2009年3月23日
「朝日に映えるアンコールワット」を見るため5時起床。
5時40分発のバスに乗ったのは、21名中わずか7人。
高年者の多いグループではあったが、この人数は添乗員も予想外だったようだ。
三日月と明るい星が輝く快晴の空の下を、ホテルから7キロほど走って夜明け前のワットに着く。
ワットは真西を向いて建てられているので、春分と秋分の日には参道正面から見て山の字にならんだ中央尖塔の上から朝日が登ることになる。
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まだ二日のずれなので、境内に入ると中央の通路はすでに人で埋まっている。
人の頭越しに見るよりもと、少し左の回廊に腰をおろして日の出を待つ。
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到着から約30分、空が赤く染まり祠堂のやや左から日輪が顔を見せる。
人々の間から静かなどよめきが起こる。
実に感動的な瞬間で、この光景を見ることができたただけでも、遥々来た甲斐があったと思う。
ぐんぐん登る陽を背に参道を帰りバスに乗る。
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ホテルに帰り朝食後、バンテアイスレイ観光に出発。
アンコールワットからは北西に約40キロ離れたところにある。
スラスランで途中下車。7世王と王妃が沐浴した人造の池を見る。
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バンテアイスレイは10世紀後半建設のヒンドゥー寺院で、赤色砂岩に刻まれたレリーフの精緻な美しさは、アンコール随一と言われている。
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特に中央神殿のテーヴァダー女神像は、神秘的な微笑を浮かべて
「東洋のモナリザ」と賞賛されている。
次にアンコール東北部にある遺跡、ニヤックポアンに行く。
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中央に観音堂の立つ大池、四辺に小池があるが、乾期で水はなかった。
病人の沐浴用に作られた池で、占い師が病状に合わせた薬草を含んだ水を彫像の口から出して飲ませたという。
観音堂東脇の神馬は観音菩薩の化身である。
これでアンコールの観光を終え、シェムリアップ市内へ向う。
道の両側には小高い蟻塚がいくつも並び、ヤシの葉で拭いた小屋の前で砂糖を作る釜に火を焚くのも見える。
市街地に入ると道は広くなり、建築中のホテルなどが両側に並ぶ。
カンボジアは貧富の差が激しく、またベトナムに対する感情はあまりよくないという。
ベトナムの菅笠を持っていたメンバーは、入国してすぐガイドからそのことを聞いて被るのをやめた。
ただし、ベトナムのガイドに聞くと、あまりカンボジアのことを気にしていないそうだ。
複雑な両国の歴史が、人々の感情に微妙に影を落としているようだ。
オールドマーケットを少し覗いて、クメール料理の昼食後、ホテルに帰ってシャワーを浴びて荷物を出す。
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西バライの巨大な灌漑用人造湖を見てシェムリアップ空港へ。
夕方の飛行はわずか1時間でホーチミンに着く。