きょう2016年8月1日の朝日新聞と毎日新聞に、東京都知事選挙の出口調査結果が載っていました。下の通りです。
出口調査
[小池][増田][鳥越][他]
① 自民 朝日 49% 40% 4% 7%
毎日 52% 40% 4% 4%
② 公明 朝日 24% 69% 4% 3%
毎日 23% 71% 5% 0%
③ 民進 朝日 28% 11% 56% 5%
毎日 39% 8% 49% 3%
④ 共産 朝日 19% 6% 67% 8%
毎日 17% 6% 69% 9%
⑤ 無党派 朝日 51% 17% 19% 13%
毎日 51% 19% 20% 10%
<※1> この表で①~④までは、各政党支持層の意味です。
<※2> 毎日には、「小数点以下四捨五入、合計が100にならない場合がある」と注釈が あります。
<※3> 毎日には、出口調査の方法として次の記載があります。――無作為に抽出した東 京都内60カ所の投票所で、投票を終えた有権者に回答してもらった。回答者は 計2623人。毎日新聞、共同通信、産経新聞、東京新聞、TBS、フジテレビ、 テレビ東京、テレビ朝日、東京メトロポリタンテレビの9報道機関が共同で実施 した。
■出口調査でわかること
1、自民支持層
自民支持層は大まかなところ、5割小池、4割増田、1割鳥越・その他の比率です。小池氏は新党設立の噂があるそうですが、自民党の常としては「勝てば官軍」で、党中央の執行部が反乱者を取りこんでいくことが多い。小池氏側から言えば、あくまで自民党員ですから、党中央の応対しだいで手打ちをするでしょう。
小池陣営には自民党の国会議員や区会議員が参集しているのですから、自民支持層にとっては「小池も自民の内」という感覚で、そんなに違和感がないものと思います。反旗を翻した小池も自民の内と考えれば、自民党支持層の9割が忠実に、自民党に投票したと考えられます。
2、公明支持層
公明支持層は大まかなところ、小池2割強、増田7割、5%前後が鳥越他、に投票しています。党員ではないが自民党そのものである増田氏に、公明支持層が、7割も投票しています。自民支持層の4割増田と比較すると、自民支持層以上に自党の要請に忠実に、自民へ投票しているという結果です。
このことは、伊勢神宮を背景に持つ神道政治連盟、靖国思想を背景に持つ日本会議を自民党内での力の源泉としている安倍晋三政権を、公明支持層が国政選挙にあっても選挙の力になって支えていることを示唆しています。
3、民進支持層
民進支持層は大まかなところ、小池3割、増田1割、鳥越5割、です。小池氏は叛乱自民で、民進のライバルであることに変わりありません。そこに3割が流れていることに注目です。
鳥越5割は、自民支持層の増田4割と状況が似ているように見えますが、そうではありません。自民支持層が流れている小池5割は、自民から自民へ流れているだけのことです。しかし、鳥越5割というのは、民進党推薦であるにもかかわらず、支持層の半分がライバルに流れていることなので、民進党の弱体を示しています。
民進党内には、前原誠司氏、細野豪志ほかの自民党の方がお似合いだろうという議員がいて、自民党の対立軸としての民進党を確立するについて障害になっています。
4、共産支持層
共産支持層は大まかなところ、小池2割弱、鳥越7割弱、です。共産支持層の鳥越7割弱は、公明支持層の増田7割と好対照をなしています。
共産支持層の鳥越7割弱は、民進支持層の鳥越5割を超えています。公明支持層の増田7割は、自民支持層の増田4割を超えています。公明・共産ともに、自党への忠誠度の高さで共通する性向があります。
5、無党派層
無党派層は大まかなところ、小池5割、増田2割弱、鳥越2割、です。小池氏が孤軍でスタートし、政党包囲網の中で渾身の力強さを見せつつ選挙を戦いぬく姿を見て、無党派層の改革決行力期待を集めたものです。
さらに、小池氏への女性の期待がおおきかった。投票権がなく他人事である関西の地にあってさえ、活動的な女性が何人も「小池」と指名していました。このことから、増田・鳥越の計4割の中に、女性の割合が非常に低いのではないかと、数字根拠のない想像をしてしまいました。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます