日々雑感「点ノ記」

備忘録(心の軌跡)

カッパ・ファイ・オメガ

2005年10月07日 | インポート
写真測量で使う用語で、撮影カメラの回転角を表す。

一般的に、航空(空中)写真測量で用いられる航空(空中)写真は、撮影専用の航空機に測量専用カメラを搭載して、あらかじめ計画された撮影コースと撮影高度にて、等高度・直線飛行をしながら、飛行方向に対しておおむね60パーセントの写真重複度で撮影される。

等高度・直線飛行といっても、気流の影響などで、撮影用の航空機は微妙に揺れ動く。
そのそれぞれの航空写真の撮影瞬時の回転角のことを、写真測量ではカッパ(κ)・ファイ(φ)・オメガ(ω)で表すのが一般的な表現方式だ。

カッパ(κ)は、撮影航空機(撮影カメラ)の水平回転角を表す。
ファイ(φ)は、撮影航空機(撮影カメラ)の進行方向に対する傾き(回転角)を表す。
オメガ(ω)は、撮影航空機(撮影カメラ)の翼方向の傾き(回転角)を表す。

α(アルファ)・β(ベータ)・γ(ガンマ)やA・B・Cで表しても構わないと思うのだが、写真測量の世界では伝統的にカッパ・ファイ・オメガで呼んでいる。

空間の1点で撮影された航空(空中)写真を、ある基準面に投影した場合には、カッパ・ファイ・オメガの大きさをそれぞれに変化させると、ある特定の地点の、その基準面に対する投影位置も微妙に変化する。


航空(空中)写真を、新しく発足する雲仙市の新市建設計画に置き換えて考えてみる。

その新市建設計画(空中写真)が、実際にどのように実現(投影)されるかは、その要素(回転角)としての、新市において選ばれる市長や市会議員の資質次第で決まるのではないだろうか。

せっかくりっぱな新市建設計画が雲仙合併協議会において策定されて承認されているのであるから、それを正統に実現(投影)していくためには、新しく選ばれる市長や市会議員が果たさなければならない責務は非常に大きいと考えられる。

そのためには、市長や市会議員を選ぶ側の選択眼が、第一番目に重要なこととなる。


豊田かずき