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パーキンソン病の原因と治療法が進展

2024-08-05 10:32:57 | 健康・医療
先日かみさんの友人がパーキンソン病で亡くなりました。死因がパーキンソン病という事ではなく、合併症がいろいろ出てきたためのようです。

かみさんはショックだったようですが、やはり70歳を過ぎるとやむを得ないのかもしれません。パーキンソン病は進行性の神経疾患です。診断されるのは60歳以上が多いため、高齢者の病気と誤解されがちですが、診断の何年も前から発症していることがあります。

個人差はあるものの、パーキンソン病の初期段階では症状は軽く、気付かれないことが多いようです。この段階では、大脳基底核のニューロン(神経細胞)が機能不全に陥ったり死んでいったりします。

大脳基底核は脳の中心付近にあり、ここのニューロンは通常運動や記憶に影響を及ぼすドーパミンという神経伝達物質を作っています。ニューロンが死滅し始めると、ドーパミン以外の消化や血圧などの身体機能を制御する神経伝達物質にも影響が及び始めます。

これによる症状が出てくるころには、大脳基底核のドーパミンを作るニューロンが80%も減少してしまうようです。患者にはやがて、むずむず脚症候群、便秘、よだれ、嗅覚の低下、表情の乏しい顔つき(仮面様顔貌)などの身体症状が現れます。

病状が進行すると、ふるえ、体のこわばり(筋硬直)、動きが少なくなる(無動・寡黙)、姿勢不安定などの運動症状が現れることがあります。

患者はパーキンソン病によって死に至ることはないですが、転倒などの関連する要因で死亡するリスクが高くなり、認知症や睡眠障害などの合併症がある患者も死亡リスクが高くなります。

ニューロンの減少がパーキンソン病で何らかの役割を果たしていることや、特定の遺伝子の変異がパーキンソン病と関連していることは分かっています。しかし決定的な原因は依然として不明です。

パーキンソン病の患者数についての調査も進められており、パーキンソン財団などの最近の研究によると、米国だけでも約100万人の患者がいる(日本では28万9000人)としています。パーキンソン病は症状に個人差があり、根本的な治療法はないため、治療は対症療法に限られます。

最もよく使われている薬は「レボドパ」で、パーキンソン病の主な運動症状のいくつかを改善するために用いられます。その他理学療法、作業療法、言語療法、脳深部刺激療法(DBS)などがあります。

DBSは手術で脳に電極を埋め込んで患部を刺激し、ふるえなどの症状を軽減する治療法です。この様に新たな知慮法は開発されていますが、やはり根治は難しい病気といえるようです。


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