今日は大広間で展開する夢のような世界をほんの少しですが感じていただけたらと思います。
大広間の一角、中庭に面した場所は奥行きのある深い映像空間になっています。建物の中から庭に向かってプロジェクターで映し出された映像がガラスの向こうに届き、庭の灯篭や木、向こう側の壁に映し出される一方で、ガラスに反射した映像が室内にも映し出されているからです。天井から下がる2つの大きな球体は"珊瑚"を表し、美しい色に染まります。 (上の写真です)
テーマの「海中」はここにも。 大きな魚の影が向かう先を見ると、楽しさにあふれた影絵と万華鏡映像の組み合わせによる「海中」の世界が展開します。
今年の新しい試みは 回り灯籠のように動く、大きな影絵のシルエットです。
龍が万華鏡映像を背景に進んでいきます。あとから魚やタツノオトシゴも続き、物語の世界のよう。 映し出される色模様の繊細さ、変化の多彩さ、動く影絵による「海中」の世界。 見あきることなく、いつまででも見ていたくなります。
(暗い部屋で動いている映像なのでなかなか撮影は難しいですが、近いうちに動画をアップしたいと思います。)
今年畳に映し出された万華鏡映像の海に泳ぐのは 亀さんです。
光の粒が流れ、色が登っていく映像には強い力を感じます。
定番の白い風船に映し出された万華鏡映像。 左は二等辺三角形に組んだ3ミラーシステム、右は正三角形に組んだ3ミラーシステムです。 風船の色模様が流れるように変わっていくのがきれいで、楽しいです。
依田さんの考案なさった投影万華鏡は、ミラーシステムやオブジェクトケースなど交換も可能で、色、パターン、回転のスピード、焦点距離など、いろいろな組み合わせで映像を映し出すことができます。
ワンタッチで外せるオブジェクトケースを見せていただきましたが、長さ5cmほどでしょうか、その中に本当に細かなガラスオブジェクトが入っています。 光を通し、拡大されてあれほど表情豊かになるように、そして、繰り返しのない一期一会の映像を作り上げるのは凄いなあとつくづく思います。 すべてを内蔵したシステムは、両掌に載るくらいなコンパクトなもの。 本当に素晴らしいアイディアと使い勝手を究められた作品です。
(ギャルリ蓮さん、依田さんご夫妻のご了解を得て、撮影させていただき、ブログにご紹介させていただいております。)