ごっとさんのブログ

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定期健康診断は本当に必要か

2018-07-13 10:35:28 | その他
企業に勤務していると1年に1回必ず定期健康診断を受けるように義務付けられています。

私も長年研究所に勤務していましたし、私の専門では日常的にかなりの溶剤を使用していましたので、特殊健康診断というものもあり年2回受けていたような気がします。

私の場合は検査機関が研究所に来て、1時間ぐらいでいろいろ検査をしてくれるし、多分無料で受けられる(企業負担となっているようです)ので、若干面倒程度で特に問題とは思っていませんでした。

この企業内での健康診断は、労働安全衛生法という法律に基づき行われているもので、その目的は「今の作業や労働に耐えられるか、それを続けさせても、脳卒中や心臓発作を起こしたりしないかを確認し、それらを防止するために行う」とされています。

つまりこれは福利厚生の一環ではなく、本質的には会社のために行われているものといえます。ですから会社にとっては受診させることが目的のようなもので、その結果をどう活用するかは受診者本人に任されているわけです。

私は白血球数が常に正常値より高く、入社したては毎年再検査を受けていましたが、何年かでその高い値が私の正常値であろうということになり、その後は再検査は止めましたが何ら問題はありませんでした。

毎日酒を飲んでいるためか、肝臓のγGTPがかなり高く、酒を控えるように言われている同僚がいました。これが定期検診が近づくとその前1週間ほど禁酒をして準備していましたが、何の効果もなくγGTPは高いままのようでした。

本来このようなことは意味がなく、通常の生活をしていて受診する方が当然良いわけで、私は前日遅くまで麻雀をしたことがありますが、別に異常値は出ませんでした。

後輩で病気の巣窟のようなものがおり、生活習慣病的なものはすべて当てはまり、多量の薬を飲んでいました。彼にこの健康診断結果を聞いたところ、ほとんどの項目が異常値で要再検査や治療という判定になるので、全く見ていないということでした。それでももう20年以上たちますが彼は元気にしているようです。

この健康診断を受けて何か病気が見つかり治療したという話を聞いたことがありません。基本的に元気で勤務している人たちが受けるので、病気が見つかるということはないのかもしれませんが、本当に必要なものかどうかそろそろ再検討すべき時期になっているような気もします。

この法律が施行されたころ(50年近い昔)と比べて、健康志向も高まり、検査技術なども進んでいますので、必要性が低下しているのは確かだと思われます。それでも念のため的な感じで、会社を辞めた今も市が補助している健康診断を受けてはいます。