我々の戦っているのがコロナだけじゃないという典型事例ですね。
水泳の授業は泳力を伸ばすことが目的ですが、「速く泳ぐ」必要はなく「続けて長く泳ぐ」ことが最終目標とされています。これは40年前に水難事故が続出して、学校でしっかり泳力を身に着けさせることで未然に防ごうとした結果なのですよね。おかげで水難事故は当時より劇的に少なくなりました。
去年は一切授業ができませんでしたし、今年もまだ二の足を踏んでいますが、2年間で顔つけさえ怖がっていた子が25m楽々泳げるようになる成長を教師人生で見続けてきただけに、この2年はとても歯がゆいものになってしまいました。マスクをつけてまでというのはどうかと思いますけど、プール自体は感染を広めることは全くないので、待機中の間隔や更衣などを工夫さえすれば、ある程度実施可能なのではと思うのですけどねえ・・・屋内は密になるので夏休みは外で遊ぶことが多くなり、必然的に川遊びなどの機会も増えるでしょう。危険だから近づかないと呼びかけるだけでは根本解決になりません。県内で数人から数10人というレベルの状況で、感染を広めるから活動を自粛する意味はほとんどないわけですし、短絡的なコロナ忌避だけでない、これからの人生に大切な「生きる力」を身に着けさせるため工夫を凝らして活動している教育活動を、地域の方にも理解をもって見守っていただきたいものです。