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ノーベル医学生理学賞決定

2021-10-06 10:27:21 | 時事
今年もノーベル賞の発表時期となりましたが、その第1陣として医学生理学賞がアメリカの2人に決まりました。

ノーベル賞に日本人が決まるかもそうですが、どんな業績に送られるのか楽しみにしています。私が解説を見てわかるのは、医学生理学賞と化学賞ぐらいなのですが、今週は楽しみがある週となっています。

この受賞者が誰になるのかの予想も楽しいのですが、私は医学生理学賞は現在話題のコロナワクチンの基礎を作った、アメリカの研究者に贈られるものと思っていました。

mRNAを体内に投与すると炎症が起きてしまうという問題を、RNAの一部を修飾することで解決したというのは非常に素晴らしい成果と思っていましたが、今回は受賞しませんでした。

今回はカリフォルニア大学のジュリアス教授とスクリプス研究所のパタプティアン教授に決定し、授与理由は「温度と触覚の受容体の発見」でした。2氏は熱や冷たさ、圧力のような機械的刺激を感知する神経の仕組みを解明しています。

手で熱いものに触れるといった外部の刺激が、生物の神経系でどのように電気的刺激に変改されるのかは分かっていませんでした。ジュリアス教授は1990年代後半に、トウガラシに触れたときの痛みや熱さがどのように引き起こされるのかを分析しました。

皮膚の神経などにあり、辛み成分の「カプサイシン」の刺激を感知する受容体「TRPV1」を発見しました。この受容体は一定以上の熱さを感知すると、脳では痛みとして認識されることを突き留めました。

この発見は熱さや冷たさといった刺激が、電気信号を引き起こして脳に伝わる仕組みが解明されるきっかけとなりました。

ちなみに英語では辛いも熱いと同様に「Hot」で表現しますが、私は英語の表現力が乏しいと思っていました。ところが受容体の研究が進み、口の中では辛味を感知する受容体と熱を感知する受容体が同じであることが分かりました。偶然ですが英語はこの辺りをうまく表しているのかもしれません。

パタプティアン教授は、細胞に圧力を与えると電気信号を発する細胞を調べるなかで、機械的刺激で活性化する受容体を発見し「Piezo1」と名付けました。

続いて発見された「Piezo2」とともに、体の位置や動きを感知するだけでなく、血圧や呼吸など生物の重要な生理学的プロセスの制御に関わっているとしています。温度と触覚の仕組みの解明は、我々の感覚制御につながる第一歩でその意義は大きいようです。

このように2氏の業績を書いてみましたが、どうもそのすごさがよく分かりませんでした。もう少しこういった受容体について調べる必要があるのかもしれません。


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