川本ちょっとメモ

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原発学習(8) 「直ちに人体に影響を及ぼすものではない」とは、「いつかは影響がある」ということか?

2011-06-06 17:38:37 | Weblog


05/04 ■ 原発学習(1)初歩の初歩から勉強をすることにしました
05/05 ■ 原発学習(2)固体1立方センチにびっしり詰まっている原子とサハ
     ラ砂漠を5メートルの高さで埋め尽くす砂粒

05/06 ■ 原発学習(3)「原子番号」は陽子の数を示し、アイソトープとは
     日本語で「同位元素」のこと

05/13 ■ 原発学習(4)原子は崩壊して放射線を放つ、そして元素が変わる
05/14 ■ 原発学習(5)原発使用済み燃料に1mまで近寄ると1分で死にま
     す!

05/22 ■ 原発学習(6)放射能・放射線の単位、人体への影響の測定用語
06/05 ■ 原発学習(7)ベクレル(Bq)からシーベルト(Sv)への換算方法
     解説

06/06 ■ 原発学習(8)「直ちに人体に影響を及ぼすものではない」とは、
     「いつかは影響がある」ということか?

06/08 ■ 原発学習(9)目安の数字は1時間当たり0.12と2.29マイクロ
     シーベルト

06/12 ■ 原発学習(10)放射線はDNAを傷つける
06/13 ■ 原発学習(11)放射線――ガンは若い人ほど起こりやすい、ガンの
     成長は数年後から数十年後

06/14 ■ 原発学習(12)お腹の中の赤ちゃんと放射能
06/15 ■ 原発学習(13)高線量被ばく死亡――染色体全破壊、すなわちDN
     A全破壊の実例

06/16 ■ 原発学習(14)高線量被ばく死亡――皮膚も内臓粘膜も筋肉もすべ
     て壊れた

06/17 ■ 原発学習(15終)半減期 半分じゃダメ ゼロになるのはいつ?
06/18 ■ 原発学習のためのリンク集
06/29 ■ 電力十社 十大株主リスト 機関投資家は原発をどうする‥‥



●福島県避難区域外の一部で、積算放射線量が基準の20ミリシーベルト超す
 恐れ (朝日新聞web 2011-06-06から以下抜粋記事)

福島第1原発の30km圏外側で「計画的避難区域」の外側に位置する福島県伊達市と南相馬市の一部異口で、同区域指定の基準となる年間積算放射線量を超える恐れが出ている。

年間の積算放射線量の基準は20ミリシーベルト。文部科学省の3日の発表によると、最新の測定値が継続すると仮定した場合の年間の積算推計値は、伊達市霊山町石田が20.1ミリシーベルト、同市霊山町上小国が20.8ミリシーベルト、南相馬市原町区大原で23.8ミリシーベルトとなった。

政府の現地対策本部は、線量だけが基準ではなく、地域の事情も考慮して判断するとして、現時点では計画的避難区域の指定はしない考えだ。伊達市も指定を求めない方針。仁志田昇司市長は取材に「指定されると住民全員が強制的に避難させられる。20ミリシーベルトで直ちに大変だとは考えていない。移転する、しないが選択できた方がいい」と話す。

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●官房長官「直ちに人体に影響ない」 (読売新聞 2011-0316-1830 から)
枝野官房長官は16日夜の記者会見で、同日文部科学省が福島第一原子力発電所から20~30キロ圏内で行った放射線量のモニタリングの数値について、「直ちに人体に影響を及ぼす数値ではない」と述べた。


●官房長官「ホウレンソウ・原乳等から放射性物質が測定をされた問題について」
 (官房長官記者会見 2011-03-21 から)
繰り返しますが、今回の出荷制限の対象品目を摂取し続けたからといって、直ちに健康に影響を及ぼすものではありません。今回の出荷制限措置は、暫定規制値を超える状態が長く継続することは好ましくないため、決定することとしたものであります。

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「この線量ならたいしたことはない」となだめるときに例示されるのが、医療行為の放射線量、それに地球上の人間が平等に受けているとされる自然放射線量。

しかし1年間の一般公衆の線量限度に至るには、学校検診でなじみの深い胸部X線集団検診を1年に20回受けることになる。私は2年前に軽い肺炎で2週間ばかり自宅で寝こんだ。医者がCT検査を指示した。この開業医のグループの別の診療所でCT検査を受けた。このごろはどこでも簡単にCT検査を勧める。私は23歳のときに湿性肋膜で3カ月入院、3カ月自宅療養を経験した。そのころはCTがなかった。聴診器とレントゲンで肋膜と判断された。CTを毎年受ける人は持病があったり、病気に神経質な人だろう。

●実施1回あたりの医療機器放射線量 (単位はミリシーベルト)
X線 胸部X線集団検診 0.05   CT検査 頭部CT検査  4.60
    胃部X線集団検診 0.60        胸部CT検査  6.90
    頭部X線集団検診 2.00        頭部CT検査 20.00
    腰椎X線集団検診 3.00
    胃部X線透視検査 0.60

         ※1ミリシーベルト=1000マイクロシーベルト

●1年間に受ける自然放射線(世界平均) 累積2.4ミリシーベルト
●1年間の一般公衆の線量限度 累積1ミリシーベルト

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X線技師や原発従業者などの放射線従業者で女性なら、3カ月で5ミリシーベルトを超えると業務についてはいけないことになっている。職業上の必要性に迫られた人に対して、こういう法律がある。胸部CT検査1回当たり6.9ミリシーベルトを引き合いにして、福島県や近隣都県の空間線量の、市民・国民への安心材料に使えるだろうか。

●放射線業務従事者の健康保全のために、業務で受けた被ばく線量の累積限度(線量限度)を管理するよう、電離放射線障害防止規則第4条、第6条で次のように定められている。
①基本は、5年で累積100ミリシーベルト以下。
     (註 1年平均20ミリシーベルト)
  同時に、1年累積50ミリシーベルト以下の条件を満たしていること。
②女性は、3カ月で累積5ミリシーベルト以下。
  ただし妊娠する可能性がないと診断されたもの及び妊娠中のものを除く。
③女性は、妊娠と診断されてから出産までの間は3カ月で、
  腹部表面で累積2ミリシーベルト以下。
  内部被ばくで累積1ミリシーベルト以下。



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