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津和野へ日帰り旅

2014-08-18 | 旅行

お盆休み最終日、山陰の小京都、津和野へ行きました。

我が家からは中国道経由で約3時間、途中事故の通行止めで、戸河内~吉和は一般道を。田舎の風情ある道で、これはこれでよし。

着きました。山間の小さな街です。駅前にJRバスが停まっています。JRは津和野線だったかな。春秋には京都の梅野小路機関区に動態保存された蒸気機関車が走ります。

今は夏で人少な目。

本日の目的はこちら。駅から徒歩2分くらいの安野光雅美術館。今の時期は平家物語の原画を展示しています。

ロビーの額。津和野の風土が画家の感性を育んだのでしょう。故郷のあるものこそ幸いなれ。

絵は当然のごとく撮影禁止。

その他、現皇后の歌集の挿絵の原画もありました。絵は上品で温かみがあり、皇族の歌集にふさわしいと思いました。ここでは間違っても前衛画家を起用してはなりません。

歌はほとんど知らないのばかりでしたが、皇族の生活や考えていることの一端が伺えてなかなか興味深かったです。

中庭を挟んで裏手は、昔の学校をリニューアルした図書コーナーなど。

楢の無垢材で再現された昔の机と椅子が教室いっぱいに。壮観でした。いい木で作ったものにはなぜか癒されます。

美術館の裏から近道をして駅前通りに出ます。

このお宅の板塀や家の構えもいい感じ。朝顔を作っていました。元気いっぱい、時には猛々しい琉球朝顔ではなく、昔からの朝顔。ゴーヤばやりの昨今、それさえ懐かしい眺めに。

来年は朝顔作ろうかな。

民宿兼食堂でお昼ご飯を食べる。うずみ飯だそうで。わさび入り冷たいお茶漬け。小さなかまぼこなども入っています。向こうはこんにゃくの刺身で酢味噌でいただきます。

ブルーの器が涼しげ。けつこうでした。

続いて板橋アンティークドール美術館へ行きます。8年前にはたくさんのお人形がありましたが、今はオーナーのお嬢さんでパリ郊外に住む人の描く油絵とアンティークレースの展示が中心。

以前いたマダム風の方は本日不在。お人形もほとんどなくなって、どうしたのでしょう。

ちなみに個人の方のコレクションで開いた美術館です。集めるのは大変で、それを見せていただくのはありがたいことです。何事も所有するのは大変です。

我が家の近くにも船会社の経営するアンティークドールの店があります。こちら人形たくさん。興味のある方はぜひどうぞ。

 

森鴎外の生家が移築保存されています。森鴎外は津和野藩主御典医の家に生まれながらも、幕末には家は足軽格、東京へ出て家運を開くのが一族の悲願でありました。

今は夏、雨の予報が外れいいお天気に。名残の蝉の声しきり。

正面、玄関。右、台所の入り口。

家はそこそこ広い。毎日、隣接する記念館職員が開け放して風を通すのでしょう。日本家屋は風を通すのがいちばん。

 

南側に立派な記念館ができていました。資料もたくさん。記念館から生家を見る。

陸軍軍医総監にまで出世した鴎外も、出世のために捨てざるを得なかったものを思うと心が引き裂かれる気持ちもあったのでしょう。文学はもう一方の思いを表現する手段でした。

ドイツから二日遅れで追ってきたエリーゼのモデルの女性。二人の間では将来の約束ができていて、親に引き合わせるつもりだったのかな。研究書もたくさん、きっとそんな説もあったはず。

しかし、一族の希望の星にして陸軍軍医のエリートはドイツ女性に会うことなく、親族が説得してドイツへ追い返します。

なんかねえ・・・でも後に女性はドイツ人と結婚し幸せに暮らしたらしいからよかったと思います。

だいぶ前、歌手の郷ひろみ主演で映画がありましたよね。見てませんけど。

鴎外の墓は津和野の菩提寺にあります。遺言通り、森林太郎之墓とだけ刻まれています。魂は故郷に帰り、安らかに眠っていることでしょう。

ドイツではベルリンに一番長く滞在し、ドレスデン、ミュンヘンにもいたらしい。19世紀にはドイツが学術の水準が高く、アメリカからも多く留学生が行ったらしい。

「私、全部行ったことあるう~♪」と夫に自慢すると「またドイツ風吹かす」と嫌われるので、ここは黙っています。

ってここで書くのだからもっと嫌味ですね。皆様、平にご容赦を。

昨日のパンフ各種。津和野は狭い範囲に記念館、美術館が多く、1,000円のチケットで三館まで見られます。

昨日は人が少なく、静かでした。駅横に一日500円のPがありますが、各施設は駐車無料です。

昨日のお土産。ミュージアムショップで。

お墓参りも息子たちとの再会も果たし、最後は老夫婦で近場の小旅行、いいお盆休みとなりました。

コメント (2)
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