※平成24年10月10日 「高校生平和大使」への外務大臣感謝状授与式の開催
ビリョクだけどムリョクじゃない! 微力だけど、せいいっぱい、声を上げましょう。
恥ずかしいことですが、今年の「長崎市長平和宣言」を読んで初めて、このことばを知りました。感動しました。私のような民衆、庶民、市民、町民にとって、これほど励みになることばはありません。しかも、著名人のことばではなく、長崎の高校生が発したことばと言うじゃありませんか!
新聞で元世界銀行副総裁・西水恵美子さんのコラムを読んだついでに、初めて西水さんのフェイスブックを訪ねました。西水さんのフェイスブックのカバー写真というところには、色紙1枚の写真が掲載されていました。その色紙には、「微力だが無力ではない」と墨書されてありました。
これに限らず、このことばは今では幅広く流布していて、多くの人々がこのことばを支えにしながら、さまざまな社会活動にいそしんでいます。
すでに、「高校生平和大使―ビリョクだけどムリョクじゃない!」という本が2007年、長崎新聞社から出版されています。
この出版の数年前、2001年に始まった核廃絶署名活動のさ中に、「ビリョクだけどムリョクじゃない!」という合言葉が生まれ、育っていったもののようです。そして今では、このことばは多くの人々の共有財産になりました。
この本が目についたのか、2008年長崎市長「平和宣言」では――。
長崎では、高齢の被爆者が心とからだの痛みにたえながら自らの体験を語り、若い世代は「微力だけど無力じゃない」を合言葉に、核兵器廃絶の署名を国連に届ける活動を続け、市民は平和案内人として被爆の跡地に立ち、その実相を伝えています。医療関係者は、生涯続く被爆者の健康問題に真摯に対応しています。(長崎市長)
また、今年2014年長崎市長「平和宣言」では――。
高校生たちが国連に届けた核兵器廃絶を求める署名の数は、すでに100万人を超えました。その高校生たちの合言葉「ビリョクだけどムリョクじゃない」は、一人ひとりの人々の集まりである市民社会こそがもっとも大きな力の源泉だ、ということを私たちに思い起こさせてくれます。(長崎市長)
長崎市の「長崎平和宣言」というホームページの「用語解説」10のことばの中に、『ビリョクだけどムリョクじゃない』も収録されていて、次のように述べています。 (注) …2018.1.9.に長崎市ホームページを確認したところ、用語解説10が
用語解説9になっています。この名言は削除されたようです。
この言葉は高校生平和大使が平和活動を行う上での合言葉となっています。高校生平和大使は1998年(平成10年)5月のインド及びパキスタンによる核実験を契機に長崎の声を国連に届けるために派遣されました。1998年以降、毎年国連に派遣されており、2001年(平成13年)からは高校生が集めた核兵器廃絶を求める署名を国連欧州本部(ジュネーブ)に提出しています。