。左から墓所(カンポサント) 、大聖堂、鐘楼(ピサの斜塔)。
洗礼堂 大聖堂の西側に建っています。直径約35mの大理石でできている円筒形の建物です。珍しいのは上部は尖塔群を持つゴシック様式、下部はロマネスク様式であることで、1152年から200年かかって完成した間の建築様式の変遷を語っているようです。
大聖堂(ドゥオモ) 1063年に都市国家であったピサが、パレルモ沖でサラセン艦隊を破ったことを記念して建築を始めたといわれています。全体としてロマネスク様式ですが、数百年にわたる改修でイスラム、ビザンチンなど様々な建築様式が混在しています。内部に入ってみましょう。
ずらりと並ぶ円柱はパルレモの古代遺跡から戦利品として運ばれたものが多いと言われます。
正面の聖壇。手前の巨大なブロンズ製の燭台にご注目ください。
説教壇。14世紀に造られたゴシック様式。素晴らしい彫刻が見ものです。
ピサの斜塔 La torre di Pisa
実は大聖堂の鐘楼。ついでですが、斜塔だけでなく「ピサのドゥオモ広場」全体が世界遺産です。
1173年着工。3階まで造られた段階で地盤沈下のために傾き始め工事が中断、その後も傾きを修正しながら現在の姿になりました。斜塔の高さは予定よりも低くなり、地上55m。現在の傾斜角は5.5度で傾斜の進行は止まっているそうです。
今回は時間がなくて登れなかったのですが、前回(1979年、これも夕方)は屋上に登って絶景を楽しむことができました。 297段の螺旋階段は身体を傾けながら登る感じで、途中の窓から外を覗くと地面が傾いて見えたのが面白かったです。
これが、その時の写真。 日没寸前です。さらに右手にモンタ・カラーダ(大理石の山)が名前の通り、夕映えでピンク色に輝いていました。閉門時間を過ぎていて、下から大声で怒鳴られて慌てて降りたのも懐かしい思い出です。
また雨が降ってきました。ここからなら片手で支えられそう。
再びシャトル、貸切バスと乗りついで連泊のホテルのあるフィレンツェへ帰りました。
ミケランジェロ広場 Piazzale Michelangelo
アルノ川沿いの小高い丘の上の展望台です。夕暮れから夜景にかけての展望を見るのに絶好の場所で、またロマンチックなデートスポットでもあります。
広場の中心にはミケランジェロのダビデ像が立っています。
広場の端っこにあるレストランで、美しい夜景とキャンドルの灯りとともに。この日は変愚院夫婦のン回目の結婚記念日でした。この旅行で仲良くして頂いた二組のご夫婦も一緒に、ワインで乾杯してくださいました。
ホテルに帰るバスの窓から見る町は、クリスマスのデコレーションが美しく輝いていました。