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「高齢社会対策大綱」が政府決定

2018-02-20 10:40:21 | 時事
これからの高齢社会対策の指針となる政府の「高齢社会対策大綱」が決まりました。

私も70歳を超える高齢者ですので、自分自身にも関係ありそうかと注目しましたが、これからの高齢者の姿ということで単に見守るだけの物でした。内容としては、少子高齢化で働き手が減っていく中、一人でも多くの高齢者に働き続けてもらい、経済成長を維持させていきたいというあまり高齢者のための施策ではありませんでした。

この中で「エイジレス社会」というすべての年代の人々が、希望に応じて活躍できる社会を目指すとしています。確かに昔に比べて環境は大きく変わっています。

私が社会人になったころ(40年以上前ですが)は、定年が55歳でした。それまでに子供を育て上げるためには、何歳までに結婚してというような生活設計をしたような記憶があります。その後定年は60歳になり、私が退職するまでこの定年年齢は続きました(私は定年前に辞めましたが)。

ちょうどこのころから徐々に定年が遅くなり、現在は65歳となっています。平均寿命も延びていますので、この傾向はまだまだ続くのかもしれません。

現在の少子高齢化の進展は非常に早く、1995年に約8700万人だった15~64歳の生産年齢人口は、2015年までの20年間で約1千万人減少しています。一方で65歳以上は約3500万人と倍増しています。

また高齢者の健康寿命は延び、働く意欲も高まっているというデータもあるようです。13年の健康寿命は男性が71.2歳、女性が74.2歳で2001年から1.8歳程度延びています。昨年の65歳以上の就業者数は約870万人で、10年間で1.5倍になっています。

今回の「大綱」の施策では、こうした希望する人たちが働き続けられる環境作りが柱となっています。具体的なものとしては、年金の受給開始時期を70歳を超えても選択できるように検討するや、私的年金制度の普及・充実を上げています。また公務員の定年の引き上げの検討や現役世代の副業や兼業の促進があります。

65歳までの定年延長やそれ以後の雇用の継続を行う企業を支援するとしていますが、どう支援するのかは決まっていないようです。この中で「65歳以上を一律に高齢者と見る一般的な傾向は、現実的なものではなくなりつつある」という文章を強調しているようです。

高齢者は元気なうちは、「支えられる側」から「支える側」に回るものという社会意識を変えていこうという意図のようです。昔よりは高齢者が元気になっているのは確かですが、より良い暮らしとなるものではなさそうな「大綱」という印象でした。