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「生活習慣病」はなくすべき言葉か

2022-01-11 10:10:10 | 健康・医療
生活習慣病という言葉はすでに一般的ななっていますが、私はこのブログでも書いているように、生活習慣病といわれる高血圧や糖尿病、高脂血症などは高齢者の場合は病気ではないと思っています。

どんな病気でも診断された後には、必ず生活習慣の見直しがいわれますが、何を改善すべきかは非常に難しい問題です。食べ過ぎず飲み過ぎず、適度に運動をして十分な睡眠を心掛けタバコも吸わないのに病気になることはあります。

たぶん生活習慣と関係のない病気は、現在増加しつつある新型コロナやインフルエンザなどの感染症かもしれません。

ネットで「生活習慣病を死語にする会」というのを見つけ、この発起人である糖尿病の専門医の話を読みました。ここでは生活習慣が悪いから病気になるというのは、科学的根拠に基づかない思い込みであるとしています。

「生活習慣病」という呼称そのものが「病気の原因は個人の生活習慣で自己責任だ」という誤解を広く浸透させ、患者を深く傷つけ苦しめているようです。

ここで社会的スティグマという言い方をしていますが、社会の偏見や誤解によって特定の人たちを差別し、卑下、批判することです。糖尿病は遺伝的素因・環境要因・個人の生活習慣が複雑に関与して発症するもので、その中でも遺伝的素因が発症の一次的要因としています。

肥満の原因の60%は遺伝的な体質によるものということを見たことがありますが、糖尿病も遺伝が大きく絡んでいるというのは初めてのことです。

確かに太っていると糖尿病になりやすいという感じはしますし、肥満が遺伝的要素が大きいのであれば、結果的に糖尿病に遺伝が関係していることにはなりますが、あまり納得できない説のような気がします。

こういった社会的スティグマのために、健診で糖尿病を指摘されてもすぐ受診しない人や、医師から投薬が必要と言われても辞退する患者が出てくるとしています。

これについては、単に何の自覚症状もない糖尿病を軽く見ているだけのような気がしますが、こういった見方もあるのかもしれません。私の昔の同僚が糖尿病と診断され、厳しい食事制限をされたという話を聞いていますが、やはり糖尿病治療の基本は生活習慣の見直しのようです。

そういう点も含めて、生活習慣病という言い方がそれほど悪くはない気がします。この医師は糖尿病患者を診る実体験からこういった説が出ていると思われますが、「生活習慣病」が悪いというのはやや方向が違っているような気がします。

しかし高血圧や高脂血症、糖尿病の人に対して、「自己責任」的な発言をしないように気を付けるべきであることは確かなことです。


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