万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

現代万華鏡への挑戦  Intertwined by Knapp studios

2013-04-14 23:23:33 | 万華鏡ブログ

ランディー&シェリー・ナップ夫妻の最新作 「Intertwined インタートゥワインド」です。 黒のアクリルと薄いウッドパネルを組み合わせたところが外観の特徴のひとつです。
2012年末に発表された「Second Wind series セカンドウィンドシリーズ」から試みている新しい万華鏡デザインのひとつで、何種類かの薄板と黒いアクリルを組み合わせたヴァリエーションがあります。 この作品はカーリーメープル材と組み合わせ、明るい木の色と黒とのコントラストが目を惹く作品になっています。
形も左右対称形ではなく、ユニークで現代的な作品になりました。

左右に付いているネジを緩めると、万華鏡は自由に動きますが、角度を決めてネジを締めるとパーラータイプとして安定感のある姿となっています。 シェリーさんによると、セルをまっすぐ下向きにすればタワーのように見えるし、セルを高くして斜めにするとバッタのようにも見えます。 飾るスタイルを自分で決められる万華鏡です。

写真からもわかると思いますが、セルがドーナツ型になっていて、回転方向が通常の彼らの作品とは違っています。 しかも2種類のセルは、一緒に回転させることも、別々に回転させることも可能です。

セルの回転部分の中央には、ローズエンジンという装飾用旋盤で彫り込まれた模様があり、映像の中に映り込んできます。 
赤やオレンジなど暖色系のセルは、中心部分で小さなマンダラ模様を創り、ブルー、グリーン、紫など、寒色系のセルは外側を飾ります。 ローズエンジンによる切り込みはその中間部分の模様となって映り込んできます。 それら3つの変化を組み合わせて楽しむ万華鏡です。

そしてそれら3種類の組み合わせが絡み合うという意味で、「インタートゥワインド」と名付けられています。 シェリーさんのこだわりのガラスオブジェクトが、外からよく見えるのも面白いです。 

長い万華鏡作家歴のあるナップ夫妻ですが、新しいことへ挑戦する気持ちにはいつも驚かされます。 外観のスタイル、オブジェクトセルのいろいろな可能性など新鮮味を表現しながら、2ミラーシステムの映像へのこだわり、長く楽しめる万華鏡の品質など変わらない部分もしっかり。
ある程度の数を同じ品質レベルで生み出すための工程は、彼ら自身で創り上げてきた大きな力です。 
この「インタートゥワインド」は製作番号付きのオープンエディション(注文があれば数に制限なく対応できるタイプ)です。

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