神戸薬科大学の研究チームが、肥満の人のうちメタボリック症候群になりやすい「高リスク肥満」と、なりにくい「健康な肥満」の差を作り出しているとみられるタンパク質をマウスの実験で見つけたと発表しました。
メタボリック症候群が引き起こす糖尿病などの新薬開発につながると期待される成果です。
研究チームは、肥満による症状の差を解明しようと、脂肪細胞の働きに着目しました。正常な細胞に多く、肥満になると減るタンパク質Fam13aを発見しました。
余談ですが、私が数年前COPDになりかかっていると診断され、これに関する情報を集めていた時、このタンパク質が出てきました。確か喫煙者又は元喫煙者を集め、COPDの兆候が出ている群と全く健康な群に分け、その差がどこか来ているかを調べる実験で出てきたのがこのFam13aでした。
これは直接タンパク質を調べたわけではなく、その遺伝情報からこのタンパク質をコードする遺伝子に変異があると、COPDを発症するというものでした。このタンパク質はその他色々な機能があるようで、この抗体も実験用に開発されているようです。
本題に戻りますが、このタンパク質が多いマウスと全く持たないマウスを使い、血糖値を下げるインスリンの効果を調べたところ、タンパク質が多い場合は太らせてもインスリンの効果は低下しませんでした。
一方タンパク質がないと、痩せていてもインスリンの効きが弱く、太らせると糖尿病の兆候が顕著に表れました。
日本国内では、40歳以上の男性の2人に1人、女性の5人に1人がメタボリック症候群かその予備軍とされ、総数は2千万人に上ると推定されています。メタボリック症候群は「内臓脂肪症候群」とも呼ばれ、複数の病気や異常が重なっている状態を表します。
内臓脂肪の蓄積によって、高血圧や糖尿病、高脂血症などの生活習慣病の重なりが起こっていることを示しています。この状態は、心筋梗塞や脳梗塞の原因となる動脈硬化を急速に進行させてしまいます。
それぞれの病気の診断基準を満たさない予備軍や軽症の状態でも、それらが2つ3つと重なっている場合は、動脈硬化の進行予防という観点からすでに手を打たなければいけない状態といえるようです。
こういった定義からは今回の成果は、単に糖尿病に関する発見だけであり、メタボリック症候群全体に関与しているかは微妙なような気がします。
研究チームは、このタンパク質がメタボになるかならないかの差を生んでいる可能性が高く、増減の仕組みを解明できれば、糖尿病の治療や予防につながるとコメントしています。
メタボリック症候群が引き起こす糖尿病などの新薬開発につながると期待される成果です。
研究チームは、肥満による症状の差を解明しようと、脂肪細胞の働きに着目しました。正常な細胞に多く、肥満になると減るタンパク質Fam13aを発見しました。
余談ですが、私が数年前COPDになりかかっていると診断され、これに関する情報を集めていた時、このタンパク質が出てきました。確か喫煙者又は元喫煙者を集め、COPDの兆候が出ている群と全く健康な群に分け、その差がどこか来ているかを調べる実験で出てきたのがこのFam13aでした。
これは直接タンパク質を調べたわけではなく、その遺伝情報からこのタンパク質をコードする遺伝子に変異があると、COPDを発症するというものでした。このタンパク質はその他色々な機能があるようで、この抗体も実験用に開発されているようです。
本題に戻りますが、このタンパク質が多いマウスと全く持たないマウスを使い、血糖値を下げるインスリンの効果を調べたところ、タンパク質が多い場合は太らせてもインスリンの効果は低下しませんでした。
一方タンパク質がないと、痩せていてもインスリンの効きが弱く、太らせると糖尿病の兆候が顕著に表れました。
日本国内では、40歳以上の男性の2人に1人、女性の5人に1人がメタボリック症候群かその予備軍とされ、総数は2千万人に上ると推定されています。メタボリック症候群は「内臓脂肪症候群」とも呼ばれ、複数の病気や異常が重なっている状態を表します。
内臓脂肪の蓄積によって、高血圧や糖尿病、高脂血症などの生活習慣病の重なりが起こっていることを示しています。この状態は、心筋梗塞や脳梗塞の原因となる動脈硬化を急速に進行させてしまいます。
それぞれの病気の診断基準を満たさない予備軍や軽症の状態でも、それらが2つ3つと重なっている場合は、動脈硬化の進行予防という観点からすでに手を打たなければいけない状態といえるようです。
こういった定義からは今回の成果は、単に糖尿病に関する発見だけであり、メタボリック症候群全体に関与しているかは微妙なような気がします。
研究チームは、このタンパク質がメタボになるかならないかの差を生んでいる可能性が高く、増減の仕組みを解明できれば、糖尿病の治療や予防につながるとコメントしています。