人間の寿命の限界は

平均寿命は世界的にも伸びていく傾向にありますが、人間という種の寿命の限界があるのかという研究はいろいろ行われているようです。

最近発表された研究論文では、まだ限界には達していないだろうという結論のようでした。これは医療等とは別に統計学的な研究ですが、私にはあまり関係ない事項とも言えます。

科学者は長い間、ヒトの寿命は限界に達したのかという問いをめぐり論争を続けてきました。2016年の論文ではフランス人女性が122歳で死亡した時がその頂点であるという説を出しています。

また2017年にはオランダの研究チームが、正確な年齢の記録が残っているオランダ人約7万5000人のデータを分析し、女性の寿命の最高上限が115.7歳であると断定しています。また過去30年間におよびデータから抽出したサンプルを調べた結果、男性の寿命の上限は女性よりやや短く、114.1歳と結論付けています。

この研究チームは、平均すると人はより長生きになっているが、最年長のグループについては、この30年間でその年齢がさらに伸びているわけではないと述べています。しかし今回発表した新たな論文では、ヒトの寿命が延びた可能性があり、また今後も時間とともに伸びていく可能性があると指摘しています。

イタリア人の高齢者3800人以上を対象にしたデータに基づくと、105歳を過ぎると死亡リスクの上昇は緩まり、頭打ちにさえなるとしています。研究チームは今回、2009年から2015年の期間に105歳以上だった全イタリア住民のデータを調査しました。

対象となったのは1896年から1910年に生まれた人々で、で他の総計は3836件に上りました。そして生誕年ごとの死亡率を比較したところ、時間の経過とともに死亡率がわずかに下降していることが明らかになりました。

このことは後年に生まれた人ほど少しだけ長生きだったということを示します。研究チームは、105歳を超えたプラトーの水準で見られる、時の経過に伴う緩慢だが明確な向上は、現状では寿命の固定的な限界が見られないという希望をもたらすものだと述べています。

この論文では、極端な高齢において、死亡率が頭打ちになる同様なパターンが人以外の他の種でも見られ、これは構造的・進化的に共通の解釈が成り立つことを示唆するとしています。

最近人生100年の時代などと言う言い方を聞きますが、私の持論としては我々団塊の世代まではある程度長生きするが、次の飽食の時代に育った40代、50代はそれほど長生きしないだろうと思っています。

まあこれは確認することができないことですが、長生きすることが本当に良いのかは疑問に思っています。