私の大学時代からの友人が、肺ガンを発症してしまいました。基礎疾患があるため外科手術ができず、遺伝子検査を行い分子標的薬の治療を受けていました。
昨年夏に合ったときは若干痩せていましたが、あまり酒は良くないと言いつつ適度に飲みながら楽しい時間を過ごしました。しかしその後少し離れた部位に転移(再発)してしまい、新薬の臨床試験などにも参加したようですが、昨年10月に還らぬ人となってしまいました。
やはり進行ガンは最新治療をもってしても、まだ克服できない病気のようです。私は元々ガンはできた部位によって(肺ガンや胃ガン)分類するものではなく、ガン細胞のどの遺伝子が変異したかによって分類すべきと思っていました。
しかし日本ではガン治療のほとんどすべてが外科手術になりますので、部位別の分類が重要となっているようです。この様に現在は臓器別にガンを治療する方法が主流ですが、徐々にガン細胞が持つ分子に注目して治療法が選択できるようになりつつあります。
ガンの診断はまずどの臓器にできたのか、そして周囲にどれくらい浸潤しているのか、リンパ節や他臓器への転移の有無を問います。ガンの進行度を表わすステージ分類は、外科的切除を念頭に置いた分類です。
一方で抗ガン剤治療では、ガンができた場所よりもガン細胞の性質の方が重要です。同じ胃ガンでも抗がん剤が効きにくいガンもあれば効きやすいガンもありますし、ある胃ガンに有効な抗ガン剤が、肺ガンに効くこともあります。
革命的な進歩のひとつが分子標的薬の登場です。それまでの抗ガン剤は細胞分裂を妨げることで作用しますが、分子標的薬はガン細胞の表面にある分子に働きかけることで効果を発揮します。
肺ガンに対して最初に承認された分子標的薬であるイレッサは、EGFRというガン細胞の増殖に関連する分子をブロックします。現在では遺伝子検査でEGFR遺伝子変異が陽性の患者に限り投与されています。
このイレッサ以降もさまざまな分子標的薬が登場しています。分子標的薬はガンが発生した場所よりも、ガン細胞がどのような分子を発現しているかが重要となっています。一度に複数の多くの遺伝子を調べてどの薬が期待できるのかを調べる検査も行われ始めています。
現時点では、遺伝子変異を調べても有効なクスリが無かったり、費用が高すぎることが課題のようです。将来は臓器ではなく分子レベルに基づいて、個別の患者に最適化された治療が行われるようになるのかもしれません。
昨年夏に合ったときは若干痩せていましたが、あまり酒は良くないと言いつつ適度に飲みながら楽しい時間を過ごしました。しかしその後少し離れた部位に転移(再発)してしまい、新薬の臨床試験などにも参加したようですが、昨年10月に還らぬ人となってしまいました。
やはり進行ガンは最新治療をもってしても、まだ克服できない病気のようです。私は元々ガンはできた部位によって(肺ガンや胃ガン)分類するものではなく、ガン細胞のどの遺伝子が変異したかによって分類すべきと思っていました。
しかし日本ではガン治療のほとんどすべてが外科手術になりますので、部位別の分類が重要となっているようです。この様に現在は臓器別にガンを治療する方法が主流ですが、徐々にガン細胞が持つ分子に注目して治療法が選択できるようになりつつあります。
ガンの診断はまずどの臓器にできたのか、そして周囲にどれくらい浸潤しているのか、リンパ節や他臓器への転移の有無を問います。ガンの進行度を表わすステージ分類は、外科的切除を念頭に置いた分類です。
一方で抗ガン剤治療では、ガンができた場所よりもガン細胞の性質の方が重要です。同じ胃ガンでも抗がん剤が効きにくいガンもあれば効きやすいガンもありますし、ある胃ガンに有効な抗ガン剤が、肺ガンに効くこともあります。
革命的な進歩のひとつが分子標的薬の登場です。それまでの抗ガン剤は細胞分裂を妨げることで作用しますが、分子標的薬はガン細胞の表面にある分子に働きかけることで効果を発揮します。
肺ガンに対して最初に承認された分子標的薬であるイレッサは、EGFRというガン細胞の増殖に関連する分子をブロックします。現在では遺伝子検査でEGFR遺伝子変異が陽性の患者に限り投与されています。
このイレッサ以降もさまざまな分子標的薬が登場しています。分子標的薬はガンが発生した場所よりも、ガン細胞がどのような分子を発現しているかが重要となっています。一度に複数の多くの遺伝子を調べてどの薬が期待できるのかを調べる検査も行われ始めています。
現時点では、遺伝子変異を調べても有効なクスリが無かったり、費用が高すぎることが課題のようです。将来は臓器ではなく分子レベルに基づいて、個別の患者に最適化された治療が行われるようになるのかもしれません。
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