経営コンサルタントへの道

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■【心 de 経営】 経営四字熟語010 ■ 合従連衡(がっしょうれんこう) 経営の高度化に立ち向かう

2020-07-23 17:44:57 | ◇経営特訓教室

■【心 de 経営】 経営四字熟語010 ■ 合従連衡(がっしょうれんこう) 経営の高度化に立ち向かう

 

本

 

■ 示唆の多い経営四字熟語

 

 四字熟語には、いろいろな示唆がありますので、経営やコンサルティングを学ぶという視点で連載をします。

 

 四字熟語というのは、漢字4文字で構成された熟語で、中国の故事などに基づくだけではなく、幅広い内容を持っています。
 読み方を変えますと、別なものが見えてきます。それを経営コンサルタント歴40年余の目で見ますと、経営やコンサルティングに直結する示唆の多いことに気がつきました。 単に、四字熟語の意味を知るだけではなく、経営士・コンサルタントの視点から感じ取ったことをご紹介します。

 

 

■ 合従連衡(がっしょうれんこう) 経営の高度化に立ち向かう

 

 「従」という字は「縦」、「衡」は「横」という意味で、各々が「南北」と「東西」を表します。合従連衡というのは、南北に合流し、東西に連携を図ることの意です。このことから強敵に立ち向かうための戦略を指します。

 

 類語に「合従連横」という言葉がありますが、ほぼ同意と考えて良いようです。

 

 今日「野党が合従連衡」などと表現しますが、「巧みな謀を巡らした外交政策」という意味でしばしば使われています。もともとは、史記に掲載されている中国の戦国時代の戦略から来ています。

 

 南北に6カ国が連合したのですが、それを「合従」と呼びました。ところがその合従が破綻すると東西に6カ国が連合し、それを「連衡の策」と呼んだことからあわせて「合従連衡」となりました。

 

 今日、経営環境は非常に厳しさを増しています。そのために経営も高度化を余儀なくされてきたことから、一人の経営コンサルタントでは全ての問題に立ち向かうことが難しくなってきました。

 

 かつては、一人の経営コンサルタントで全てのコンサルティングをできるようになってはじめて一人前と言われました。ところがこのような間口の広いコンサルティングでは、企業が抱える問題を本格的な解決することが困難なのです。

 

 日本経営士協会では「共業・共用・共育」という言葉を掲げています。経営コンサルタント同士が切磋琢磨し(共育)、ノウハウを蓄積してそれを相互で利用し合い(共用)、さらにそれを利用してともにコンサルティング業務に取り組む(共業)というユニークな発想でいます。

 

 そのために同協会は「士業の異業種交流会」とも呼ばれます。同協会に相談をかけると最適なコンサルタント(チーム)を紹介してもらえます。一つの声かけで、複数の専門コンサルタントが難問解決に取り組んでくれます。「ワンストップ・コンサルティング」を提供をする日本最初の経営コンサルタント団体なのです。

 

 特定非営利活動法人・日本経営士協会 ←クリック

 

 

 

プロコンサルタントとして、活躍している人は、自分の専門性が高く、他の人が追いつけない何かを持っています。その様な人は、関連分野の裾野も広いのが一般的です。

 

 そして、次第に、専門分野が複数になり、クライアントにとってメリットあるコンサルティングができるようになってきます。クライアントがメリットを感じるようになりますと、別の警官を紹介してくれたりして、経営士・コンサルタントとしての地盤が強固になってくるのです。

 

 

 

 

 

 

■ バックナンバー

 

 これまでの経営四字熟語のバックナンバーをブログで見られるようにしました。

 

  https://blog.goo.ne.jp/keieishi-kyokai/c/519a7840abf5dcf643227ecff6b01cef

 

 


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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】502 新・戦争論(著者:池上 彰 他)

2020-07-23 12:03:00 | 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】502 新・戦争論(著者:池上 彰 他)

 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

■    今日のおすすめ

 『新・戦争論』(著者:池上 彰 佐藤 優 文春新書)

 

■        世界情勢を民族と宗教で見つめ直す(はじめに)

 2015年の年明けの世界情勢は、テロ事件で始まりました。1月初めのフランスのパリでのテロ事件、1月下旬から2月1日にかけての「イスラム国」による日本人二人の殺害事件で2015年が始まりました。不安感が沸いてくると同時に、不透明感に襲われました。この不透明感を少しでも払拭できればと、今回もPEST(P:政治、E:経済、S:社会、T:技術)に関る本をご紹介する事にしました。

 紹介本「新・戦争論」は、私たち日本人がどちらかというと不得意な民族、宗教の視点から、世界情勢を分析しています。2015年初めに起きた二つのテロ事件を想定して書かれた本ではありませんが、年初に抱いた不透明感を払拭してくれる本です。

 

■        初めて知った世界情勢のメタ要因

 「イスラム国」の話に入る前に、その他の国の内紛等の民族・宗教のメタをご紹介します。

【ウクライナ問題】

 2014年7月17日に、ウクライナ東部ドネツク州上空でマレーシア航空記が墜落した事件は記憶に新しい事件です。このウクライナの内紛は民族と宗教の視点から紛争の要因を見つけることが出来ます。ウクライナ西部と南部・東部は、民族・宗教・歴史上それぞれ異なった道を歩んできました。そこに紛争のメタがあるのです。詳しくは紹介本をお読み下さい。

