ごっとさんのブログ

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「沈黙の臓器」のひとつである腎臓病のはなし

2022-11-01 10:41:05 | 健康・医療
最近仲間と話していると、透析をしている人がかなりいるようです。友人の場合は、糖尿病治療をしていたのに突然腎機能が悪くなり、透析になってしまったようです。

「慢性腎臓病」は日本人の8人に1人が罹患し、統計上「腎臓病」は死因の第7位となっています。しかしこれは氷山の一角といえる数字なのかもしれません。この病気は自覚のないままに悪化してしまい、腎臓病で命を失う前に心筋梗塞や脳卒中で命を失うことがあるからです。

慢性腎症は糖尿病とかかわりがあり、多くの患者には身近な病気なのですが、この病気に無関心な人が多いようです。慢性腎臓病の自覚症状として、強度のむくみや全身の疲労感、夜間の頻尿、心臓への負担増による息苦しさなどが挙げられています。

私はトイレの後尿の状態を見るようにしていますが、ビールの泡のような尿もこの病気の症状といわれています。ただしこういった症状はかなり進行してから現れるようで、なかなか早期発見は難しといえるようです。

こういった症状は、腎臓の糸球体の血管が収縮して、毒素を除くろ過機能が下がった状態で、血圧が上昇し貧血が進行していると考えられます。やはり腎臓は「沈黙の臓器」であり、よほどのことがないと悲鳴を上げることはなさそうです。

それでも腎臓が働かなければ尿毒症を起こし、命に関わる状態となってしまいます。自覚症状が無くても50代を過ぎれば腎臓の機能は落ちていきますので、その動きを注視するのは健康の要といえるようです。

慢性腎不全になると持病の薬も使いにくくなります。薬の多くは肝臓や腎臓で代謝されて体外に排出されます。腎機能が弱ると薬の成分がいつまでも身体に残ってしまい、効果が過剰になるだけでなく副作用で命の危険にもつながります。

つまり腎機能が低下すれば薬は病気を治すものではなく、症状の緩和や進行抑制を目的にするしかなくなることになります。

腎不全の進行は尿検査と血液検査で確認でき、尿のアルブミンの量が過剰なら腎臓の糸球体に問題があり、腎不全をきたしている可能性が高いといえます。血液検査では「eGFR」という指標を見る必要があります。

年齢、性別を考慮したうえで血清クレアチニン値を評価するもので、腎臓にどれだけ老廃物を尿へ排出する機能があるかを示しています。最終的には人工透析を受けることになりますが、それなりの時間の制約が生まれてしまいます。

この透析という判断をする前に、如何に腎臓病を発見し適切な治療を受けるかが重要といえます。私の家ではネコたちの腎機能検査はかなり頻繁に行っていますが、人間はほとんどやっていません。

尿と血液検査は簡単にできますので、人間も症状が出る前に腎機能は調べておく必要があるのかもしれません。


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