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新型コロナはいつまで体内に残るのか

2020-06-21 10:36:47 | 時事
新型コロナに感染した人の闘病記的なものが報道されています。

簡単に症状が消える人もいれば、かなり長期間色々な症状が出る人もいるようです。症状が長期間続く患者は、一部のウイルスが体内に留まる「持続感染」の状態にあるのかもしれません。

研究者はウイルスの持続性、つまりウイルスが患者の体内に残る期間を明らかにしようとしています。新型コロナの持続性を理解することは重要で、患者がウイルスを他人にうつす恐れのある期間や、患者を隔離すべき期間、あるいは再感染の可能性もそれによって決まります。

新型コロナウイルスのゲノムは、DNAではなくRNAでできています。C型肝炎ウイルスもRNAウイルスですが、持続感染により最初の感染から数十年経ってから肝硬変や肝臓ガンに進行することがあります。

新型コロナは発見から間もないため、長期的な持続感染の可能性やその影響はまだ明らかではなく、調査する必要があります。

ウイルスは持続性によって3つに分類されています。1つめはノロウイルスのように、急性感染症を引き起こし感染者はすぐに発症し、数日後には完全に回復するものです。

2つめは水痘帯状疱疹ウイルスのように、初感染時に水痘(水ぼうそう)を引き起こしますが、その後は患者の神経細胞に潜伏して一生を共に過ごします。

3つめはほとんどの人は急性の感染になりますが、一部の人ではウイルスは体内から排除されず持続感染となる、ポリオウイルスのような例です。新型コロナの場合、事態を複雑にしている要因の1つは、診断にPCR検査を利用しているところです。

この検査では、鼻咽頭ぬぐい液や唾液などの分泌物を採取し、ウイルスの遺伝子断片を探します。その為検査を受けた人が感染しているかどうかはわかりますが、ウイルスの感染力がどのくらいまではわかりません。

生きた新型コロナの研究例は限られていますが、ウイルスの持続期間の手掛かりが得られています。ドイツで9人の軽症患者を対象に実施された研究では、発症から9日以後に喉をぬぐった綿棒や唾液サンプルからはウイルスを培養できませんでした。

この研究からは、感染者が最初の数日間に大量のウイルスRNAを排出することも明らかになりました。

別の研究では、発症から1週間以内の9人の新型コロナ感染者から、生きたウイルスが分離され、さらに発症日以後に採取されたサンプルでも複数からウイルスのRNA断片が確認されています。現時点では、症状が長引いている症例は、再感染ではないと考えられています。

まだまだ研究期間も短く患者の個人差も大きいため、ウイルスの持続時間については不明なところが多いのですが、長く体内にとどまっている場合でも、感染力はほとんどなくなっているという見方が強いようです。


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