日本人の死因第1位であるガンに関し、近年登場した治療薬の中で注目されているのがオプジーボです。
「夢の薬」として登場するとすぐに、手の施しようがないとされたガンの患者でも、腫瘍が劇的に縮小したなどの報告が世界中で相次ぎました。そして今年、オプジーボに次いで「夢の続き」を期待させるのが、1月にも承認される見込みのアテゾリズマブです。
この薬は同様に「免疫チェックポイント阻害薬」に分類されますが、効果には若干の違いがあるようです。オプジーボは「PD-1阻害薬」でアテゾリズマブは「PD-L1」阻害薬に分類されており、前者が免疫細胞に働きかけるのに対し、後者はガン細胞の側に働きかけるという違いがあります。
そのためどんなガンに効くかも異なります。この辺りの詳しいところは私もよく分かりませんが、PD-1とPD-L1が相互作用をして免疫細胞であるT細胞を抑制し、ガン細胞が攻撃されないようにしていることは確かなようです。
このガン細胞に発現しているPD-L1を阻害することで、より免疫細胞の攻撃を受けやすくするのかもしれません。
アテゾリズマブは、従来の抗ガン剤と併用すれば非小細胞肺ガンにおいて、他の薬よりも有効な可能性があるといわれています。ガン免疫治療薬は誰にでも効くわけではなく、すでに処方が開始されているオプジーボでも全体の20%にしか効果が表れないとされています。
そのため薬効メカニズムが異なるこの薬が承認されることで、治療の選択肢が広がると期待されています。アテゾリズマブは、アメリカでは肺ガンと尿路上皮ガンで承認されており、転移性の腎細胞ガンでも良好な治験結果が出ているようです。
現在日本では前立腺ガン、乳ガン、卵巣ガンなどで治験が進み、多様なガンへの効果が期待されています。しかし問題は価格で、オプジーボと同様に1回の治療に数千万円かかると見られています。
日本の医療制度では患者負担はかなり少なくなりますが、これだけの高額医療はなかなか安易に行えないような気もします。しかもオプジーポと同じように20%程度の有効率であれば、高額な治療を行っても8割のヒトには効果がないということになります。
どういった体質等によってこのような差が出てくるのかを解明することが先決かもしれません。患者自身の免疫システムによってガン細胞をやっつけるというのは、究極のガン治療法だと思っていますが、こういった抗体医薬が開発されてもばらつきが多く、あまりにも高価であると「夢の薬」と喜んでばかりいられないような気もしています。
「夢の薬」として登場するとすぐに、手の施しようがないとされたガンの患者でも、腫瘍が劇的に縮小したなどの報告が世界中で相次ぎました。そして今年、オプジーボに次いで「夢の続き」を期待させるのが、1月にも承認される見込みのアテゾリズマブです。
この薬は同様に「免疫チェックポイント阻害薬」に分類されますが、効果には若干の違いがあるようです。オプジーボは「PD-1阻害薬」でアテゾリズマブは「PD-L1」阻害薬に分類されており、前者が免疫細胞に働きかけるのに対し、後者はガン細胞の側に働きかけるという違いがあります。
そのためどんなガンに効くかも異なります。この辺りの詳しいところは私もよく分かりませんが、PD-1とPD-L1が相互作用をして免疫細胞であるT細胞を抑制し、ガン細胞が攻撃されないようにしていることは確かなようです。
このガン細胞に発現しているPD-L1を阻害することで、より免疫細胞の攻撃を受けやすくするのかもしれません。
アテゾリズマブは、従来の抗ガン剤と併用すれば非小細胞肺ガンにおいて、他の薬よりも有効な可能性があるといわれています。ガン免疫治療薬は誰にでも効くわけではなく、すでに処方が開始されているオプジーボでも全体の20%にしか効果が表れないとされています。
そのため薬効メカニズムが異なるこの薬が承認されることで、治療の選択肢が広がると期待されています。アテゾリズマブは、アメリカでは肺ガンと尿路上皮ガンで承認されており、転移性の腎細胞ガンでも良好な治験結果が出ているようです。
現在日本では前立腺ガン、乳ガン、卵巣ガンなどで治験が進み、多様なガンへの効果が期待されています。しかし問題は価格で、オプジーボと同様に1回の治療に数千万円かかると見られています。
日本の医療制度では患者負担はかなり少なくなりますが、これだけの高額医療はなかなか安易に行えないような気もします。しかもオプジーポと同じように20%程度の有効率であれば、高額な治療を行っても8割のヒトには効果がないということになります。
どういった体質等によってこのような差が出てくるのかを解明することが先決かもしれません。患者自身の免疫システムによってガン細胞をやっつけるというのは、究極のガン治療法だと思っていますが、こういった抗体医薬が開発されてもばらつきが多く、あまりにも高価であると「夢の薬」と喜んでばかりいられないような気もしています。