【スコットランド独立運動】

 2014年9月18日にスコットランドで独立の可否を問う住民投票がありました。結果は僅かの差で独立反対派が過半数を超え、イギリスが分裂を回避できた事は、記憶に新しい事です。この問題の根底にも宗教問題があります。スコットランドは「スコットランド教会」即ち宗教改革の流れを汲むカルヴァン派等です。一方イングランドは西暦1536年に、当時のヘンリーⅧがカトリックと縁を切り出来た「英国国教会」即ち聖公会です。かつて清教徒革命(1638-1660)で戦った宗派同士なのです。 

 

 お話を「イスラム国」に向けましょう。

【「イスラム国」と中東問題】

 「イスラム国」を含めた中東の問題の根底には、イスラム教の宗派対立があります。大きくはスンニ派(85%)とシーア派(15%)に分かれますが、事は簡単ではありません。スンニ派は4つの法学派に分かれます。その中でイスラム原理主義(ムハマンドの理想的時代に戻そうと言う思想)がハンバリー派。その中でも急進的なのがワッハーブ派です。中東の大国サウジアラビアの国教がこのワッハーブ派なのです。ワッハーブ派の最も過激なグループがアルカイダであり「イスラム国」なのです。  「イスラム国」が余りに特殊で過激なるが故に、アルカイダからも破門されてしまったのです。

 一方シーア派は、五代目イマーム派、七代目イマーム派、九代目イマーム派、十二代目イマーム派がありますが(イマームは「最高指導者」の意)、最大宗派の十二代目イマーム派を抑えておけば十分です。十二代目イマーム派を国教とするのがイランであり、イラクのマリキ政権も十二代目イマーム派に属します。ここでイラクのマリキ政権をイランが支え、アメリカが支えるという奇妙な状況が出てくる訳です。

 さて、2014年6月29日に国家樹立の宣言をした「イスラム国」が発足するまでの経緯は複雑です。まずシリア問題に端を発します。シリアでは少数派(シーア派のアラウィ派=実際はイスラム教の中の被差別宗派。輪廻転生などを教理とするイスラム教の異端とされる。)のアサド政権が、多数派を占めるスンニ派の住民を抑圧・弾圧をしました。この結果、スンニ派住民と殺人は嫌だという政府軍人が「自由シリア軍」を作って内戦状態になりました。その「自由シリア軍」を圧倒し、大きな勢力となったのが、イラクの多数派のスンニ派から成る「シャーム・イスラム国」です。この「シャーム・イスラム国」がイラクからシリアに移動し勢力を拡大し、「イスラム国」を名乗り、更には、勢力範囲をシリアからイラク北部(スンニ派住民地域)に拡大してきたのです。イラクではマリキ政権によって不利な立場にあるスンニ派住民の支持を得て、一時はイラク政府軍が総崩れになる寸前まで行ったのです。この「シャーム・イスラム国」の発生の遠因をたどると、「アメリカのイラク戦争開始(2003年3月)とイラク駐留米軍の撤退(2011年12月)によるイラクの治安と経済の混乱である」と日本経済新聞(平成27年2月3日朝刊)は報じています。

 詳細は紹介本を読んでいただくとして、中東はイスラエルと国交を樹立しているヨルダン・エジプト、サウジアラビアを中心とする湾岸協力会議加盟国(GCC=サウジ・アラブ首長国連合・バーレーン・オマーン・カタール)、イラン、イラク、シリア、トルコ、アルメニア、アゼルバイジャン、レバノン、その他「アラブの春」以降政権が出来たリビア・アルジェリア、アラビア半島で唯一GCCに加盟していないイエメン等が複雑に絡み合っています。当面は中東情勢の背景にあるメタを理解し、情勢の推移を正確に理解する事が大切と思われます。

 

■        世界情勢を改めて解き明かす(むすび)

 紹介本「新・戦争論」の内容を一部ではありますがご紹介しました。この紹介本により、今まで気付いていない事柄を知る事が出来ると思います。それぞれの国または地域で、どのような事態の発生が予想されるかを構造的に理解できるのではないでしょうか。また国と国との力関係がどのように変化する可能性があるかも理解できるのではないでしょうか。

 グローバル化の時代、私達は世界情勢と無縁ではビジネスを進めることができない時代になっています。その様な時代の世界情勢を読むために、民族・宗教の視点という新たな視点を加える事の重要性を、紹介本は示してくれます。言い換えれば、私達が、『民族、宗教に関する「メタ(meta)」』を身につけることが大切です。(「メタ」とは、表面的に見えるもの或は一般的情報の裏にある真実、つまり背後にある、判断の根拠に出来る事実情報をいいます。)

 この『民族、宗教に関する「メタ(meta)」』を生かしながら、都度起こる事態に対応して、不確実性な世界情勢を解き明かして行きたいと思っています。

 

【酒井 闊プロフィール】

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

  http://sakai-gm.jp/

【 注 】

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

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◆【話材】 昨日07/22のつぶやきの目次とリンク 高峰 譲吉 日本の科学者、実業家で、薬学博士 タカジアスターゼを発明

2020-07-23 07:52:58 | ブログでつぶやき

◆【話材】 昨日07/22のつぶやきの目次とリンク 高峰 譲吉 日本の科学者、実業家で、薬学博士 タカジアスターゼを発明

 

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傘 b4

 霧のような雨でしたので、折りたたみ傘を開かずに手に持って早朝ウォーキングにでました。

 肌がしっとりするようになってきましたので、途中から傘をさしました。

 蝉の抜け穴にも雨が降り注いでいました。

 「抜けた後だから、心配しなくてもいいか~」

 梅雨明けも間近のようです。

 

■ 昨日は、下記のリストのようなことをつぶやきました。

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