■■【経営マガジン】 3月29日号 経営とコンサルティング
経営コンサルタント歴35年の経験から、
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の皆様に、時宜に即した情報を、毎日お届けしています。
【今週の注目】ポイントを掴むと見えるものが異なってくる<o:p></o:p> | |||||||
先進7か国(G7)首脳会議、核安全保障サミット(~25日)
政府国会:日米間首脳会議、閣議、資金循環統計
政府日銀:企業向けサービス価格指数
民間:自動車各社生産・販売実績、建設機械出荷額
政府国会:閣議、家計調査、完全失業率、有効求人倍率、商業販売統計、全国・都区部CPI
ブログ:【今日は何の日】
ブログ: 【ブログ案内】 【 注 】 | |||||||
【経営コンサルタントの独り言】 独断と偏見で、その日のNHK、日経などのニュースや話題などを、タイミング良く、できるだけ公平公正にお伝えしたいと思います。また、最後に私なりの私見も付けることがあります。読者の皆様からは「わかりやすい」をお褒めの言葉をいただいています。最新記事を時系列的に掲載しているまとめて【独り言】コーナーも併せてご覧下さると一層ヒントを得られやすくなります。 | |||||||
■ 財政赤字はなぜ膨らんだのか 2014/03/28 NHKの番組で慶應義塾大学教授であります井手英策氏が、日本の膨大な財政赤字について述べておられました。要約したものをご紹介します。ご興味のあります方は、NHKアーカイブをご覧になるなどしてはどうでしょうか。 日本の財政赤字はGDP比で200%を超えました。今日は、私たちの国に巨額の財政赤字が形成された背景について、考えてみたいと思います。 政府の財政規模を対GDP比で見てみますと、日本の財政は先進国でもっとも小さな部類に属しています。要するに、日本は、先進国きっての小さな政府なのです。 日本は、アメリカと並んで、先進国のなかでもっとも租税負担率の低い国です。財政再建といえば、まず、ムダの削減と私たちは考えます。 ある国際調査によると、日本人は、税負担が突出して高い北欧諸国の人びとよりも痛税感が大きいことが分かっています。 一方、少子高齢化や女性の社会進出が進み、90年代には、養老・介護、育児・保育といった新しい財政需要が次々と生まれました。以前の利益分配がストップし、新しいニーズが満たされないまま、財政再建への増税が求められます。 平成7年には財政危機宣言が出され、2000年代に入りますと、明確な緊縮財政路線へと舵が切られていきました。 税負担が一定でも、所得が減り続ければ、当然、負担感は強まります。富裕層の税負担は明確に削減され、国際競争力の低下を嫌って、企業減税も繰り返されました。 財政面から見ますと、この政策には、大量の国債を日銀が買い取ることによって、国債価格を安定させる効果がありました。当初月額4000億円で開始された長期国債の買い入れですが、量的緩和停止後も買い入れの増額は続き、月額1.8兆円にまで達しました。 近年、安部政権下の量的・質的緩和によって、さらに巨額の国債買い入れが実施されています。私たちも財政再建の必要性、危機感を共有できませんでした。増税への共感が高まらない限り、租税抵抗は緩和できません。 「政府はどうせムダ使いをする」「低所得者は生活保護を不正受給している」「高齢者は病気でもないのに病院にいく」私がこれまで散々聞いてきたこれらの批判は、つまるところ、日本人は、政府や人間を信用していないと表明しているに過ぎません。 租税抵抗がもたらしているのは、財政危機という数字上の危機ではなく、信頼と連帯の崩壊、すなわち社会の危機なのです。 財政を再建するためには、信頼に満ちた社会を取り戻さなければならない、これが私たちの出発点です。 痛税感、租税抵抗の弱い北欧諸国は、高い信頼感、健全な財政を誇る国でもあります。 ■ 安倍総理の対ロ外交に落胆 2014/03/27 ウクライナ情勢を巡りロシアと欧米の対立が続いています。G8から閉め出されても、ロシアにとっては、それほどの影響はないでしょう。 とはいえ、世界銀行は、対立関係が長引けばロシアへの投資が急激に落ち込み、ロシアのことしの経済成長率がマイナス成長に陥るという見通しを発表しました。 欧米各国の貿易などを対象にする制裁強化の打撃はそれほど深刻な問題ではない可能性はあります。一方で、欧米各国からの投資は激減することが予想され、ロシアの企業が投資に必要な資金を海外から確保することが難しくなるでしょう。 安倍総理は、G7各国に足並みを揃え、経済制裁を始めました。北方四島問題を抱える日本は、追加制裁には慎重ではあるものの、ロシアからみればG7の他国と同じように見えるでしょう。 今年後半に予定されています北方四島問題の安倍-プーチン会談も取りやめになる公算が大です。せっかく、オリンピック外交を成功させた安倍総理でありますが、暗雲が立ちこめてきました。 もし、安倍総理が本当に実力のある政治家であれば、むしろこのような時こそ欧米とロシアの間に立って調整役をすべきです。それができない安倍総理の実力のなさを露呈してしまいました。 アベノミクスで成功するかも知れないという期待は続いているかも知れませんが、それも消費増税後の状況を見ないと何とも言えないと思いますし、安倍総理の限界も見えてきたようにも思えます。 【上記以前の最近の記事】 ←クリック | |||||||