新型コロナウイルス感染症に対する「アビガン」の有効性を調べる特定臨床研究について、ウイルスの消失や解熱に至りやすい傾向はみられたものの、統計学的に意味のある有意差は得られなかったとする結果が公表されました。
この研究には、国内の47医療機関が参加し、代表を務める藤田医科大学が7月10日にオンラインで記者会見して発表しました。
アビガンの有効性については社会的な関心が高いとして、ポイントとなるデータについて暫定的に先行して報告されました。研究には3月上旬から5月中旬にかけ無症状と軽症の89人の患者が参加しました。
44人をアビガンを1日目から10日間飲むグループ(通常投与群)、45人を6日目から10日間飲むグループ(遅延投与群)に無作為に分けて調べました。19人は研究参加時にウイルスが消失していたことが後でわかったため、ウイルス量の評価は通常投与群36人と遅延投与群33人を比較しました。
その結果、薬の有効性を見る主要な評価項目として設定した「6日目までの累積ウイルス消失率」は、通常投与群が66.7%、遅延投与群(6日目までは飲んでいません)が56.1%で、調整後ハザード比は1.42でした。
このハザード比というのは統計学で使う信頼度を表す数値で、大きいほど信頼度が高いようです。薬を飲んだグループ(通常投与群)の方が10ポイントほど高く、一見効果があるように見え、ハザード比も約1.4倍となりました。
しかし誤差の範囲を示す95%信頼区間には1をまたいての幅があり、統計的に意味のある差だとはみなされませんでした。確からしさを示すP値も、統計学的に通常有意な差だとみなされる0.05未満より大きくなっていました。
またそれ以外の評価項目である「6日目までのウイルス量対数値50%減少割合」は、通常投与群が94.4%、遅延投与群が78.8%となりました。発熱のあった患者30人について調べた「37.5℃未満への解熱平均時間」は、通常投与群が2.1日、遅延投与群が3.2日という結果でした。
これらの結果から、「通常投与群では遅延投与群に比べ6日目までにウイルスの消失や解熱に至りやすい傾向がみられたものの、統計学的有意差には達しなかった」と結論されました。
症例数が少ないと誤差の範囲が大きくなり、統計的な有意差は得られにくいようです。藤田医科大学は、今回みられた結果が200人程度の患者が入る研究で行われていれば、差はそのままでも統計学的有意差に達するとしています。
現在の日本の流行状況では、症例数の大きな試験を行うには限界があると説明しています。結局今回の試験については、有効性があるような結果は出ているものの、偶然効いたのかもしれないという域を出ていないということのようです。
統計学に素人の私としては、もし感染したら使ってみても良いような結果と感じています。
この研究には、国内の47医療機関が参加し、代表を務める藤田医科大学が7月10日にオンラインで記者会見して発表しました。
アビガンの有効性については社会的な関心が高いとして、ポイントとなるデータについて暫定的に先行して報告されました。研究には3月上旬から5月中旬にかけ無症状と軽症の89人の患者が参加しました。
44人をアビガンを1日目から10日間飲むグループ(通常投与群)、45人を6日目から10日間飲むグループ(遅延投与群)に無作為に分けて調べました。19人は研究参加時にウイルスが消失していたことが後でわかったため、ウイルス量の評価は通常投与群36人と遅延投与群33人を比較しました。
その結果、薬の有効性を見る主要な評価項目として設定した「6日目までの累積ウイルス消失率」は、通常投与群が66.7%、遅延投与群(6日目までは飲んでいません)が56.1%で、調整後ハザード比は1.42でした。
このハザード比というのは統計学で使う信頼度を表す数値で、大きいほど信頼度が高いようです。薬を飲んだグループ(通常投与群)の方が10ポイントほど高く、一見効果があるように見え、ハザード比も約1.4倍となりました。
しかし誤差の範囲を示す95%信頼区間には1をまたいての幅があり、統計的に意味のある差だとはみなされませんでした。確からしさを示すP値も、統計学的に通常有意な差だとみなされる0.05未満より大きくなっていました。
またそれ以外の評価項目である「6日目までのウイルス量対数値50%減少割合」は、通常投与群が94.4%、遅延投与群が78.8%となりました。発熱のあった患者30人について調べた「37.5℃未満への解熱平均時間」は、通常投与群が2.1日、遅延投与群が3.2日という結果でした。
これらの結果から、「通常投与群では遅延投与群に比べ6日目までにウイルスの消失や解熱に至りやすい傾向がみられたものの、統計学的有意差には達しなかった」と結論されました。
症例数が少ないと誤差の範囲が大きくなり、統計的な有意差は得られにくいようです。藤田医科大学は、今回みられた結果が200人程度の患者が入る研究で行われていれば、差はそのままでも統計学的有意差に達するとしています。
現在の日本の流行状況では、症例数の大きな試験を行うには限界があると説明しています。結局今回の試験については、有効性があるような結果は出ているものの、偶然効いたのかもしれないという域を出ていないということのようです。
統計学に素人の私としては、もし感染したら使ってみても良いような結果と感じています。
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