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画期的な事務用品「ゼロックス」の登場で,テレビの現場が一変しました。
「キューシート」は完全にカーボン紙から開放されて,「ゼロックス」の複写になりました。
テレビドラマのスタジオのセットの図面,青図(あおず)も「ゼロックス」になりました。
しかし、名称だけはセットの図面とは云わずに相変わらず青図の名前です。
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ゴルフや高校野球の中継センターでそれぞれ、電子機器をケーブルで
つなぐ構成図は、下書きの配線図の上にトレーシングペーパーを重ねて
清書(墨入れといって烏口と定規でラインを引きます)して青写真に焼いていました。
それが、下書きの配線図を少し濃い鉛筆で仕上げて,
「ゼロックス」のコピーでOKです。
白地に黒いラインで見易い構成図ができました。
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1年一回、名古屋,御園座で公演する藤山寛美らの「松竹新喜劇」中継録画の
台本の印刷が間に合わず,「ゼロックス」のコピーで間に合わせたことがありました。
中継スタッフに配る量ですから、社内の「ゼロックス」を長時間,
占領できないので町の「ゼロックス」で中継の臨時費用で コピーして,
大型のホッチキスで製本したことがありました…。
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社内にあるいろいろな伝票は、本票と手元に置く控え票がセットになっています。
控え票と本票との間に、カーボン紙を挟んで,伝票の上から、
ボールペンの強い筆圧で書きますと,カーボンの下の本票にコピーされます。
カーボン紙を使わない「カーボンレス」「ノンカーボン」の伝票が現れました。
控え票の裏面に仕込まれた微細なカプセルがボールペンの筆圧で壊れて、
本票に文字が書ける便利なものです。
カーボン紙を持つと手が黒くなって困ったものでしたが、
「カーボンレス」伝票の登場で伝票作成も楽になりました。
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私は,現場が好きで,事務のデスクワークは苦手なのですが,
文房具とか新しい事務用品には 、いまでも興味があります。困ったものです。
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