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未婚男性の死亡年齢中央値が異常に早いのは

2022-09-24 10:35:22 | 時事
私は今年75歳の後期高齢者となりましたが、68歳で現役を引退してからは非常に早かったような気がします。

今のところ幸いにも特に悪いところはありませんが、いろいろなところで歳を感じることが多いのは確かです。

厚生労働省の「簡易生命表」によると、2020年の日本人の平均寿命は男性が81.64歳、女性が87.74歳となっていますが、この寿命の長さは男女の違いだけではなく、独身なのか結婚しているのかという配偶関係の別によっても大きく変わるようです。

2020年人口動態調査の15歳以上の配偶関係別死亡者のデータから、男女それぞれで配偶関係別の死亡年齢中央値(平均値ではありません)を算出したものが出ていました。死亡年齢中央値ということは、その年齢で半分の50%が死んでいるという意味になります。

これによると女性の未婚が81.6歳、離別が80.9歳、配偶者アリが78.6歳、死別が91.0歳となっており、配偶者アリがやや低くなっていますが、女性の場合は配偶者が先に死ぬケースが多く、死別も含めるとどの項目も同じぐらいといえるようです。

ところが男性の場合は、未婚が67.2歳で、離別が72.9歳、配偶者アリが81.6歳、死別が88.4歳となっています。これは明らかに未婚の場合は早くなっているといえるようです。これはほぼ平均寿命と同一値の有配偶男性より14年以上も短くなっています。

離別男性も平均寿命を大きく下回る72.9歳であり、未婚及び離別という独身男性は短命であることが分かります。ここから「一人では生きていけない男性、一人でも長生きできる女性」という構造も見えてきます。

この傾向は2020年だけの特殊な事例ではなく、配偶関係別死亡統計のある1980年代からほぼ変わっていません。このデータは15歳以上という全年齢を対象にしていますので、若年層は未婚率も高いためではないかという反論もあります。

そこで生涯未婚率の考え方を取り入れて、50歳を基準として50歳まで生きた人たちの配偶関係別死亡年齢中央値を集計したものがあります。これでも女性はすべての項目にほとんど差はなく、男性の未婚が68.5歳と1年ぐらいしか伸びていません。

つまり多少の違いはあっても、50歳以上でさえ未婚男性は最も短命となっています。余談ですが現在政府も年金受給開始を遅らせる繰り下げ受給がお得という発信をしていますが、未婚男性を見る限り仮に65歳から年金を受け取ったとしても、ほぼ3年程度しか受け取れないことになります。

独身男性の場合はむしろ60歳で繰り上げ受給した方がお得になるのかもしれません。ここではなぜ独身男性は短命になるのかに触れるつもりでしたが、あまり納得がいく説明はありませんし、あまり科学的でもないようです。

長くなりましたし、ここではこんなデータがあるということだけを紹介して終わりにします。


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