3月27日。今日はパリから約360km離れたモン・サンミッセルへ行きます。夕方同じホテルに帰ってくるので、まるで日帰りバスツァーの趣です。
ホテルを出て走ること約4時間、フランス西海岸サン・マロ湾上に浮かぶモンサンミッセルが近づいてきました。
島の名でもあり、その岩山に築かれた修道院の名前でもあるモン・サンミッセル(聖ミカエルの山)。有名なカトリックの巡礼地であり、「西洋の脅威」として世界遺産に登録されています。<悪魔の象徴・竜を倒す聖ミカエル、手には剣とともに人々の魂の善悪を測る秤を持っている>
島に渡る前に対岸の町のレストランで腹ごしらえ。献立はもちろん名物のオムレツ。結構なボリュームでお腹いっぱいになりました。
食事を終えて島へ。4年前(2011年1月)に来たときは、駐車場になっていた堤防の上をすぐ近くまでバスが入ったのですが、今はシャトルバスに乗って島へ渡ります。これは堤防道路の影響で島の周囲が砂州化したため、かっての島に戻す工事が国家事業として行われているためです。(写真は2011年、ずっと向こうまで車の列が続いています。)
今は堤防の代わりに、長さ760mの脚付きの橋で対岸と結び、海流の流れで堆積した砂を取り除いています。橋は2014年7月22日に開通、かなり手前でシャトルバスを降りて歩きます。
大通り門を潜ります。
修道院の下は狭い路地で、両側に土産物屋や飲食店などが並び観光客で混み合っています。
島の中央にあるベネディクト修道院。ここから急勾配の階段で聖堂に入ります。
テラスから聖堂を見たところ。尖塔の上に聖ミカエルが立っています。
対岸を見下ろしたところ。(上が現在。下は2011年)
この岩の島に聖堂が建ったのにはこんな伝説があります。708年司教オベールが大天使ミカエルから「ここに聖堂を立てよ」との夢のお告げを受けましたが、悪魔のいたずらと信じなかったところ、三度目にオベールの額に指を当てて強く命じました。
目覚めたオベールは脳天に穴が開いているのを知り、遂に建造にかかったといいます。
修道院聖堂の内部です。
中層は修道士たちの居住空間。美しい中庭を回廊が囲んでいます。
大車輪を使って下から荷物を釣り上げていました。
ここは修道士の仕事場です。主に聖書を書き写していたので大きな窓が付いています。
昔は引き潮の時に現れる陸橋を辿ったために大勢の巡礼者たちが命を落としたと言われています。その追体験をしようと泥まみれになって歩く観光客もいます。私たちは帰りもシャトルバスで対岸に帰りました。