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江戸の大旅行

2012-10-15 | 日記

個人が願い出て始めた蝦夷地測量、やがて幕府は国防上、正確な日本地図が必要なことを認識します。

忠孝の測量は公儀御用として、便宜を図ってもらえるようになり、道筋の大名を通じて村方へ通知が回されます。

村では写しを取り、元本を次へ送ります。各地の庄屋には同じような写しが残ることになります。

江戸から九州、壱岐対馬まで。帰りは日本海を通って丹波より上陸、京都から飛騨、上州、秩父を経て江戸へ。測量しながら、歩きながら。

読んでみます。うーーーん分からない字は?にしています。

初めは「測量を許す」文書が、ここでは各地の関係者に「公儀の御用だから便宜を図るように。陸路の測量の難しいところは舟を出すように」との命令となっているのがおもしろいですね。発令した備前って誰だあ?老中?またはそれに準ずる高位の人?

    御證文写 三通

伊能勘解由殿為測量御用 東海道藤澤より大山道富士海道 甲州廻り遠州秋葉三州鳳来寺

濃州明知道尾張名古屋よ里 山陽道赤間関夫よ里九州壱岐 對馬五嶋其外嶋々廻浦し海路

山陰道丹波より京都廻り中山道 太田よ里郡之通り飛騨美濃上野 武蔵秩父街道?返共於途中茂

測量可致間其先々ニ差支無様 致候尤地方通行難成所者其所より 舟を出し案内致し無差支様

可致者也

 文?八年 十一月 備前印 


 

体育館のフロアに敷き詰められた伊能大図。皆さん、自分の知っている土地を確認しています。大きいので日本一周しているように楽しい。

屋久島へ行ったことがないのでまずは踏んでみます。宮之浦岳はなし。海岸から見える山だけ記載しています。

 

広島は新田開発にちなむ地名が多い。江波島は沼田郡、宇品は仁保島(黄金山が島だったころの名前)村の一部だったことがわかります。

山の色や字配りがきれいです。

では各地の様子を見て行きましよう。

桜島はまだ島です。安永八年の噴火で小さな岩礁ができたようです。

九州本土最南端。どこからもよく見える山です。

阿蘇山は測量したわけではなく、地元から出された絵図などをもとに書き加えたのでは?

高嶽から噴煙が出ています。

熊本

四国、高松付近。 屋島、八栗付近の地名が多い印象。高松城は海の中にあるようだけど、正確には海に面して作られて、お堀の水は海水を引き入れています。

高松城下滞在中、お殿様より伊能一行への差し入れとして、大きな鯛一尾。先を急ぐ一行はそれを調理する暇もなく、魚屋に売って旅を続けたと何かの本で読んだ記憶が。

神戸。当時は寒村だったようですね。

豊田は地名すらなし。

浅間嶽と浅間三宿、追分、沓掛、軽井沢。いいなあ。旅情をそそられる。また旅したい。

参考画像。2008年8月。息子たちと追分の民宿に泊まる。冷房が入らないくらい涼しく、窓からは秀麗な浅間山が。

建物はオーナーの住まいらしい。向こう国道。浅間山の裾野で勾配があり、こちらは低くなっている。

民宿前の旧中山道。向こう沓掛方面。江戸までまだまだ遠いです。伊能忠敬も通った道。 

地図で遊んで、楽しい一日でした。

 大河ドラマにする運動もあるようで、署名してきました。うーーん、実現の暁には日本各地を廻る水戸黄門みたいなドラマになるんでしょうか。

昨日のアクセス数2、アップしてないとはいえ泣いた。

 

 

 

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本日の古文書

2012-10-15 | 日記

本日・・・といってもきのうになったけど。

最終日の昨日、出かけました。

最初に幕府からもらった許可証です。文書は著作権があるので大きくしない方がよさそうです。ちょいと読んでみます。

高橋作左衛門弟子 西丸御小姓組番頭 津田山城守知行所 下総國香取郡佐原村之百姓 浪人

伊能勘解由

其方儀兼て心願之通

測量為試蝦夷地江被

差遣候間入念可相勤候

右ニ付御用為御手当

一日限七匁五分宛被下也

申 閏四月

読み方はこんな感じでしょうか。一部間違っているかも。日当は出たけれど、第一次測量のこのときは、費用の大部分はまだ伊能忠敬の持ち出しだったとか。

忠孝は国防上の使命に燃えてと言うよりは、純粋に学問的な興味、好奇心が先立っていたと思う。

体育館には伊能図を床に展示。きれいな地図でした。それはまた次回以降に紹介します。


 

お昼は市内に帰ってから、というか自宅近くまで帰ってから食べました。

 野菜たっぷりのサラダと

一人前のピザです。

私のようにぼんやり過ごしても一日、隠居後に江戸へ出て天文学を学び、日本中の海岸線を測量して歩くのもまた人生。そのあくなき探究心と不屈の精神、並外れた体力。どれも私には欠けているものでした。せめて偉人に思いをはせ、じわじわとした感動を楽しんでいる。

 

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