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「スモールトーク」 絲山秋子

2013-06-08 | 読書

白いレーサー用の服は作業着に自分でペィンティングしたそうな。

数年前の春、息子は何かのレースに出たらしい。某サイトより無断拝借。


40歳目前のゆうこは、昔一緒に暮らしていた男から「会わないか」と電話がある。断るつもりだったが、今は音楽プロデューサーになって羽振りのいい男はTVRタスカンで来るという。ゆうこはつい会いに行き、ドライブをする。車は正価だと一千万だそうで。

売れない絵描きのゆうこも車が好きで、今はアルファロメオ145に乗っている。

男はものすごい外車を取っ替え引っ替えゆうこの前に現れ、ドライブ好きなゆうこはその走り具合を楽しむ。

著者は大変な車好きだそうで、この小説は車の雑誌とタイアップして、実際にいろいろな車に乗ったらしい。

私はどのくらいすごい車か分からないのだけど、ジャガー、クライスラークロスファイア、サーブ9ー3カブリオレ、アストンマーチン ヴァンキッシュ、アルファロメオ アルファGTに作家は試乗したらしい。

その他に会社員時代の外回りのカローラバンなど、商用車、大衆車、国産車のエッセイもある。

かつて別れた男とは、やはりやり直せない。アパートも建て替えで出なければならない。それを知った時ゆうこは全てを捨てて新しい生活をする決心をする。

車好きには面白い小説だと思う。車が分からない私もそこそこ楽しめた。巻末に徳大寺有恒氏との対談あり。

コメント (2)
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