軽自動車が売れています。普通車に比べて、軽自動車は税金や保険料がかなり安い。この軽自動車の特典を廃止しようという動きがあるそうです。これは、同意できません。
◇軽自動車の特典を廃止しようとする側の言い分
わが国で自動車は十分すぎるほど普及した。軽自動車をセカンドカーとして買う家庭が多いというように、国民も豊かになった。軽自動車を優遇する理由は無くなった。
それに軽自動車の燃費はリッターカーより劣る。省エネの観点でも、軽自動車の優位性はなくなった。
◇軽自動車とリッターカークラスの燃費はほぼ同レベル
軽自動車とリッターカークラス(1000cc~1300cc)の車について、メーカーのカタログデータから車両重量と燃費データを拾い出して一覧表を作ってみた。
なるほど、燃費データは軽自動車とリッターカーとでは似たようなものだ。でも、「リッターカーより軽自動車の方が悪いくらいだ」という評判は、明らかにまちがいです。
リッターカーより燃費が悪い軽自動車は、ワンボックスカーと四輪駆動車のターボです。用途の点で、これらを5ナンバー・リッターカーと並べて論じることは無理があります。これらを除けば、軽自動車とリッターカーとはほぼ同レベルといえます。
◇車全体の中で軽自動車の比率を高めること
軽自動車は燃費がリッターカーとほぼ同レベルということだけでも、私は省エネの観点で優良であると評価する。1500cc、2000cc以上の車に比較すれば、圧倒的に優良です。だから、自動車全体の中でもっと、軽自動車の比率を高めるためことが、省エネの目的に叶う。
◇軽自動車は重量が軽く省エネ優位性が高い
前述のように、軽自動車のうちワンボックスカーと四輪駆動車を除けば、車全体の中では車両重量が軽いという優位性があります。この点では、リッターカークラスは全く太刀打ちできない。軽自動車の多くは800kg台に分布しています。ヴィッツ、フィット、スイフト、クーなどは、1000kg台、1100kg台に分布している。
車両重量には少し開きがあります。これは自動車の製造原材料の消費が少ないということで、省エネ効果が高いと言えます。省エネ評価ということでは、車両重量にも注目する必要があります。
省エネ効果ということでは、軽自動車の優位性が高い。ですから、もっともっと普及させて、車全体の中の軽自動車の比率を高めるよう、政策誘導をすることが善であると思います。軽自動車の特典の廃止などもってのほか!