民主党・小沢幹事長の政治資金管理団体である陸山会が東京・世田谷の土地を買ったことが問題になっています。
この土地購入事案では、第一に政治資金規正法違反の罪が問われています。しかしそのほかにいろいろなことが問題の焦点になります。
政治資金管理団体に不動産を買わせることの真の意味は何か? この問いには、政治資金で政治資金管理団体が不動産を買い、将来的には小沢幹事長個人あるいはその家族の所有にするつもりではないかといわれています。これは、NPO法人、社団法人、財団法人、社会福祉法人などのことを見れば類推できることだと思います。
世田谷の土地を買ったお金はどこから出てきたのか? はじめ、小沢側は銀行融資で買ったと言っていました。その嘘がばれた。そうではないということがわかりました。
そして、「小沢個人の現金」で買ったという話に変わりました。それでこんどは、なんで4億円もの現金を持っていたのかという疑いが起こりました。答えて、小沢幹事長が親から受けた遺産だという。
このことを「小沢幹事長のたんす預金」ということばで表現している記事があり、コメンテーターがいます。「たんす預金?」という問題がある。
しかし、たんす預金だけではないだろう。4億円の中には建設会社からの闇献金が含まれているのではないか? いや、4億円すべてが闇献金ではないのか?
岩手県奥州市で建設中の胆沢ダムの事業費は2400億円を超えます。胆沢ダム工事にからんで、西松建設の違法献金がすでに立件されています。同じダム工事がらみで水谷建設が闇献金1億円をしたということも、明らかになっています。ただし、今のところ小沢側は「受け取っていない、そんな事実はまったくない」と言っています。
たんす預金にしても闇献金にしても、「どうしたらそんなお金を作れるのか」というのが素朴な疑問です。私の知っている範囲で次回から話していこうと思います。たいそうなお話ではありませんが。
私は、小沢幹事長がなんらかの罪になるかどうかは別として、4億円のすべてか、あるいは主力の資金が闇献金だと確信しています。もちろん奈良県の片隅からのことですから、なんらかの事実を証明できるわけではありません。あくまでこれまでの生活経験からする類推によります。
この土地購入疑惑のことでは、政権与党である民主党が党をあげて検察特捜批判をして、堂々と圧力をかけているという深刻な問題があります。
さらに、鳩山首相が、検察と戦うという小沢幹事長に対して「どうぞ戦ってください」と激励をしたり、逮捕収監されている石川衆議院議員(元小沢秘書)が「起訴されないことを望む」と言ったりしています。たとえ前言修正や撤回があったところで、覆水盆に返らず。現職総理が検察に堂々と圧力をかけるという事態に至っています。
政権与党と国権の最高権力者による検察へのこれほど露骨な圧力は、数々の疑惑に問われてきた近年の自民党でさえやってこなかったことです。そういう意味では、「国民の自由」にとって危険な政権だ。これも順次、書いていこうと思います。