里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

久しぶりにクヌギの林を歩く

2023年01月19日 | 野山

年が改まりここまで雪も降らず、好天が続いています。
久しぶりにクヌギの林へ行ってみました。
竹林を過ぎたところでクヌギの多い山に出ます。


間もなくクヌギの大木が出迎えてくれます。


ここは傾斜が緩いので山というよりは林と表現した方がしっくりきます。
余裕があれば森林浴にも最適ですが、ゆっくり歩けるのは大概今の時期、それも今年のように好天に恵まれればです。
両親健在の頃、ここは冬期間に落ち葉を集める場所にしていました。
昔、小生も手伝いをしたものです。半端でない量の落ち葉を集めるので持ち出しするのは楽でない作業でした。
運び出した落ち葉は温床の熱源の主な材料となるのです。
踏み込み温床と言われるもので、温床で利用された後は良好な腐葉土となります。
そもそも、クヌギやナラのような広葉樹は2、30年ごとに伐採し、薪、木炭、ほだ木等として利用するのが普通です。
しかし、ここのクヌギの林だけは落ち葉を容易に集められるよう、伐採せず落ち葉収集専用にしていたのでした。
木が大きくなれば落ち葉の量も多くなり、次第に下草も少なくなるので集めるのも運び出すのも楽にできるというわけです。もっとも、運ぶ先はずっと遠い。
当時からすでに数十年経過していますから、クヌギの樹齢も相当なものです。
当地で最も多い広葉樹はナラ(コナラ)ですが、ここはクヌギが多い。大木になっている殆どはクヌギの木です。
この木は2本立てになっていますが、根周りは3mくらいはありそう。


全体を撮るのは困難です。

昔、父は木炭も作っていました。クヌギは木炭の原料に最適で、堅く火持ちが良いため高く評価されていたのです。
その在庫が未だにかなり残っており皆に重宝されています。くずの木炭は土壌改良に利用しています。
下草が少ないため落ち葉の絨毯と言ったところ。

踏みしめて歩くのは気持ちが良い。


クヌギの木も大木が一段と多くなっています。
樹齢100年級のものもあるでしょう。少なくとも小生より年上のものがあることは確実です。
多分これが1本立てでは一番の大木か。正確には調べていないので、何れ記録したいもの。


少々ショックだったのは倒木が多くなっていたことです。


寿命になっているクヌギが多くなったということなのでしょう。


立ち枯れのものもあります。


落ち葉の厚みは凄い。


落ち葉をかき分ければ、下は腐葉土化した土です。しかし、腐葉土といえる部分は薄い。


やはり腐葉土は落ち葉を集めて腐らせる必要があります。今や実践するのは難しくなりましたが。

しばらくぶりでクヌギの林を歩いて清々しい気分になりました。出来れば年に何度か歩く余裕を持ちたいもの。





最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
手入が (アナザン・スター)
2023-01-19 12:04:01
林の手入は、並大抵ではありませんね。
今との差は山に入らなくなったことでしょうか。
炭焼き小屋を建てて、其処で暮らしていた方も遠い記憶です。
一体何を口にされて?
猪や山鳩・時には鹿が罠に繋っていたようです。
お裾分けに持って来るのを、米と換えていましたから。

古里の山も、荒れてしまい見る影もありません。
今は両親も亡く、放置状態で崩壊してしまいました。
返信する
Unknown (kaz)
2023-01-19 12:53:00
アナザン・スターさんへ。
コメントありがとうございます。
今と昔ではまるで違いますね。
昔は自然の循環がうまくできていました。
今は何と言っても人手がありません。現実は厳しいですね。
返信する

コメントを投稿