里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

切りわらと木炭を使った土作り

2019年12月11日 | 畑:果菜類

 なす、ピーマン、さといも、カボチャなど夏から秋にかけて作物を作った畑は収穫が終わり、すべて片付けました。そこで、来年に向け、土づくりをしておきます。この辺りでは、昔はこの作業を「霜打ち」と言っていました。「霜打ち」という言葉を知っているのは我々までの世代でしょう。つまりは、霜が降りるようになったら畑を耕すと言う意味です。今の言葉で言えば、秋耕や秋起こしと言うでしょうか。翌年に良い作物を穫るため晩秋から初冬に土作りをし、準備しておくことが大事だという先人の教えです。
 実践するのは大変ですが、先人の教えを守るように努めてはいます。田んぼの方は台風19号来襲前に全て終わっていますが、畑の方は台風被害の後始末などで遅れてしまいました。
 この畑は、畝間の通路部分を翌年には逆に畝の部分になるような利用を繰り返してきました。どれほどの効果があるかは分りません。
 この辺りの土は粘土質のため肥料持ちがよくミネラル分も豊富ですが、扱いが大変です。少しでも扱いやすい土にしたいと思い、切りわらの投入を毎年続けています。


来年畝になる今年の通路部分に、堆積していた切りわらをたっぷり入れます。


 次いで、市販の有機肥料を散布します。


いつもは石灰窒素も散布するのですが、作業を始めてから石灰窒素を切らしているのに気づき、普通の窒素入りの肥料で代替えしました。わらを腐らせるのに窒素分を補給してやる必要があります。
 さらにくずの木炭を散布します。

 木炭は30年以上前、父が健在のころに焼かれたものがストックされています。


 木炭は活性炭の役目を果たし、粘土質の土壌では湿害防止や根張りをよくすることが実証されているようです。確証はありませんが、少なくとも悪いことはないと思い、土作りに利用しています。知人の林業家の方は木炭を粉状にした粉炭を作り、販売していました。

これで全て散布が終わりました。


トラクターは最低速度で、できるだけ深く耕耘します。


たっぷりのわらを入れるので1回の耕耘では不十分です。

二度掛けし、十分に土に混じるように行います。


最後に全体を再度耕耘して均平にし、終了です。来年の作付け前までに土に馴染ませます。