鳩山総務大臣が「かんぽの宿」のオリックスへの払い下げ見直しを言っています。大賛成! 麻生首相が郵政四分社化の見直しを言っています。大賛成! これについて野党もマスコミも称賛しないのが不思議ですねえ……。
買い手が小泉改革旗振りのオリックスの宮内義彦会長。郵政売り手が元全銀会長で日本郵政の西川義文社長。二人をつなぐブリッジが竹中平蔵元大臣。「かんぽの宿」払い下げ価格が安すぎると多くの人が思っていたのではありませんか。それを見直すというのだから、いいことでしょう? だけど民主党もマスコミ論調も失政批判ばかりです。良い方向への軌道修正を担当大臣が言っているのだから、「よくやった、よくやった」と賛成するのがあたりまえでしょう?
郵政を縦割り分社するのは、しろうと目には非常に不可解でした。銀行会社、保険会社、郵便輸送会社、郵便局窓口会社の四つに分けるというものです。
郵便局は店舗ですね。店舗がそのまま事務的な業務を扱っているといえば、銀行や信用金庫を想像しますね。このイメージに親しみがあります。
しかし、縦割り四分社はコンビニのイメージでしょうか。宅配便も食品も日用品も、多様な商品やサービスを一店舗で取り扱っています。しかし、その商品の企画、仕入れ、品揃え、納入などすべてをコンビニ本部がコントロールしています。多様に見えても、情報・会計・供給など本部と店舗が一本化されています。
ほんとうに縦割り四分社というのはおかしい。郵便局会社と出先郵便局をコンビニの本部と店舗と同じような関係と想定すれば、郵便局会社は自分自身の出先店舗で扱う、銀行会社、保険会社、郵便輸送会社の業務を統制する権限がありません。それは別会社なんですから。これはほんとうに不自然な民営化方法で、本来の目的、すなわち何かウラがあると邪推をすることになります。
かつて国鉄が民営化されました。JR西日本、JR東日本というように、地域割りの会社になり、これは成功したんです。郵政縦割り四分社と同じ考え方でいくと、JR駅会社、JR電車会社、JR鉄路会社という具合になります。このように例えると「ほんまやねえ」と言ってくれる人が増えます。
民営化のやり方をもう一度考えなおそうという麻生首相の話を、野党もマスコミも歓迎しなくて、批判ばかりするのはおかしいですね。
この一年というものは、政争のための揚げ足とりがほんとに多くて、野党やマスコミにも腹立たしい思いをしています。対応が少し異常です。国民のために建設的にお願いしたい。
いまの自民党がはなはだ頼りないとしても、これでは野党だって似たようなものではありませんか?
それにテレビの朝昼のワイドショーのコメンテーターの大半がひどいものです。能力的に適切でない人が非常に多く、彼ら彼女たちが普通の人の気持を代弁しているとはとても思えません。信用できません。
何年か前に家計評論家という肩書きだった女性が、経済評論家と名乗って意味もなく格上げになっています。男だか女だかわからない芸能人がしゃべっていると思っていたら、新しく「エッセイスト」なんかの肩書きがついたりしている。ごまかし、まやかしが目につきます。