

2007年12月25日 北海道
アジアリーグのアイスホッケー選手・猪谷昌也は
久しぶりに故郷のアイススケート場に足を運んだ
リンクでは
一人の女性が
懐かしい曲にのせ演技を始めた
その姿に
昌也は
初恋の少女・篠原礼奈をダブらせる

1987年
プロのタップダンサーになる夢に破れた修平は
逃げるように恋人・静華のいる北海道にやってきた
静華との結婚を望む修平だったが
彼女の父親は彼に条件を与える
それは
スケートも滑ったことさえない修平が
弱小少年アイスホッケーチーム‘スマイラーズ’を勝利に導くこと
チームのエース・昌也は
2年前
実の両親を交通事故で亡くし
縁戚に当たる猪谷夫妻に引き取られ
北海道・星屑町に住んでいる
両親を亡くして以来
笑顔を見せることがない
そんな昌也は
ある日
ほのかな思いを寄せていた
フィギュアスケートの少女・礼奈に
デートに誘われる
水族館・マック・公園
一日楽しんだ締め括りに
二人が向かったのは映画館
礼奈が
突然席を立ってスクリーン裏へ行ってします
あとを追う昌也
「一度ここへ来てみたかったんだ」
「なんか映画の中に入って行けそうな気がして」
「あたしね また入院する 病院に帰ったらもう二度と外にでられない気がする」
「そんなことないって!」
「違うの かあさんや先生見てると解かるの…」
「あたし 怖い…」

自分のため
自分達のためだけに戦うチームなんか怖くない
誰かのために熱い心で自分を犠牲にしてでも頑張る
そんなお前たちに怖いものはない!
勝った経験がない少年たちと
アイスホッケーを知らない監督が
病気の少女のために奇跡を信じて立ち上がる!

陣内孝則氏自身のキャラが
演出の到る所に散りばめられておりまして
スポ根ありコメディーあり小さな恋のメロディー
ついでにオペラあり
詰め込み過ぎではありますが
「ガンバレ・ベアーズ」みたいな感じの
シンプルな展開の作品です
陣内孝則氏曰く
「子役にアイスホッケーを教えるより
アイスホッケー出来る子に芝居教えた方が早いと思った」
として
劇中のアイスホッケーチーム‘スマイラーズ’の子役は
全員現役のジュニアアイスホッケーチームの選手なんだそうな
どうりで
みなんさん素晴らしいスケーティング
が
それに劣ることない演技です
最初と最後の子供達の表情が
全然違います!
映画「バッテリー」や「天然コケッコー」もそうだけど
子供の演技って驚かされることが多いです
変な先入観や技術がない分
演ずるってより
自然と役に同化しちゃうのかな~
よくあそこまで…(>_<)
お手柄陣内監督
確かに
台詞回しとか(・・?って
思うところもあるけれど
この作品に関しては
それもプラス効果になっている気がする
森山未來扮する修平の
ハイテンションさが
スクリーンから浮くかな?
と途中
心配してましたが
それも
ノープロブレムでした!
立花裕大くんが演じた
猪谷昌也役雰囲気を
坂口憲二さんが
違和感なく引き継いでました
20年前の時代設定では
礼奈の結末を‘死’と言う形にするのも
止むを得ないか…
でも
くさ~と思いつつ
予想通りの展開で終わってくれたので
許す(笑)

エンディング
場面が
冒頭の2007年12月25日に戻ります
リンク脇に
一人ボンヤリしている昌也に
先ほどまで演技をしていた女性・沢田美佳が話しかけます
「スマイル!」
美佳のその言葉に
かつて礼奈と見た映画「スマイル」の
女優の台詞
いや
礼奈が言った言葉が鮮烈に甦る
「私を忘れないで
いつか生まれ変わってあなたの前に現れるから
その時
あなたのニックネームを呼ぶ
絶対に笑わない
あなたに付けた
私しか知らないニックネーム
スマイル
そう
スマイルって…」



