万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

Record of Memory 記憶の断片に出会う万華鏡

2013-12-17 22:36:32 | 万華鏡ブログ

小林綾花さんの万華鏡作品展に伺いました。 金属工芸の技法を駆使し、宝飾用の天然石やガラスなどをオブジェクトにして、万華鏡の映像を創りだす作家さんです。 今回は初めての個展ということで、パーラータイプを含め、様々なデザインの万華鏡が並びました。

初めて挑戦したパーラータイプの作品「Record of Memory」は、 円周率の数字を刻みこんだもの、エジプト文字や文様を刻みこんだもの、マヤ文明の文字、文様を刻みこんだものなど、悠久の歴史を思い、記録された文明の痕跡から人間の英知を感じながら創り上げた作品です。 映像もとても魅力的です。

先端部分が回る仕組みも今回初挑戦です。 セルの取っ手を回しながら煌めく豊かな映像を楽しみました。

2ミラーの作品もあります。 優雅な紫色に心惹かれます。

「モンラム」はチベットの言葉を打ち出した筒のデザインが特徴です。 中に広がる流れる色と形。 「生まれ、還り、また姿を現す巡る世界」が、どの筒の中にも存在するのです。

4本足で、顔のある万華鏡、Kaleidoscopet も初登場。 「アメシスト花子」「アイオライト小太郎」「ガーネット明美」というユーモラスな名前がついていました。 顔が回るんです! カレイドスコペット!


古代の文様や、日本の紋などを刻んだ「記憶のレコード」は、小ぶりの四角い筒で、正面から光を取り入れます。金属の色も味わい深く、文明によって異なった文様ながら、どれもデザインとしても魅力的な作品です。 

 

小林綾花さんの創りだす万華鏡の世界は、小林さん自身の世界観や生き方を示している感じがします。 その視野は広く、それゆえに作品の生み出すものにも深さや広がりがあると思います。

虹の星シリーズは、アクリル製の万華鏡で、テーマの面白さ、色づいた樹脂のグラデーションの美しさ、金箔の輝きなどが特徴です。 ミクロの細胞の世界から、チベット、ハワイまでいろいろなテーマと図案があります。次の作品は初めて拝見しましたが「命」がテーマだったと思います。

小林綾花さんの万華鏡は、工芸品としての完成度が高いだけでなく、映像表現にも独自のスタイルで美しさを追求なさっているところが素晴らしいですね。 流れの美しさやきらめきをお伝えするのが難しいですが、その部分が最も魅力的でもあるので、ぜひ作品展で鑑賞していただきたいなあと思います。

12月16日~24日(日曜休廊) 12:00~19:00(最終日は16:00まで)

ギャラリー田中
中央区銀座7-2-22 同和ビル1F
03-3289-2495
http://www3.ocn.ne.jp/~g.tanaka/

 

 

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