05/04 ■ 原発学習(1)初歩の初歩から勉強をすることにしました
05/05 ■ 原発学習(2)固体1立方センチにびっしり詰まっている原子とサハ
ラ砂漠を5メートルの高さで埋め尽くす砂粒
05/06 ■ 原発学習(3)「原子番号」は陽子の数を示し、アイソトープとは
日本語で「同位元素」のこと
05/13 ■ 原発学習(4)原子は崩壊して放射線を放つ、そして元素が変わる
05/14 ■ 原発学習(5)原発使用済み燃料に1mまで近寄ると1分で死にま
す!
05/22 ■ 原発学習(6)放射能・放射線の単位、人体への影響の測定用語
06/05 ■ 原発学習(7)ベクレル(Bq)からシーベルト(Sv)への換算方法
解説
06/06 ■ 原発学習(8)「直ちに人体に影響を及ぼすものではない」とは、
「いつかは影響がある」ということか?
06/08 ■ 原発学習(9)目安の数字は1時間当たり0.12と2.29マイクロ
シーベルト
06/12 ■ 原発学習(10)放射線はDNAを傷つける
06/13 ■ 原発学習(11)放射線――ガンは若い人ほど起こりやすい、ガンの
成長は数年後から数十年後
06/14 ■ 原発学習(12)お腹の中の赤ちゃんと放射能
06/15 ■ 原発学習(13)高線量被ばく死亡――染色体全破壊、すなわちDN
A全破壊の実例
06/16 ■ 原発学習(14)高線量被ばく死亡――皮膚も内臓粘膜も筋肉もすべ
て壊れた
06/17 ■ 原発学習(15終)半減期 半分じゃダメ ゼロになるのはいつ?
06/18 ■ 原発学習のためのリンク集
06/29 ■ 電力十社 十大株主リスト 機関投資家は原発をどうする‥‥
『原発事故…その時、あなたは!』瀬尾 健・著、風媒社・刊
税込み 2,560円 1995年6月10日第1刷発行、1995年8月15日第2刷発行
今回の勉強は、十数年前に買ったこの本のノート書きです。
「サハラ砂漠と砂」、「グラウンドとビー玉」のたとえ話。
これで、原子のイメージが実感的にわかるようになりました。
<固体1立方センチに詰まっている原子の数>
Q.原子1個の大きさは?
A.1億分の1センチ(しごく大まかに言って)
Q.固体1立方センチには、どれだけの原子が詰まっているか?
A.1億×1億×1億=1億×1万×1億×1万=1兆×1兆個
1兆×1兆は、実感を超える。気の遠くなる数字である。
それで、世界最大のサハラ砂漠に当てはめて想像してみよう。
サハラの面積は900万平方キロ≒日本の国土の25倍。
砂粒の大きさを直径0.4ミリと仮定してみよう。
1兆の1兆倍個の砂粒をサハラ砂漠に敷き詰めると、高さが5メートルになる。
1センチ角・高さという指先ほどのスペースに詰めこまれた原子のイメージは、サハラ砂漠を5メートルの高さで埋めつくす砂のイメージに置き換えることで、厖大な数を肌身に感じ取ることができる。
<原子核の大きさは原子の大きさ1万分の1以下>
Q.原子核1個の大きさは?
A.原子の大きさの1万分の1以下。
原子の大きさを、直径100メートルのグラウンドに当てはめて想像してみよう。
原子核の大きさは、直径100メートルのグラウンドに転がるビー玉1個の大きさだ。
100メートルのグラウンドと、ビー玉1個。
これほど小さい原子核の重さは、原子の重さの、なんと99.5%!
<原子の大部分は「電磁場」という空間である>
原子1個の広がりは1億分の1センチ。
その中心に、原子の1万分の1の大きさという、実感を超えた原子核1個がぽつんとある。
1億分の1の1万分の1だから、原子核は1兆分の1センチだ。
<原子核はプラスの電気を持っている>
原子核の部品である陽子が、電気を持っている。
ゆえに、原子核はプラスの電気を持っている。
原子の広がりのほとんど全部といってよい1万分の9999の空間は、
そのため、強力な電磁場になっている。
<電子はマイナスの電気を持っている>
原子核のプラスの電気に対して、電子はマイナスの電気を持っている。
電子のマイナス電気は、ただ一種しかない。
それでこの電気を、「一単位の電気量」と呼ぶ。
電子の重さは、水素原子核の2000分の1である。
原子核の重さは原子全体の重さの99.9%だから、
電子の重さは、「水素原子1個の2000分の1の重さ」と思っていい。
<陽子の数=電子の数>
陽子はプラス電気。
中性子は電気的に±0。
電子はマイナス電気。
電子の数は陽子の数に等しい。陽子の数=電子の数。
ゆえに原子は、電気的に±0。
原子核の周りの広大な空間は、
量子力学の法則に従って、電子が整然と群れている空間だ。
<物質の性質の変化は電子の配置の変化によって起こる>
隣り合う原子と原子の結びつきは、電子の相互往来や相互作用によって起こる。
言い方を変えれば、物質の性質の変化は、電子の配置の変化によって起こる。
冷蔵庫で水が氷になる。砂糖が水に溶ける。
冷凍食品を解凍する。モノが腐る。
種が生長して花が咲き、実が成り、そして枯れる。
動物が生まれ、生長し、死ぬ。
生活上経験する変化はすべて、電子の相互往来、相互作用、配置の変化によって起こっている。